トピー工業（7231）

商用車および乗用車用ホイール、建設機械用履板において国内首位のシェアを誇る輸送機器企業。同社は電炉による鉄鋼生産から最終製品の加工までを一貫して行う金属加工のエキスパートと言えよう。高い技術力と一貫生産体制を基盤に、自動車産業をはじめとする幅広い産業へ高品質な製品を提供。特に自動車用ホイールにおいては、世界有数の自動車メーカーへの納入実績を有している。また近年では環境問題への対応として、軽量化や高強度化を実現する新素材の開発や、リサイクル技術の向上にも取り組んでおり、SDGsにも注力。

同社の財務ハイライトによれば、2023年3月期には営業利益71億7500万円と黒字化に成功。2024年3月期でも増益を維持している。今期1Q決算は営業利益1億3500万円(前年同期比同期91.3％減)と大きくブレーキ。鉄スクラップ価格の上昇や鋼材販売価格との値差縮小の影響や諸コストの上昇を吸収しきれなかったことが要因と見る。だがXENOの分析によると同社の2四半期後の営業利益は8億5000万円(628.59％)増と大幅営業増益の予測がされており先行きは暗くないとAIは見ているようだ。

株価は未だショック相場からの立ち直りの道程の感がある。一度8/1高値2303円と8/5安値1664円の戻り半値である1984円付近は突破したものの押し戻されている。10月に入ってリトライする形であるが、10/3が陽線で締めれれば(執筆時は窓開け上昇)赤三兵示現となる。これで2000円台付近の維持に成功すれば全値戻しのお膳立てが整いそうだ。このまま一目均衡表の雲(抵抗帯)も抜けれれば視界が晴れ、さらに上値を軽くするものと見る。