〜政治不安解消で世界株高へ追随〜
今日は全市場ともしっかりとした展開で、持ち株がプラスでご機嫌の会員様も多いことと思います。
やはり、今回の衆議院選挙は事前予想の通りに自民・公明の与党が大勝する結果となり、日経平均はじめ株価は一段高への切符を手にしたような動きです。
海外投資家も日本の政治安定化への期待から、短期筋だけでなく、長期の年金基金などの資金も流入してきやすいと言えます。
また、ここのところの中小型株は足踏みが鮮明でしたので、ようやく見直されるような動きが出てきたと言えるのではないでしょうか。
ちょっと買いにくいですが、ライドオンエクスプレスHD(6082)などが直近の上値のフシを抜けてきた感がありますし、マクニカ・富士エレHD(3132)など、ちょうど昨年のZMP関連で物色されたようなテーマ性も投資家の買いを後押ししてくれているようです。
資金の循環、セクターの循環、テーマの循環、バリュエーションの修正など、同じく選挙後の相場のスタートをきっても、闘志の切り口が異なれば当然ながら売買戦略も違ってきます。
まずは先日のコラムでも書いたように、過去のトラウマを克服していただかなければ、この先の相場にはついていけないでしょう。
ニュースでは日本の衆議院選挙一色ですが、米国では来年度予算案が上院通過し、かねてより話題になっていた税制改革の実現性が投資家のリスクオンを誘っています。
米国債の金利上昇から為替もドル高に振れており、ただの選挙が終わった後のお祭りで片づけるだけでは利運をつかむことは難しいでしょう。
これまで相場に裏切られてきた方も、いま一度、買いにも、売りにも、きっちりと戦略を持って行うことが重要になってくることと思います。
つまり、仕切り直しのタイミングが来ていると言えます。
先週までと同じトレード画面を見ても、今までの利益確定のポイントや損切りのポイント、自分のリスク許容度の見直しなど確認しておくべきことはたくさんあるはずです。
でないと、今までのリスク要因に振り回されたネガティブ意識と不安感はいつまでも尾を引いてしまいますし、それは投資行動として変な箇所でロスカットしてしまったり、相場の勢いが見極められずに早い段階での利益確定につながり、パフォーマンスが伸びにくくなってしまいます。
あくまでも投資をしているわけですが、トレードに重きを置いている方にしても自身の売買根拠を明確にして取引することが大きな利益につながりやすくなってくるのではないでしょうか。
私もコラムでよく相場の格言をご紹介していますが、投資の成功につながりやすいのは「人事を尽くして天命を待つ」ことにあると思います。
巷では様々なトレード手法を紹介した投資本が溢れていますが、相場が良い時ほど基本に忠実な投資が最もパフォーマンスにつながります。
出遅れ探しではバリュエーションで割安感のある商社系の妙味があるかと思います。
伊藤忠(8001)や住友商事(8053)なんかはPERがそれぞれ7倍台、8倍台です。
実は商社株は去年の参議院選挙後に投資してトランプ・ラリーの物色に乗って、好パフォーマンスを叩き出しました。
日米に加えて中国でも政治に大きな変化が出ており、それに伴って世界のモノやカネの動きも大きくなるのであれば、商社が活躍する余地も大きくなりそうですね。
実際に投資を実行する前に、今後の世界とチャートの動きをイメージしておき、投資後は黙って待つだけ。
年末にかけてはそんなジム・ロジャーズみたいな投資法がうまくいくかもしれません。
【 相 場 の 格 言 】
『小掬い商いは怪我のもと』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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