米国か中国か、重要な鍵を握る日本に世界中の視線が注がれる
今週も各国の経済指標や企業の決算発表、要人発言など非常に神経質な相場でお疲れ様でした。
米中貿易摩擦のゆくえは6月のG20が開かれる際のトップ会談に委ねられるとみられる中、どうやら一部の日本企業が生産拠点を中国以外に移す動きを見せ始めているようです。
これは生産拠点が中国だと「Made in China」で対米輸出の製品には25%の関税が課せられることになるからですね。
さらにここ最近では中国での人件費も高騰してきているため、ただでさえこれまでのような利益を出しづらくなっている実状もふまえて採算重視の動きとみられます。
中国は中国で何も貿易相手国は米国一国だけと貿易をしているわけではないので、米国側の脅迫にも簡単には折れずに強硬な姿勢を崩していません。
中国は米国の他にEU諸国やASEAN諸国だけでなく、「一帯一路」関係国との間でも多額の貿易取引を行っておりますので、中国経済は新聞やニュースで報道されている程ヤワではないといった視点も大事かと思います。
泥沼化している米中問題において、間にはさまれている日本の立場は非常に難しいバランスボードの上に立たされていると言っても過言ではないでしょう。
安倍首相がトランプ米大統領と信頼関係を築く一方で、自民党の二階幹事長は中国の習近平国家主席と会談して、米中双方とダブルスタンダードの関係で渡り合っています。
世界を代表するトップが一堂に会するG20開催国としての立場にあるだけでなく、覇権争いを演じる二大国の政治文脈を微妙な舵取りでコントロールする大役を担っているのが日本です。
令和の新時代に突入して、かつてない程に国際社会におけるプレゼンスが高まっている日本に注目が集まることも念頭に置きつつ、投資家としては株主として恥じることの無い企業を見つけて投資していきたいですね。
【 相 場 の 格 言 】
『目先観で投資するな』
それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ダブルスタンダード(3925)
執筆者:加藤あきら
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