G20サミットを成功裏に終えることができたご祝儀相場
週末に世界が注目するG20サミットを終え、本日の日本株は大幅高となりました。
まずはG20サミットで初の議長を務め上げられた安倍首相、そして河野外相はじめ外務省の方々、世耕経産相以下多くの関係者の方々に敬意を表したいと思います。
今回のG20大阪サミットでは、市場関係者が固唾を飲んで見守った米中首脳会談が実現して、米国の対中追加関税発動が見送られたことをはじめ、市場にとっては非常にポジティブな材料となりました。
まさしくG20大阪サミットが変なテロや大事件なども起きず、成功に終わることができたご祝儀相場になったかと思います。
今後また二転三転あるかもしれませんが、米国は5月の中国ファーウェイに対する制裁を強めてきた禁輸措置を取り下げる可能性なども言及しており、米中間の貿易交渉には一定の進展がみられたことを市場は好感しています。
トランプ米大統領はその後、北朝鮮を電撃訪問して金正恩総書記との会談も実行するなど、これまで不透明で懸念材料とされてきた問題をあっさりと払拭してしまったと言えます。
おそらくメディアの反応からすると、このことは事前に知らされていなかったとみられ、先の中国の習近平国家主席による北朝鮮訪問の段階である程度の下準備が水面下で進められていたものと思われます。
政治が動けば株も動くではありませんが、まさにサプライズずくめのG20サミットにおいて、議長国の日本が果たした役割は非常に大きいものがあったと思います。
今回の米中会談一つとっても安倍首相のとりなしで実現したことを考えれば、将来的な成果につながる存在感を示したと言えますし、これまでのような形だけ取り繕った共同声明なんかよりもよっぽど有意義な国際会議の場を提供できたと言えるでしょう。
2025年には大阪万博なども控えておりますので、これを機に日本国自体のプレゼンスもさらに向上して、海外投資家を惹きつけることと思われます。
本日の動きを見る限り、シクリカル銘柄の大幅高が目立ちましたので、単なる買い戻しだけではなく海外勢の腰を入れた買いも流入しているとみられます。
ハイテク株や機械株といった大型株はもちろんのこと、景気敏感セクターの上昇が際立っており、中小型株も半導体株を中心に目の覚める上昇を見せるものも多かったです。
さらに本日の「YEN蔵レポート」にも記述がみられましたように、バイオ株も関連イベントを前に活気を取り戻してきてまして、先週までの手探りで恐る恐る物色していたのがウソのような資金流入がみられました。
買い方不在と言われてきた状況が一変してきたことで、市場は一気にリスクオンに傾いてきましたので、明日以降も期待が持てます。
昨年12月のG20ブエノスアイレスサミットでは、直後に米中が仲違いして急落に見舞われましたが、今回は同じことが無いように気を引き締めて足元の相場に取り組んでいきたいところかと思います。
散々に売り込まれた景気敏感株の戻りを狙うのか、足元で新高値をとっている活きの良い好需給株を狙うのか、投資家によって好みは分かれるところかと思いますが、次のポジティブ材料に向けて積極的に値幅を狙っていきましょう。
本日、大きく上放れた明電舎(6508)をはじめ、三菱電機(6503)やブリヂストン(5108)、ダイキン工業(6367)など上昇が加速しやすそうな銘柄に乗っていきたいですね。
【 相 場 の 格 言 】
『人も相場も好悪を愛でる(長所も欠点も共に愛する気持)』
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
明電舎(6508)
三菱電機(6503)
ブリヂストン(5108)
ダイキン工業(6367)
執筆者:加藤あきら
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