モチロン「投資」という大前提からは逸脱せずに、超長期保有覚悟で、パフォーマンス重視とは別に、「応援したい銘柄」というものをお持ちの会員様は少なくないかもしれません。

ご家族のお勤め先企業であったり、社会的な意義の大きい、例えば難病治療に挑んでいるバイオベンチャー企業だったり、ご友人が創業者や経営陣を務める企業だったり、ご事情は様々ですが・・。

私にも幾つか、応援したい銘柄がありますが、そんなひとつを本日の当コラムでご紹介したいと存じます。

ワイズテーブルコーポレーション（2798）です。
昨日の当コラムでもチラッと触れた、更には会員様各位にも馴染み深かろう、「サルバトーレクオモ」の運営会社です。

私が大学生だった時分のアルバイト先に選んだのが、大学の玄関口となるJR山手線の駅前にお店を構えていた、カジュアルなイタリアン系のレストランカフェでした。
実質的な経営者は、その後、外食産業のレジェンド経営者として世に知られる事となる、ワイズテーブルの代表取締役会長、金山氏です。

とにかく、一言で表現できないくらいに大変お世話になりました。
社会人になってからもしばらくお付き合いさせていただき、自身の結婚式をXEXでやりたいと持ちかけたら、面白いね、やってみてよ！と快諾いただきました。

'90年代の半ばでしたので、まだまだレストランウェディングは一般的ではなく、
ホールを教会に見立てて、牧師さんを呼び、式後は即そのままパーティーに突入、みたいな型破りのスタイルでしたが、その後XEXでのウェディングバンケット用のマーケティング商材として使用する事を条件に、ほとんどタダ同然に結婚式＆パーティーをやらせてもらいました。

今でも憶えているのは、式＆パーティーを終え、引き上げようとしている時に、金山会長から、「これからどこへ行くんだい？」と訊かれ、「フツ～に家に帰りますけど？」と答えたら、「イヤ、それはダメだ。ちょっと待ってろ」と。
「新宿のパークハイアットとNew York Grillを予約しといたから、今日はそこに泊まりなさい」との事。
「僕からの結婚祝いね」と、器の大きさの違いに目が点！

最後にお会いしたのは'97年頃だったように記憶しているので、もう25年以上ご無沙汰しておりますが、今なお、最も尊敬に値する大先達として、密かにお慕い申し上げている次第です。

コロナの影響を色濃く受けてしまい、ワイズテーブルは債務超過に陥って、上場廃止猶予期間入りしてしまいました。
その期限は今月末。
つい最近、第3者割当増資により、なんとか上場廃止は回避できそうな見込みとなったようで、ホッとしています。

一方で、大変お世話になったので、なんとか恩返ししたいと常々思っており、本来なら、私が個人で第3者割当増資の受け手になるくらいじゃなきゃダメだよなぁ～、などと自身の不甲斐無さを再認識して、ヘコむ思いです。

会員様各位に、ワイズテーブル株を買い推奨するつもりはございません。
しかしながら、コロナの影響を色濃く受けてしまった外食産業を応援するつもりで、本格的なナポリピザを始めイタリア料理が楽しめるサルバトーレクオモや、ワイズテーブルが手掛けるレストランへ、お出かけをご検討いただくキッカケになれば、アナリストとしてではなく一個人として幸いに存じます。
https://www.ystable.co.jp/corporate/ir/shop.html



執筆：木村泰章