なんでも株価材料にしてしまう株式市場
本日は、単純な目線では、実際の株式投資は乗り切れません、というお話をさせていただこうと存じます。
開催中のオリンピックにおいて、スケートボードでメダル獲得が相次げば、突如モリト(9837)が買われ、
日本を代表するテニスプレイヤーが敗退すれば、ヨネックス(7906)が売られる・・。
短期の「割り切り投機」を否定するつもりはありませんが、これは株式投資ではありません。
単なる「連想ゲーム」です。
「連想」であり、「ゲーム」であり、「割り切り」であり、「投機」なので、「飛びつき買い」すれば、大多数の方々の大切な資産が棄損する結果となりがちです。
本日、弊社内で話題に上った「ネタ」はコレです。
『奄美大島と徳之島 沖縄本島北部などが世界自然遺産に登録』(2021/7/26)
遅っ! (>_<)
世界遺産の登録を審査するユネスコ世界遺産委員会は26日、日本政府が世界自然遺産に推薦した「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録を決定しました。
国内の自然遺産登録は2011年6月の小笠原諸島(東京都)以来、10年ぶり5件目となるそうです。
実は「世界遺産関連銘柄物色」は、過去にも散発的にマーケットのテーマとなってきました。
今回も会員様からお問い合わせが来るかもしれません。
・2013年:富士山が世界遺産登録⇒富士急行(9010)が一時急騰
・2015年:明治日本の産業革命遺産⇒史跡の多い九州関連企業群、グリーンランドリゾート(9656)、西日本鉄道(9031)等が一時的に急騰
・2019年:百舌鳥・古市古墳群⇒大阪堺市を中心に大阪関連銘柄が散発的に物色される
まずは、金融機関を除いて沖縄県の上場企業を下調べします。
・サンエー(2659):沖縄の流通最大手
・沖縄セルラー電話(9436):沖縄県では携帯シェア5割
共に際立って物色されたフシはありません。
あとの関連銘柄としては、やはり、日本航空(9201)、ANAホールディングス(9202)等の空運事業、旅行業者や、ホテル等の予約サイトでしょうか・・。
A"LINEで有名なマルエーフェリー株式会社は非上場です。
いえいえ、ちょっとお待ちください。
今回の世界自然遺産登録は、既に登録審査の前段階として、5月10日にはユネスコの諮問機関(IUCN)による「登録勧告」がなされていました。
仮に「飛びつき買い」が許されるのであれば、飛びつくタイミングはその時点でなければならなかったはずで、そもそも、株価材料としては「古い」のです。
株価材料=ネタは鮮度が命ですから・・。
株式投資に、オリンピックや世界遺産登録といった「時事ネタ」を「投資アイデア」として活かそうとお考えなのであれば、
「鮮度」どころか、それよりもずっと「前」を、「裏」を「先読み」する事が必要となりましょう。
次に、将来的に、オリンピック関連銘柄として物色対象となりえそうな企業はどこなのか、
次に、将来的に、世界遺産登録が見込まれる候補地はどこなのか、
逆に、それら時事ネタによって、「負」の影響を受ける可能性が想定されうる企業群にはどんなものがあるのか、
そこに着目してご自身なりの「投資ストーリー」を構築できるかどうかが、株式投資の醍醐味だと申し上げても宜しいでしょう。
*注目すべきマーケット動向として情報をご提供する事を目的としており、上に挙げた個別銘柄に対して投資推奨する事を目的としたものではありません。
執筆:木村泰章
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