株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2021-04-10 09:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

大量保有報告ウォッチ

週末版第2回目のコラムでは、昔から続く古い手法ではありながら、使い方によっては未だ有効な、大量保有報告をチェックする習慣をつけましょう、というお話です。

金融商品取引所に上場している株券等(株券のほか、新株予約権や新株予約権付社債等の潜在株式やJ-REIT等も含む)を発行済み株式数の5%超を保有することとなった株主(大量保有者)が、大量保有者になった日から5日以内に内閣総理大臣(財務局長)に提出しなければならない書類の事を大量保有報告書と言います。
「5%ルール」とも呼ばれます。

また、大量保有者は、大量保有報告書を提出後、その保有割合に1%以上の増減があった場合や、大量保有報告書の記載内容に変更が生じた場合等には、その内容を変更報告書に記載し、内閣総理大臣に提出しなければならない、とされています。
大量保有者は、個人・法人に限らず、海外籍のファンド等も対象とされます。

大量保有報告書の開示はEDINETでチェックします。(金融庁 EDINETのHPより)
★EDINETをチェックする場合はコチラをクリック!
他にも民間ウェブサイトでも閲覧できるところが複数ありますので、見やすい、使いやすい、と思われるサイトをご自身で探してみるのも宜しいかと思います。

大量保有報告をウオッチするうえで重要な点は、「大量」という言葉につられ、株価動向や推移に影響を与える「需給」に着目するのではなく、
むしろ、大量保有している投資家の主体が「運用機関」である場合は、大量保有に至った「経緯」こそに着目する事で、ファンダメンタル面等の分析手法を推察し、真似し、追従し、自身の投資行動の参考とする点にあります。

〇〇銀行、XX証券等の金融機関による大量保有報告は、様々な目的によって大量保有している為に、投資判断上の尺度としての効力は薄いのですが、
一方で、アセットマネジメント、投信会社など運用会社が大量保有している場合は、その目的が単純に「純投資」である可能性が高く、となれば、著名な運用機関の銘柄選択や買い付けのタイミング等を、大量保有報告書をキッカケに検証・考察する事が可能となります。
だからこそ、旧来から重要な投資情報のひとつとして認識されてきたわけです。

直近でも著名、有力な運用体が、下記のような銘柄に複数の大量保有報告を行っています。
是非、チェックなさってみてください。

パピレス(3641):FMR(米フィデリティ傘下) 新規5.04%
システムリサーチ(3771):FMR(同) 6.36%⇒8.19%に増加
ココナラ(4176):ティー・ロウ・プライス・ジャパン 新規9.31%
三ツ星ベルト(5192):FMR(同) 新規5.22%
三井ハイテック(6966):フィデリティ投信 新規5.53%



執筆:木村泰章

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