株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-08-03 16:00:00

加藤あきらの投資戦略室

月末月初のアノマリー、今週の戻りメドはどこまでいけるか

週明けの日経平均は予定どおり(?)に反発で2%を超える上昇、マザーズ指数も3%超の上昇を見せました。

とくに決算銘柄や時価総額の大きい指数寄与度の高いメルカリ(4385)、BASE(4477)などが一際強い動きから個人投資家の投資家心理も息を吹き返してきそうですね。

ちょうど先週書いたコラムで“ブルトラップ”について詳しく教えてほしいという問い合わせを多くいただきましたので、これに少し解説を加えておきたいと思います。

足元の相場環境は6月上旬の戻り天井形成から7月より強気転換はしたものの、7/22にはすでに一巡感が出始めており、日経平均なども戻りは23000円手前まででした。

そして先週末には日経平均が600円超の急落を見せるなど明確に下を示唆する動きが出てきましたが、月末は米10年債利回りが底入れしやすいとのアノマリーもあって、株式市場も一旦の戻りを見せる展開と言えます。

相場の日柄についてはすでに前回お伝えしたとおりで、8/5前後から潮目の変化が出てくるようになり、来週には目に見える形で動きに表れてくることと思います。

日頃よりマーケットは「上げて落とす」「落としてから上げる」とお伝えしておりますように、今週は一旦戻りを試す動きはあらかじめ想定されているものとして、値幅としてどこまでいけるのか?が重要なポイントになるでしょう。

ただし、これが「もしかしたらまだいけるんじゃないか?」と思ったところから大きく崩れ出すことが厄介なポイントで、これは今年2月初旬の動きが象徴的で分かりやすい事例かと思います。

この時も米国ハイテク企業がどんどん割高な水準に駆け上がり、日本でもバリュエーション関係なく買われる銘柄が出てくる一方で、マーケットの二極化が鮮明になっていました。

本当に強い相場では2017年の秋相場のように全体で大きく上昇していくわけですが、今年の1月や足元の7月の相場ではVIX指数が低下してもリスクオン相場とはかけ離れた状況のまま上値にトライし、2月は24000円に届かず、目先の8月も23000円に届かずして終わる可能性があるでしょう。

日経平均は今週22500円~22700円付近までの戻りを試す一方で、本当に強気相場だった米国ハイテクなどが高値更新から一気に崩れてくるような“ブルトラップ”が発動してくる可能性が高まっており、まずはこれがトリガーとなって株式市場における割高なバリュエーションの修正が始まってくるとみております。

足元では決算発表シーズン真っ只中ですが、やはりコロナ禍影響の大きい4-6月期は経済活動の自粛影響などから大きく落ち込みが目立つ企業や赤字計上する企業などが続出しています。

これはこれで分かっていたことなので致し方ないところなのですが、株価のバリュエーションが急に意識されてしまうようだとどうしても売りの口実を与えてしまうことになります。

口実というのはその後本質的な売り材料として、これまで水面下で動いてきた米中対立の延長線上にある地政学リスクや米国のGAFAなどに規制がかけられるリスクなどが顕在化してくるとみられ、1月・2月のコロナウイルスが出始めた頃もこうした背景・相場の前提があって下げを加速させる動きにつながっていったわけです。

あとは金融当局の追加金融政策メニューや米国の追加経済対策のゆくえなどへの期待が下支えの役割を果たすと思いますので極端な下げ幅にはならないとみていますが、それなりのインパクトは出るんじゃないかとやや警戒しています。

具体的には日経平均で言うと、先週末の21700円⇒今週22600円までの900円戻りと仮定し、来週から一気にリスクオフの動きが強まった場合、およそ戻りの倍の値幅で22600円⇒20800円までの反落は想定されるところです。

ただし、その後はお盆を過ぎたところから米中リスクの材料を織り込む動きが完了してくると、今度は一転して9月中旬にかけてのV字反騰で23000円台回復、場合によっては24000円台へのジャンプアップもあるだろうと考えています。

あとは現在で異様な動きを示している外資系ポジションやオプションの手口などにも変化や修正があるかもしれませんが、材料面などは一概にどれとどれがリスクになるか分かりません。

それよりもむしろこの季節は突発的な自然災害によるサプライチェーンなどへの影響も含めて、複合的なものになるかと思いますのであらかじめ明言することは難しいですが、今後の相場動向を一つ一つ検証しながら取り組んでいく必要があるでしょう。

やはり思っていたとおり、上にも下にも乱高下の激しい相場展開になってきておりますので、売りスタンスでも買いスタンスでもどちらも正解となり得ます。

ただし、中途半端は一番やってはいけないことですので、もう一度念押ししておきますがメリハリを大事にしてここから秋口までの相場に臨んでください。


≪加藤コラム内でご紹介の銘柄≫
◆アドウェイズ(2489)[サービス
6/10ご紹介。直近の下げが余計だったが決算で急騰。
一時はストップ高で前日比25.8%上昇となり、黒字浮上のご祝儀相場。
24月移動平均線に阻まれるも、これを上抜けると長期トレンド転換。

≪あすなろ単発スポット銘柄の動向≫
★まんもす藤井。のゴールドメソッド銘柄(****)
先週から連日の大幅高でとうとう第3利確ポイント突破。
まもなく推奨から株価2.5倍で期待感が高まる展開。
今週中にはしっかりと利益確定を。


【 相 場 の 格 言 】
『悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である』
(ジョン・テンプルトン)

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

執筆者:加藤あきら

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