【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第34弾)
~相場の観測~
【日経平均株価(週足)】=上値トライへ=
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前回は「上げ幅拡大で3月高値の更新が焦点に」(記:7/15)として、以下のように述べた。
(前回の『着眼大局着手小局No.33』はこちら)
「6月20日安値(N)25,771円と5月12日安値(L)25,748円を目前(L<N)に踏みとどまり、高値切下げを回避する格好となっている。現在は上値抵抗線および高値(M)28,246円を上回るとトレンドブレイクと上げ幅の拡大から、3月高値(K)28,252円トライとなるほか同高値更新が焦点となる。」とした。
実際には、下降トレンドをブレイクし、8月第二週には3月高値(K)28,252円を上回った。また、安値(L)25,748円は前安値(J)24,717円から切り上げる格好(波動の転換)となった。
よって、現在は安値を結ぶ(J・N=下値支持線:下限)上昇トレンドが生じたことから上値トライへ進展した。
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【日経平均株価2021-22(日足)】=1月高値にトライ=
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前回は「短期保ち合い放れに注視」(記:7/15)として、以下のように述べた。
「6月高値(N)28,246円からの下げは、安値(O)25,771円と5月安値(M)25,748円に23円と急接近も踏みとどまり、そのあとの安値を25,935円(7/1)と小幅に切り上がる。一方、上値を27,049円(6/28)、26,812円(7/11)と小幅に切下げ、安値(I)と高値(J)の中値水準(26,484円)に絡んで小さな三角保合い(方向を探る)が進展している。現在は高値27,049円(6/28)を上回り上げ幅が拡大すれば、上値をうかがう動きにつながりやすくなる。さらには、3月高値(J)28,252円の更新に焦点が移ることになる。一方、5月安値(M)25,748円を下回ると高値(J)28,252円から下げ三波動(J~M~N~?)へ進展し、3月安値(I)24,717円うかがう経過となる。」とした。
実際には、6月安値(O)25,771円以降の小さな三角保合い形成後に上放れた。また、上値抵抗線(B・Nを結ぶ)に絡んだ小動きを挟んで大幅高となり、一気に3月高値(J)28,252円を上回り、29,222円(8/17)と急伸。安値(O)から3,451円、(M)25,748円からの上げ幅が3,474円と拡大している。
よって、現在は前上げ幅3,535円(I~J)の水準29,283円および、1月高値(F)29,332円および昨年11月高値(D)29,808円にトライする経過となっている。その場合の主な上値は、以下の水準が挙げられる。
(1)29,283円=M+(J-I)
(2)29,405円=M+(B-A)
(3)29,868円=I+5,151(18/10月~12月までの下げ幅)
(4)30,367円=M+(F-I)
(5)30,756円=J+(J-M)
(6)31,787円=J+(J-I)
ただ、上値トライの経過も直近高値までの上げ幅が3,500円程度となっていることや、トレンド上限水準(参照:週足に記載:29,800円~30,000円)に接近では一旦、騰勢も一服しやすい状況となる。
また、安値(O)25,771円からの基調の維持には、反動安値幅が1,114円ないし1,278円(O~6/28)程度に収まることが重要となる。これらの値幅を上回ると2,280円(C~D)、2,504円(J~M)程度へ拡大につながりやすい経過となる。
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【TOPIX2021-22(日足)】=3月高値更新で上昇示唆へ=
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前回は「上げ幅が前値幅を上回ることが重要」(記:7/15)として、以下のように述べた。
「6月高値(N)1,969pからの下げは、安値(O)1,818pと5月安値(M)1,829pを11p下回ったあと切り返し、高値1,907(6/28)、安値1,845p(7/1)を経て1,914p(7/11)と安値(I)と高値(J)の中値水準(1,874p)に絡んで推移する中、小幅に高値と安値を切り上げる格好で、戻りをうかがう経過となっている。ただ、前上げ幅(140p)を上回る値幅の拡大が重要となる。
ただ、反動安値幅が62pおよび89pを超えるほか、安値(O)1,818pを下回ると3月の安値(I)1,758pをうかがう安値を探る経過となる。」とした。
実際には、6月安値(O)1,818p以降は、短期安値切上げ(1,818p<1,845p)を経て上伸。8月1には1,960pと6月高値(N)1,969p目前に迫ったあと7日間の揉み合いを経て急伸し、3月高値(J)1,991pを上回り2,006p(8/17)の高値に進んだ。また、安値(O)1,818pからの上げ幅も188pと前上げ幅140p(M~N)から拡大した。
よって、現在は年初の1月5日の高値(F)2,039p、および昨年11月高値(D)2,055pにトライする経過となっている。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)2,015p=O+(F-G)
(2)2,022p=O+(H-I)
(3)2,031p=O+(D-G)
(4)2,051p=O+(J-I)
ただ、安値(O)からの基調を維持するには、反動安値幅が62pないし89p程度に収まることが重要となる。これらを超えると、113、120p、140p、151pなど、値幅の拡大につながりやすくなる。
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【マザーズ指数2021-22(日足)】=上値を試す経過=
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前回は「上げ幅拡大がポイント」(記:7/15)として、以下のように述べた。
「6月高値(P)699pからの反落は、5月安値(O)620pを下回る安値(Q)615p(下げ幅227p=D~G)を経て682p(7/8)と値を戻している。上げ幅67pは前値幅79p(O~P)の範囲内となっている。ただ、600p台で底這いの状態で上値抵抗線(高値D&Nを結ぶ)超えとなっている。現在は前上げ幅79p(水準694p)超えが重要となっている。上回ると上値を試す動きにつながりやすくなる。一方、反動安値幅が31p(6/28~7/1)を上回ると6月の安値(Q)615pを試す動きにつながりやすくなる。そのほか、62p(6/20~28)、79p(5/12~6/9)、84p(6/9~20)などの値幅が挙げられる。また、安値(Q)615p下回ると新たな安値を探る経過となる。」とした。
実際には、6月安値(Q)615p以降は徐々に値を戻し694p(上げ幅79p)をクリアし、次第高から高値(P)699pを上回り、上げ足を速め736pと上伸した。上げ幅は121pと前騰落値幅124p(K~L)に迫っている。
よって、現在は上値(戻り)を試す経過となっている。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)739p=Q+(L-K)
(2)771p=Q+(J-K)
(3)782p=Q+(D-E)
(4)790p=Q+(N-M)
(5)805p=Q+(N-K)
一方、安値(Q)からの基調の維持には、反動安値幅が31p(6/28~7/1)ないし、62p(Q~6/28)程度に収まることが重要。これらを超えると一旦、下値を探る動きにつながりやすくなる。この値幅を超えると、79p(5/12~6/9)、84p(6/9~20)、109、111pなどへ拡大につながりやすい。
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【NYダウ工業株30種2021-22(日足)】=上値トライも基調の維持に留意=
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前回は「上げ幅拡大が焦点」(記:7/15)として、以下のように述べた。
「6月高値(K)33,248ドルからの下げは、安値(L)29,888ドル(6/17)を経て、高値(M)31,500ドル。上げ幅1,612ドル,戻り率48.0%と前上げ幅1,995ドル(J~K:戻り率49.4%)の範囲内でとどまり、直近(N)30,630ドル、下げ幅870ドルと騰勢一服となっている。現在は高値(I)からの第4波(未確定)の縮小(1,995から1,612ドル)しており弱含みの経過だが、高値(M)31,500ドルを上回ると、高値(E)を基点とする第4波動形成(E~H~I~L~?:戻り:4波の高値模索)につながりやすく、上げ幅の拡大が焦点となる。一方、直近7/14の安値(N)30,630ドルを下回ると6月安値(L)29,888ドルを試す動きが生じやすくなり、下回ると新たな安値を探る経過となる。」とした。
実際には、高値(M)31,500ドル(上げ幅1,612ドル)以降は、安値(N)30,630ドル(下げ幅870ドル)を経て切り返し、高値(M)を上回り、短期の下値切上げ(L<N)形成を経て上伸。上げ幅大きく、小休止を挟んで上げが加速し、前高値(K)33,248ドルを上回った。安値(L)29,888ドルから直近値33,761ドル(8/12)までの上げ幅3,873ドルは、年初の高値以降、最大値幅となっている。
よって、現在は上値トライの経過となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)33,929ドル=L+(Ⅰ-J)
(2)34,055ドル=L+(E-H)
(3)34,575ドル=L+4,687ドル(安値20/10月~高値21/1月まで)
(4)34,683ドリ=L+4,795ドル(安値21/1月~高値21/5月まで)
(5)36,608ドル=K+(K-L)
ただ、安値(L)からの上昇率12.9%で、年初の高値から6月安値までの下げ(6,911ドル)に対する戻り率56.0%と半値戻しとなっている状況からスピード調整接近も。
また、安値(L)29,888ドル以降の基調を維持するには、反動安値幅が870ドルないし1,612ドル程度に収まることが大事。これらを上回ると1,995ドル、2,410ドル、2,777ドルなど拡大につながりやすくなる。
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【ナスダック2021-22(日足)】=上値トライも反動安値幅に留意=
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前回は「前上げ幅超えが重要」(記:7/15)として、以下のように述べた。
「6月高値(K)12,316pからの下げは、安値(L)10,646p(6/16)を経て、直近高値11,635(7/8)、上げ幅989pと前値幅1,052pの範囲内にとどまって推移している。現在は前上げ幅を上回る戻りを入れる値幅の拡大が焦点となっている。同値幅水準11,698pを上回ると上値を試す動きにつながりやい経過となる。一方、直近6月30日の安値11,028pを下回ると安値(L)10,646pを試す動きが生じやすく、同安値を下回ると新たな下値を探る経過となる。」とした。
実際には、7月8日高値11,635pからの反落は、安値11,247p(7/13)、下げ幅406pと前下げ幅579pの範囲内にとどまって切り返した。直近は13,128pと上伸し、安値(L)10,646pからの上げ幅も2,482pと前上げ幅2,038p(H~T)を上回り、昨年11月高値以降最大の上げ幅が生じている。
よって、現在は上値トライの経過となっている。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)13,351p=L+(C-F)
(2)13,936p=L+(E-H)
(3)13,986p=K+(K-L)
(4)14,001p=L+(I-J)
(5)14,122p=L+(C-H)
ただ、昨年11月高値から6月安値までの下げ(5,411p)に対する戻り率44.3%で安値(L)からの上昇率22.5%の状況からスピード調整も。
また、安値(P)10,646p以降の基調を維持するには、反動安値幅が579pないし961p程度に収まることが大事。これらを上回ると1,052p、1,670p、1,802pなど拡大につながりやすくなる。
執筆:長森伸行
≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チャート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。
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