事業本質的に稼げる企業に投資する
為替市場で1ドル=115円の攻防が繰り広げられている中で東京市場の商いは閑散とした手控えムードが蔓延した状況でした。
ファンド勢や機関投資家の決算換金売りも一巡に向かいつつある中で、リスクイベントを前に売買が乏しい展開となりました。
米国市場では債券金利が2.6%を超えて日米の金利差にはますます開きが出て、為替はドル高方向を示唆しているのですが、今一歩リスク警戒感が上値を遮っているようです。
日経平均などの指数は底堅い動きとなっており、新興個別株の値動きの激しさとは対照的な静けさを保っています。
焦らずとも3月16日の昼にはもろもろのリスクイベントを通過しますので、狙いをつけた銘柄の指値をして待っておくだけで良い取り組みにつながるかもしれません。
特に値もちの良い銘柄の押し目はこういう時にこそ拾いたいところです。
先週発表された2月の米雇用統計はほぼ満点をつけられるほどの良好な内容でした。
雇用環境は市場予想(19万人増)を上回って23.5万人増と発表され、失業率は過去最低水準の4.7%となりました。
昨日のコラムでも米国の個人消費の強さにふれましたが、このまま景気好調を維持できればトランプ政権下での大型減税政策で企業業績も上振れしやすくなるでしょう。
米国に拠点をもつ日本企業は低金利の日本で資金調達し、米国販路をさらに拡大させることでビッグチェンジするのもあり得るのではないでしょうか。
米国TRW社を買収した自動車部品事業が更なる業績上乗せ可能性のあるTHK(6481)や米国系のOEM生産を請け負うニフコ(7988)なども期待できそうです。
ちなみにOEMとは(Original Design Manufacturing)の略で米国企業の委託をうけて販売に必要な分だけ生産するという非常に効率的な事業形態です。
株式市場は上昇も下落も行き過ぎることが多々ありますが、いずれは需要と供給がバランスして一定の水準に収斂していきます。
リスクイベント前などはヘッジファンドの仕掛けて的な動きで市場は乱高下しやすくなりますが、目先の上下動に惑わされず冷静な売買を心がけて利益に結びつけていきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『投資の世界には見送り三振がありません』(byウォーレン・バフェット)
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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