元外資系金融マンのこぼれ話 「1月はIPO市場が活況」
今週もお取り組みお疲れ様でした。
2月に入り投資環境も一変するかと思いきや
肝心の相場は強気と弱気が交互に入れ替わり、
日経平均もレンジを形成して上下している状況です。
レンジ相場は最も利益がとりにくいと言われますので、
おそらく高値更新したと思ったら下落に転じたり、
嫌なところでロスカットさせられたりしてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「待つのも相場」とよく言ったものですが、苦手な方が多いみたいですね。
おそらく強気入りするのはトランプ政策の内容確認した後、
つまり、2月の一般教書、3月にかけて公表される予算教書を注目する投資家が多いと思われます。
ファンド勢は企業決算を確認した上で先回りで動いてくる可能性があり、
特に海外勢は日本株の投資比率を引き上げてくるため上昇を後押しすることでしょう。
相場格言の中には「節分天井」なんて言葉もあるので、
安心して買えないという投資家の方も多いのかもしれませんが、
そんな方は需給面に着目してフレッシュな銘柄に目を向けてみるのもよいかもしれません。
12月末の当コラムでも1月はIPO株が盛り上がりやすいアノマリーを紹介して
2016年のIPO銘柄をリストアップしました。
投資判断に迷った時は成長可能性の高い銘柄には「買う理由がある」のかもしれません。
切り口の一つとして、過去の上場銘柄の中で公開前に「ベストベンチャー100」に選出された銘柄たちの最近の活躍が目立っています。
フルスピード(2159) 2007年8月東証マザーズ上場
アクセルマーク(3624) 2008年3月東証マザーズ上場
グリー(3632) 2008年12月東証1部上場
アイスタイル(3660) 2012年3月東証1部上場
エニグモ(3665) 2012年7月東証マザーズ上場
ユーグレナ(2931) 2012年12月東証マザーズ上場⇒東証1部に指定替え
ビューティガレージ(3180) 2013年2月東証1部上場
オイシックス(3182) 2013年3月東証マザーズ上場
オークファン(3674) 2013年4月東証マザーズ上場
アライドアーキテクツ(6081) 2013年11月東証マザーズ上場
リアルワールド(3691) 2014年9月東証マザーズ上場
AMBITION(3300) 2014年9月東証マザーズ上場
日本PCサービス(6025) 2014年11月明証セントレックス上場
アドベンチャー(6030) 2014年12月東証マザーズ上場
エクストリーム(6033) 2014年12月東証マザーズ上場
モバイルファクトリー(3912) 2015年3月東証マザーズ上場
レントラックス(6045) 2015年4月東証マザーズ上場
マーケットエンタープライズ(3135) 2015年6月東証マザーズ上場
メタップス(6172) 2015年8月東証マザーズ上場
ビジョン(9416) 2015年12月東証マザーズ上場⇒東証1部に指定替え
プロパティエージェント(3464) 2015年12月JASDAQ上場
はてな(3930) 2016年2月東証マザーズ上場
PRTIMES(3922) 2016年3月東証マザーズ上場
有名な企業も、まだ聞き慣れない企業もあるかと思いますが、
すでに市場では動きが出始めている銘柄も散見されます。
先行き不透明感漂う中では、新規材料を出す銘柄に資金が集中する傾向もあり、
上記の銘柄の動きは追っておく価値があると思います。
また、先ほどの話題の中で出てきた市場強気パターンと、その逆パターンの場合、
資産を守る方法を知っておく必要があります。
来週はトランプ大統領と安倍首相の会談がマスコミでも大きく取り上げられており、
海外勢は為替市場で米国債先物やドルのショートポジション(売り)を積み上げているようです。
相対しているのは現物のロングポジション(買い)ですが、
我々も資産を目減りさせないために、短期的な“つなぎ売り”は選択肢の中に持っておいてほしいと思います。
何度か当コラムでも紹介してきた手法ですが、保有銘柄の買いの数量と同じ、あるいはその半分だけでも信用売りで両建てする方法です。
上昇期待している銘柄が市場ノイズによって(例えば為替動向など)、一時的な下落に巻き込まれるのを防ぐことができます。
日経平均も為替もこのレンジ相場を放れてトレンドが出てこないと
手がけにくいことには変わりありませんよね。
日々高値更新してくる銘柄も多いので、含み益も多くなっている方も多いでしょう。
そんな方だからこそ一時的に利益を固定しておくテクニックを覚えておきたいですね。
【 相 場 の 格 言 】
『どの様な巧みな投機でも予想の当たるものは50、外れるものも50、この有利な50の状況を最大限に利用し、不利な50の状態を最小限の損失に食い止めるのが技術である』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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