【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第28弾)
~相場の観測~
【日経平均株価(週足)】=直近安値の維持が重要=
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前回は「ボックス下限を試す」(記:1/21)として、以下のように述べた。
(前回の『着眼大局着手小局No.27』はこちら)
「昨年12月2日安値(H)27,753円から戻り高値(I)29,332円と前高値(G)29,808円に届かず反落した。安値(H)を下回り直近値27,467円と下値をうかがう経過となっていることから、ボックス下限の安値(D)27,013円の維持が重要となっている。」とした。
実際には、年初の高値(I)29,332円からの下げは昨年8月安値(D)27,013円を下回り、昨年9月高値(E)30,670円を基点とする下落基調となっている。直近は1月27日の(J)26,170円を安値に下げ渋る動きとなっている。
よって、現在は直近安値(J)26,170円の維持が重要となっている。
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【日経平均株価2021(日足)】=短期分水嶺となるかが焦点=
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前回は「21年8月安値の維持が焦点」(記:1/21)として、以下のように述べた。
「昨年12月2日安値(E)27,753円以降は、反落(1,129円)を挟み、今年の年初に高値(F)29,332円と上伸した。ただ、昨年11月高値(D)29,808円を上回ることなく反落した。1月19日には安値(J)27,467円と前安値(C)27,528円を下回ったことから、下値を試す経過で昨年8月安値(A)の維持が焦点となっている。反面、生じやすい反動高値幅は、①1,129円、②1,313円、③1,395円が挙げられる。これらの値幅を上回ると、④1,579円、⑤2,055円などへ拡大につながりやすくなる。」とした。
実際には、年初の高値(F)29,332円からの反落は安値(E)27,753円および安値(C)27,528円を下回り、安値(G)26,170円を経て高値(H)27,696円と値を戻した。ただ、昨年11月高値を基点とする第4波動(D~E~F~G~H?)の戻り値幅が1,526円(G~H)と前値幅1,579円(E~F)の影響を受ける格好で小反落している。また、直近安値(G)26,170円は、倍返し水準26,174円=E-(F-E)と僅か4円差となったほか、下げ幅3,162円(F~G)は前下落幅3,142円(B~C)と誤差20円。さらに、下げ幅3,638円は前騰落値幅3,657円(A~B)と僅か19円とほぼバランスした水準や値幅が出現した。
よって、現在は高値(B)を基点とする戻り(B~D~G~?)が継続か、あるいは、高値(D)を基点とする下げ(D~E~F~G~H~?)継続し、安値(G)を試すのか方向感(短期分水嶺)を探る経過となっている。
直近の安値(G)26,170を下回らずに切り返し、高値(H)27,696円を上回ると戻り(高値Bから第4波動)を試す動きにつながりやすくなる。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)27,749円=G+(F-E)
(2)28,225円=G+(D-E)
(3)28,450円=G+(D-C)
(4)29,312円=G+(B-C)
(5)29,827円=G+(B-A)
反面、安値(I)26,865円を下回ると、安値(G)26,170円を試す動きが生じやすく、同安値を下回ると新たな下値を探る経過となる。また、高値(D)から第5波動の下値を探る経過で、同時に高値(B)から第3波動の延伸となる。その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)26,151円=D-(B-A)
(2)25,878円=F-3,454円(週足参照:C~D)
(3)25,742円=B-4,928円(18年12月安値から20年1月高値まで)
(4)25,675円=F-(B-A)
(5)25,248円=C-(D-C)
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【TOPIX2021(日足)】=トレンド内で推移=
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前回は「21年8月安値の維持が焦点」(記:1/21)として、以下のように述べた。
「昨年12月2日安値(G)1,926p以降の戻りは、反落(113p)を挟み今年々初に高値(J)2,039pと上伸した。ただ、昨年11月高値(D)2,055pを上回るこができずに反落し、1月19日には安値1,919pと前安値(G)1,926pを下回ったことから、下値を試す経過で昨年8月安値(A)1,880pの維持が焦点となっている。反面、生じやすい反動高値幅は、①72p、②87p、③98p、④113p、⑤129pなどが挙げられる。」とした。
実際には、1月高値(J)2,039pからの反落は、8月安値(A)1,880pを下回る安値(K)1,823pを挟んで切り返し、戻り高値(L)1,962pを経て小反落している。安値(K)1,842pは1,823p=G-(J-G)に接近し、安値(K)から高値(L)までの上げ幅120p前上げ幅116p(C~D)をやや上回ったが、騰落値幅129p(D~G)の影響を受ける格好で同範囲内にとどまっている。また、高値(B)2,118pを基点に第6波動(B~C~D~G~J~K~L?)構成となっている。
よって、現在は直近の高値(L)1,962pと安値1,914pの何れをブレイクするかが焦点となっている。高値を上回ると戻りの継続につながりやすくなる。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,971p=K+(D-G)
(2)1,990p=K+148p(21/2/20~3/19)
(3)1,999p=K+157p(21/1/29~2/16)
(4)2,005p=K+163p(21/3/19~5/13)
(5)2,021p=K+((B-C)
反面、直近高値(L)1,962pを上回ることができずに、直近安値(M)1,914pを下回ると安値(K)1,842pを試す動きにつながりやすくなる。さらに、同安値を下回ると高値(B)2,118pから第7波動へ進展する経過となる。その場合、主な下値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,890p=L-(H-I)
(2)1,875p=L-(H-G)
(3)1,864p=L-(J-I)
(4)1,849p=L-(J-G)
(5)1,846p=L-(D-C)
(6)1,823p=C-(D-C)
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【マザーズ(日足)】=下値模索続く=
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前回は「下値模索」(記:1/21)として、以下のように述べた。
「12月8日高値(F)1,062p以降は、安値(G)948p、高値(H)1,003pと小反発55p≒54p(E~F)を挟んで安値807p(1/19)と下落していることから、下値模索の経過となっている。反面、生じやすい反動高値幅は、①55p、②63p、③77p、④88p、⑤111pなどが挙げられる。」とした。
実際には、12月24日高値(H)1,003pからの下げは安値(I)728p、高値(J)808p、戻り値幅80pとやや上げ幅拡大も前上げ幅111p(C~D)の範囲にとどまって反落した。直近は安値(I)728pを下回り708p(2/18)と下落している。
よって、現在は下値模索の継続となっている。(※生じやすい反動高値幅は、①55p、②63p、③77p、④88p、⑤111p、⑥123pなどが挙げられる。)その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
【マザーズ指数(月足)】=下値観測=
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(1)704p=H-(B-A)
(2)672p=K-(B-A)
(3)653p=I-(D-I)
(4)648p=H-559p(16/2/12~6/4までの下げ幅)
(5)616p=K-559p
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【NYダウ工業株30種2021(日足)】=Y点(拡大波)維持が重要=
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前回は「下値テスト」(記:22/1/21)として、以下のように述べた。
「12月10日の高値35,970ドルから1,038ドルの反動安を経て切り返し、昨年11月の高値(C)36,432ドルを更新した。ただ、今年々初の高値(E)36,799ドルを境に急変した。高値(E)から安値34,265ドル(1/21)までの下落幅が2,534ドルと、20年3月安値18,591ドル以降、最大の調整幅2,599ドルにあと65ドルと迫っている(同調整幅の水準=※34,200ドル)ことから、下値を試す経過で昨年12月安値(D)34,022ドルの維持が焦点となっている。同安値を割り込むと下げ幅の拡大につながりやすくなる。一方、今後、生じる反動高値幅に留意。値幅は、①1,038ドル、②1,867ドル、③1,948ドル、④2,140ドルなどが挙げられる。」とした。
実際には、今年々初の高値(E)36,799ドルからの下げは、安値(F)34,160ドルとY点(拡大波動構成点)33,655ドルが意識される格好で、前安値(D)34,022ドルを下回らずに切り返した。ただ、下げ幅(E~F)2,639ドルと20年3月安値以降最大の値幅となった。また、高値(G)35,768ドル経て安値(H)34,079ドル(2/18))と反落し前安値(F)34,160ドルを下回った。また、上げ幅(F~G)1,608ドルは、前上げ幅1,867ドル(12/20~E)から縮小した。
よって、現在は高値(E)36,799ドルからの三波動(E~F~G~H?)構成入りとなっており、一旦、抵抗したY点33,655ドルを下回ると一段安につながりやすくなる。その場合、主な下値としては以下の水準が挙げられる。
(1)33,766ドル=E-3,033ドル(21/1/29~3/17)
(※)33,655ドル=D-(E-C)
(3)33,523ドル=E-3,276ドル(21/3/4~4/16)
(4)33,129ドル=G-(E-F)
(5)32,946ドル=E-3,853ドル(21/1/29~5/7)
(6)32,552ドル=F-(G-F)
一方、生じやすい反動高値幅は、①1,038ドル、②1,608ドル、③1,867ドル、③1,948ドル、④2,140ドルなどが挙げられる。
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【ナスダック2021(日足)】=1月安値の維持が重要=
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前回は「下値を探る経過も反動高値幅に留意」(記:1/21)として、以下のように述べた。
「21年12月20日の安値(H)14,980pは、安値(F)を僅かに下回ったあと値を戻した。ただ、高値(I)15,871pは前高値(E)16,057pを上回ることができずに反落。また、安値(H)14,980pを下回って急落。安値(D)14,255pも一気に割り込み、直近値は13,768p(1/21)となっている。高値(E)からの下げ幅は2,289pとこれまでの1,486pを上回り、20年3月の安値6,860p以降最大の値幅となっている。因みに、20年2月19日高値9,81pから3月23日安値6,860pまでの下落幅が2,957pであることから、下値を探る経過となっている。ただ、短期波動が3波動構成(E~H~I~?)の進展から第4波動の反動高値幅が焦点となるほか、反転形成へ移行するか否かが注目点となる。また、生じやすい反動高値幅、①683p、②806p、③891、④972pなどが挙げられる。」とした。
実際には、戻り高値(I)15,871pからの下げは安値(J)13,352p(下げ幅2,519p)とのあと値を戻し、高値(K)1,138p(上げ幅1,138pは前下げ幅の半値にも及ばず)を経て13,548p(2/18)と反落している。
よって、現在は直近安値(J)13,352pを試す経過となっている。同安値を下回ると高値(E)から第5波動入りで、新たな下値を探る動きにつながりやすくなる。その場合、主な下値としては以下の水準(20年以降の上げ幅から算出)が挙げられる。
(1)13,292p=E-2,765p
(※)13,100p=E-2,957p(20年2月高値~3月安値までの下げ幅)
(3)12,897p=E-3,160p
(4)12,826p=H-(G-H)×2
一方、安値(J)13,352pを下回らずに高値(K)14,490pを上回ると戻りを試す経過となる。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)15,154p=J+(E-D)
(2)15,269p=J+1,917p
(3)15,628p=K+(K-J)
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【TOPIX Large70(日足)】=相場の不思議=
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高値(B)2,152pから安値(C)1,992pまでの下げ幅は160pである。その後の戻り高値(D)2,104pから安値(E)1,944pまでの下げ幅160pは前下げ幅と同値幅である。また、その後の戻り高値(F)2,047pから安値(G)1,896pまで151pと前値幅に近い値幅となっている。
一方、上げ幅は112p(C~D)、103p(E~F)≒104(G~H)となっている。また、高値(B)からの下降線を安値(C)に並行記入したライン上で安値(E)と(G)が踏みとどまっている。
これらの、上げ下げ「騰落値幅」や下降波動が「トレンドライン内」に収まるなど、説明ができないのが相場である。
テーパリング(量的緩和政策)、ウクライナ情勢や新型コロナウイルス(オミクロン株)のパンデミックなど話題が豊富であるが・・・
どんな解説がされようとも結局のところ、価格は需給で決まっていることを認識せざるを得ないようだ。
相場とは不思議な動体であり、波動が生まれそこには価格のほか値幅や日柄などの“習性”が存在しているようだ。
「悪魔の囁きと天使の囁き」を聞き分けたいものである。と思うのだが・・・
執筆:長森伸行
≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。
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