にわかに高まるFRB利上げ観測
今日は全体的に利食い売り優勢で上値の重い展開が続きましたね。
季節要因で機関投資家が決算期末による利益確定売りのフローが出やすいことをふまえれば、底堅い展開であったと思います。
ということはつまり、それを買っている投資家がいるということですよね。
今週はトランプ大統領の議会演説後に一気に株・為替・債券市場が動き出してきましたが、当コラムで言及してきたようにいよいよ春相場の訪れを感じさせます。
来週くらいまでは米FOMCの金融政策決定前ということで、また膠着感が強まりやすいかと思いますが、
イベント通過後はまた大きな動きが出てくるかもしれませんね。
最近では、年2回〜3回とされていた米国の政策金利引き上げが年4回の可能性も浮上し始めました。
背景には米景気指標が良好で、特に個人消費のCPIや雇用指標の強さがあります。
為替・債券市場では米利上げ観測の修正を織り込み金利は2.5%台回復して、それに反応した為替は円安方向に向かってきています。
米国企業の設備投資は昨年のボトムから回復基調を辿っており、NYダウは21000ドルを突破しましたが、企業業績の好調さをうけて割安感と高値警戒感の綱引きとなっているようです。
今週は、ダドリーNY連銀総裁、カプラン米ダラス連銀総裁、ブレイナードFRB理事、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁らが、14〜15日のFOMCでの追加利上げを示唆しています。
本日予定されているFRB正・副議長が利上げを追認した場合は、FOMCでの利上げはより確実さを増し、イエレンFRB議長とフィッシャーFRB副議長の講演への期待感が高まっています。
足元では良いかたちの循環物色が進んでいますが、来週はその思惑を巡って小さなひと波乱くらいはあるかもしれませんね。
もしポートフォリオが為替や金利感応度の高い銘柄をお持ちの場合は一時的な上下に振り回されないようにしておく必要がありそうです。
為替感応度の高い銘柄として円安期待の銘柄としては、
トプコン(7732)
日本航空電子工業(6807)
ローランドDG(6789)
フォスター電機(6794)
あたりが海外売上比率の高い銘柄として注目が集まりそうですね。
【 相 場 の 格 言 】
『買い遅れる時は、唯々買い場を待つべし』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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