【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第26弾)
~相場の観測~
【日経平均株価(週足)】=11月高値にトライ=
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前回は「戻りを試す経過」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
(前回の『着眼大局着手小局No.25』はこちら)
「10月6日の安値(T)27,528円からの反動は、29,794円(11/4)と上伸していることから高値(S)30,670円を試す経過となっている。ただ、エネルギーの回復がポイントとなる。」とした。
実際には、11月16日の29,808円を高値に反落し、安値27,753円(12/2)を経て28,860円(12/8)反発し、反動高値幅が1,107円となっている。
よって、現在は高値(L)29,808円を試す経過となっている。一方、安値27,753円(12/2)の維持が重要となっている。
【日経平均株価(日足)】 =保ち合い煮詰まる 11月高値更新が焦点=
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前回は「戻りを試す経過 基調の維持に留意」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
「高値29,794円(11/4)と上伸したあと安値29,106円(11/10)と反落。ただ、下げ幅688円は前騰落値幅787円(7/30~8/11)の範囲内にあり、安値(K)27,528円からの基調が維持されていることから、直近の高値29,794円を上回ると戻りを試す経過の継続となる。ただ、安値(K)27,528円からの基調の維持には、反動安値幅が787円、1,057円程度に収まることが大事。これらを上回ると1,473円、1,684円、1,727円など、値幅の拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、11月16日には高値(L)29,808と前高値29,794円(11/4)を僅かに上回ったあと急反落し、11月10日の安値29,106円を下回って下げが加速した。 ただ、10月安値(K)27,528円に接近する安値(M)27,753円(12/2)を経て28,860円(12/8)と反発し、上げ幅も1,107円が生じている。
また、騰落値幅が縮小(3,657円~3,142円~2,280円~2,055円)、高値切り下げ、安値を切上げる“三角保合い”の形成が進展し、放れが接近する経過となっている。
よって、現在は保ち合いが進展するなか、戻りを試す動きで11月高値(L)29,808円をうかがい、同高値の更新が焦点となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)28,961円=M+1,208円(10/25~L)
(2)29,480円=M+1,727円(K~10/20)
(3)30,033円=M+(L-K)
(4)30,895円=M+(J-K)
(5)31,410円=K+(J-I)
ただ、安値(M)27,753円からの基調を維持するには、反動安値幅が702円程度に収まることが重要。反面、直近の安値(M)27,753円を下回ると安値(K)27,528円や(I)27,013円を試す経過となるほか、下げ幅の拡大につながりやすく、値幅も1,194円、1,727円などが挙げられる。
安値(I)27,013円を割り込むと、以下の水準が挙げられる。
(1)26,848円=J-3,822円(19/8/26~20/1/20までの値幅)
(2)26,666円=L-(J-K)
(3)26,354円=L-(B-I)
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【TOPIX(日足)】=11月高値を試す=
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前回は「戻りを試す経過 基調の維持に留意」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
「高値(J)2,055pと上伸したあと安値2,007p(11/10)と反落。ただ、下げ幅48pは過去の値幅47pから78pの範囲内であることから安値(I)1,939pからの基調が維持されており、直近の高値(J)2,055pを上回ると戻りを試す経過の継続となる。」とした。
実際には、11月16日戻り高値2,050pと2,059p=H-(I-G)の影響を受ける格好で高値(J)2,055pを目前に反落し、安値(I)1,939pを下回り1,926pを安値(K)に反発(上げ幅76p)している。
よって、現在は11月の高値(J)2,055pをうかがう動きとなっている。上回ると9月の高値(H)2,118pを試す経過となる。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)2,042p=K+(J-I)
(2)2,105p=K+(H-I)
(3)2,164p=K+(H-G)
また、戻りを試す経過も反動安が48pを上回ると値幅の拡大につながりやすくなる。その場合、値幅は60p、88p、95p、103pなどが挙げられる。ただ、直近の安値(K)1,926pと安値(I)1,939pを下回り、上値(J)も2,055pと高値(H)2,118pから切り下げており、やや下向きの保ち合いが進行する格好となっている。
一方、直近の安値(K)1,926pを下回ると、前安値(G)1,880pを試す動きにつながりやすくなる。その場合、主な下値として以下の水準が挙げられる。
(1)1,914p=H-(D-A)
(2)1,876p=J-(H-I)
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【マザーズ(日足)】チャート参照=反動高値幅が焦点=
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前回は「基調の維持に注視」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
「安値(H)1,064p以降は、直近高値1,152p(11/5)と値を戻した。また、反動安値幅は43p(10/19~25)、40p(11/5~9)と59p(10/6~11)の範囲内であることから、安値(H)1,064p以降の基調が維持され、高値(G)1,187pをうかがう経過となっている。また、直近の高値(G)1,187pを上回ると安値切上げ(F<H)で反転形成となり、安値(F)を基点とする短期第三波動(F~G~H~)へ進展する経過となる。安値(H)1,064pからの基調を維持するには、反動安値幅が59p程度に収まることが重要となる。この値幅を上回ると79p、127pなどへ拡大につながりやすくなる。さらに、安値(H)以降の目先波動は、安値1,098p(10/25)を下回ると、安値(H)1,064p(10/6)を試す動きにつながりやすく、同安値を下回ると安値(F)1,009p(8/17)をうかがう経過となる。」とした。
実際には、11月9日の1,112pを安値に切り返し、16日には高値(Ⅰ)1,175pと9月高値(G)1,187pに迫るも一転、それまでの押し幅を一気に上回り下げ足を速め、8月安値(F)1,009pを1p下回る1,008pを安値に反発を見せている。
よって、現在は一旦戻り試す可能性がある。ただ、上げ幅の拡大につながる反動高値幅63pないし77pが生じるかが焦点となっている。これらを上回ると、88p、111p、123pなどの値幅が挙げられる。(当面の注目点は、底入れ形成の確認となる)一方、直近の安値(J)1,008pを下回ると、さらなる下値を探る動き下落基調が継続する経過となる。その場合、下値は以下の水準を列挙した。
(※)1,007p=1,365p(20年10月高値)-358p(358p=915p(19年12月高値)~557p(20年3月安値))
(1)997p=I-(G-F)
(2)977p=I-(E-F)
(3)960p=I-(C-D) ※961p:20年の上げ(808p)の半値押し水準
(4)953p=H-(I-H)
(5)941p=H-(G-H)
(6)891P=1,128(20年12月安値)-237p)(237p=1,365(20年10月高値)~1,128(20年12月安値))
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【NYダウ工業株30種(日足)】=11月高にトライ=
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前回は「上値を追う経過、基調維持に留意」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
「戻り基調となり10月22日に35,677ドルと8月高値(H)35,625ドルを更新し騰勢を強めた。その後、11月8日高値(L)36,432ドルに進んだあと小反落も(511ドル)、上値を追う経過となっている。ただ、安値(K)33,843ドル以降の基調を維持するには、反動安値幅ら950ドル程度に収まることが大事。これらを超えると1,026ドル、1,169ドル、1,663ドル、1,780ドルなど値幅の拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、上げ基調辿り11月8日には高値(L)36,432ドルと上伸したが、直後の反落で950ドルを上回って下げが加速した。下げ幅が2,410ドルと拡大した12月1日の安値(M)34,022ドルを経て反動高が生じ、35,970ドル(12/10)、値幅が1,948ドルと重要値幅1,782ドル(H~K)を上回った。
よって、現在は21年最大の下落幅(2,410ドル)となったが、20年以降の最大値幅2,599ドル(20年9月高値~10月安値まで)の範囲内にとどまって、上値35,804ドル=M+(H-K)を上回ったことから、11月高値(N)36,432ドルを試す経過となっている。その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)36,357ドル=M+(H-E)
(2)36,611ドル=M+(L-K)
(3)36,876ドル=K+3,033ドル(A~21/3/17)
(4)37,119ドル=K+3,276ドル(21/3/4~4/16)
ただ、安値(M)34,022ドル以降の基調維持には、反動安値幅831ドルないし950ドル程度に収まることが大事。超えると1,026ドル、1,169ドル、1,663ドル、1,782ドルなど、値幅の拡大につながりやすくなる。
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【ナスダック(日足)】=11月高値更新が焦点=
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前回は「上値を追う経過、基調維持に留意」(記:21/11/12)として、以下のように述べた。
「10月安値(L)14,255pから切り返し、10月28日には15,448pと9月高値(I)15,374pを上回った。戻りから上げに転じて上伸し、15,982p(11/8)を高値に小反落(360p)しているが、反動安値幅が399pの範囲内にあり、安値(L)14,255pを基点の基調を維持する経過となっている。ただ、反動安値幅が399pを超えると797pの維持に焦点が移る。同値幅を上回ると849p、1,119pなどへ下げ幅の拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、11月8日高値15,982pから小反落(360p)を挟んで上伸。高値(M)16,057pは、上値16,072p=B+3,463pの影響を受ける形で反落した。ただ、12月3日の安値(N)15,085pを挟んで15,786p(12/8)、上げ幅683pと推移している。
よって、現在は11月高値(M)16,057pをうかがう動きとなっている。その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)15,882p=N+(K-L)
(2)16,072p=B+3,463p(安値20/9/23~高値21/2/12)
(2)16,119p=L+(G-D)
(3)16,493p=I+(I-L)
(4)16,598p=L+(I-D)
ただ、直近の安値(N)15,085pの維持が重要となっているほか、反動安値幅が435pを超えると797pや849p、1,119pなどへ下げ幅の拡大につながりやすくなる。
安値(N)を割り込んだ場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)14,938p=M-(I-L)
(2)14,880p=M-1,177p(C~3/24)
(3)14,571p=M-(A-B)
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【SP500種(日足&週足)】=相場の不思議(値幅&トレンド)=
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◆相場は決して人為的に作られるものではない。多くの市場参加者の行動の結果であることは言うまでもない事実であろう。しかし、過去に要した時間や騰落の値幅が、現在の相場に影響(再現)を及ぼしている場面が多々見受けられる。
◆相場の本質を考えたとき、この騰落と時間の両方の「騰落の値幅」、「時間の値幅」を見過ごすわけにはいかない。
Q.トレンドは何故形成されるのか?
Q.同じ値幅が何故発生するのか?
答えはないようだ・・・不思議なものだ・・・
これらの“不思議”を容認することで“投資力の向上”につなげたいと思うのだが・・・
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【長期国債先物(10年)(日足)】=見るから視る、そして考えるへ=
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◆前述の相場の不思議さを“債券先物”で「偶然か必然か」を感じてみてはどうだろうか・・
「値幅」の不思議を受け入れ、理屈に捉われずに“今後の経過観測”をしてみたいものである。
執筆:長森伸行
≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。
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