気がついてみたら私の周りはロキソニンだらけ
80歳代半ばの母が腰が痛い痛いと言うので病院へ連れて行ったところ「腰椎圧迫骨折」でした。痛み止めの注射をして、コルセットをして、湿布を貼って、となったわけですが、湿布薬はお馴染みの「ロキソニン」。病院では大量に「ロキソニン」が山積みされている光景も目にしました。
今や「ロキソニン」の湿布薬は、市販用としても一般的となりましたが、私は以前、市販されている内服薬としての「ロキソニン」を探して、ドラッグストアを何軒か「はしご」した経験があります。
私は30歳の頃と、46歳の頃に、2度「痛風」に悩まされた経緯があり、5年ほど前にも「痛風発作か?」と考えられる脚の痛みを感じて、市販されていると耳にした「ロキソニン」を探したわけです。
「水をがぶがぶ飲んで、ロキソニンを服用して、トイレへ行きまくって尿酸値を下げる」という、ローテクで昭和的な対処法です。
「ロキソニン」の主成分は「ロキソプロフェン」というもので、もともと劇薬に指定されていたものが、一般用医薬品としても販売される事となったらしく、「ロキソニンS」の名称で一般販売が開始されたのは2011年だったそうです。
当初は、強い副作用の可能性がある「第1類医薬品」でしたが、内服薬は現在も第1類医薬品である一方、厚生労働省が2020年8月に外用薬については、第1類医薬品から第2類医薬品への変更を官報告示し、湿布薬の「ロキソニン」は現在、第2類医薬品として手軽に入手できるようになりました。
「ロキソニン」は腫れや痛みの症状を和らげたり、熱を下げる効果のある解熱鎮痛薬に分類される医薬品で、頭痛・生理痛・関節痛、歯の痛みなど、さまざまな痛みの緩和に使われる医薬品の商品名で、私の娘も頭痛には「ロキソニン」を服用していました。
株式投資に臨んでいらしゃる会員様各位は、当然ながら、「ロキソニン」を販売している企業名が気になりますよね?
はい、第一三共の連結子会社である第一三共ヘルスケア(非上場)の製品です。
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/company/
第一三共の今期売上は1兆円超が見込まれている巨大企業ですが、10月29日に開示された2Q決算短信では、【ユニット別売上収益状況】 として、第一三共ヘルスケアユニットの項で「ロキソニンシリーズ等の好調」について触れられております。
▼2022年3月期 第2四半期決算短信(2021/10/29)
https://www.daiichisankyo.co.jp/files/investors/library/quarterly_result/2021/FY2021_Q2_Financial_Results_J.pdf.pdf
創薬ベンチャー企業等とは異なり安定成長を続ける大企業であり、ディフェンシブストックとも目される第一三共株は、8月に年初来安値を付けた後に切り返し基調に転じ、一時3000円台へ回帰する場面も見られました。
全体相場の行方に疑心暗鬼になってしまいがちな局面では、こうしたディフェンシブ銘柄をポートフォリオに加える事もご一考かと存じます。
◎参考銘柄
・第一三共(4568)
執筆:木村泰章
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