その銘柄、今ではないかも
さて、本日取り上げるのは文教堂グループホールディングス(9978)です
書籍販売を主軸とする同社のような企業への投資を検討する際、投資家はまず、同社が身を置く出版市場の厳しい現実を直視する必要があります。
出版業界の調査研究機関である(公社)全国出版協会・出版科学研究所が発表したデータによると、2025年上半期(1月から6月期累計)の出版市場規模は、紙と電子を合算しても前年同期比で2.1%減の7,737億円となりました。特に、同社の主戦場である紙の市場は、前年同期比で5.4%減の4,926億円と、縮小が進行していることが明確に示されています。
この紙の市場縮小の背景には、構造的な問題が横たわっています。紙の本が完全に世の中からなくなることは想像しがたいものの、雑誌市場の混乱は特に顕著です。
有力誌の刊行形態の変更が相次ぎ、週刊誌の販売金額が大幅に落ち込んでいます。
さらに、雑誌販売の物流再編に伴い、販売を終了した店舗が多く出たことで、返品が急増したという状況も報告されています。
一方で、電子出版市場は同4.2%増の2,811億円と成長していますが、その伸び率も徐々に鈍化している状況が見て取れます。
このような市場環境下で、同社が今後も事業を継続し、成長していくためには、既存のビジネスモデルに固執するのではなく、デジタル化への流れをしっかりと受け止め、何らかのイノベーションを起こすことが強く求められるタイミングにあると推測されます。
さらに、投資家が最も警戒すべきは、同社の財務状況です。
文教堂グループホールディングスは、株価が一株あたり数十円という超低位株であることに加え、決算短信において「継続企業の前提に関する注記」の記載がある状況です。
この注記は、同社が事業を継続していく能力に重大な疑義があることを示す、極めて重要な警告です。
この記載があるということは、材料などによる短期的な株価上昇があったとしても、財務基盤が脆弱であり、最悪の場合、上場廃止や倒産といった事態に発展するリスクが、他の銘柄よりも高い可能性を示唆していると言えるでしょう。
まとめ
結論として、同社が市場の縮小という逆風と、継続企業の前提に関する懸念という二重のリスクに直面している現状を鑑みると、現時点での投資は極めて不確実性が高いと見るべきでしょう。
同社がデジタル化への変革を成功させ、財務基盤を安定化させるという確固たる兆候が見られるまでは、安易な投資は避け、より将来性のある銘柄に目を向ける方が賢明だと考えられます。
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■本日の取り組み注意銘柄
文教堂グループホールディングス(9978)
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