株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2017-05-06 09:00:00

元外資系金融マンのこぼれ話し

S極にもN極にもアンテナを

GW中のお取り組みお疲れ様でした。

いや、なにがお取り組みだよという風に思われる方、日本市場がお休みでも海外は動いています。

根っからの相場好きなら株がなくてもFXだ、CFDだと忙しくしてらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。

急に為替市場も仏大統領選の予備選挙以降で円安方向に振れてきましたから、そんなに仏大統領選を意識した動きだったの?と思ってしまいますよね。

どちらかというと欧州系ファンドの先物、為替の仕掛け的な要素が強かったように振り返っています。

今は一世を風靡したヘッジファンドなどもどんどん閉鎖に追い込まれているような時代ですので、市場は食うか食われるかの戦場であることは意識しておかないといけませんね。

特に米国債市場は空前絶後の主戦場となっており、日本の銀行勢の中には2017年に入って早速損失を食らったところもあるようです。

そんな戦場で5/1に新たな爆弾が投下されたことはご存知でしょうか。

それは日本でも議論されている超長期債の米国版が検討されていることです。

米財務長官のムニューシン氏が前向きな発言をしたというニュースが出て、米国債は下落。金利が上昇し、ドル高円安を後押ししました。

世界で最も大きな資金を集めている米国の既発債は投資対象の多様化により、需給が緩むという流れですね。

ただ、冷静に考えて日本と違ってバランスシートに余裕がない米国が超長期債を発行することなどあり得るのでしょうか。

世界で最も流通しているドルの通貨発行権をもつ米国ならば可能なのかもしれないですが、裏付け資産に乏しい米国の超長期債に対するニーズがどれほどあるのかは予測すらつかないです。いずれは超インフレで借金を棒引きする算段かもしれませんが、陰謀論っぽい話になってしまいますね。

そんなこんなで、円安とともに強含んできている日本株ですが、良いニュースはやはり企業業績の改善です。

これは何度もお伝えしてきた通りかと思いますが、実際に開いてみて大幅高になった銘柄を見ると一目瞭然です。

上方修正で買われた銘柄などが決算を開いて一段高なんてケースが散見されてますし、そこまで良さそうに見えない銘柄も買われたりしてます。

そう考えると少し過熱気味と思ってしまいますが、単純に市場参加者も増えていると考えると自然な流れでしょうか。

市場の好調に隠れて、最近気になったニュースがトランプ米大統領の銀行大手解体を積極的に検討するという報道がありました。

インタビュー内容を掲載したブルームバーグによると、トランプ米大統領は選挙期間中から訴えていた投資銀行と商業銀行の分離を定めたグラス・スティーガル法の復活を後押しする可能性があるそうです。

これをうけて米銀株は下落に反応を示しましたが、これもまた実現への道のりは遠いと言わざるを得ません。

世界的な低金利の中で銀行の収益力がトレーディングに頼っている現状をみると、商業銀行は運用先に困窮してしまいます。

トランプ相場の時もそうでしたが、お金が回るのに金融業は欠かせない存在です。

銀行株の動きが冷え込むと投資も活発化しづらくなり、貸し出しも伸びないので経済にとって良いことは一つもないんです。

銀行株の動きには投資をしてなくても指標として必ず監視銘柄に入れて注目しておいてください。

逆に、日本では良いニュースもあります。

同じく5/1に金融庁が協議を始めたのは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の巨額資金の運用先として地域経済活性化に取り組む地方銀行を対象とすることでした。

地域の創業支援や事業再生に積極融資して地元企業の売り上げ拡大に貢献している地方銀行は投資を受けやすくなるというものです。

金融機関はかつて護送船団方式の典型で横並び色が強かったですから、私たちが銀行(特に地方銀行)を投資先とすると規模こそ違うものの、あまり差が無いように感じてしまいますよね。

金利もサービスも際立った差別化が無いためです。

しかし、同じように見える銀行もきちんと企業価値を見極めて融資する半沢直樹のようなバンカーが育っている銀行もあれば、低所得層にローンを勧めて目先の収益だけを追い求める銀行だって当然あります。

かつてのサブプライムローンが問題になったように。

明日命運が決する仏大統領選もそうですが、そもそもの発端はこうした金融機関が収益追求に没頭した結果からもたらされたといっても過言ではありません。

それはつまり人間の欲ですよね。

相場においても欲をコントロールできない時に牙を向けられますから、この連休明けリスクオンでもリスクオフでも冷静に取り組んでいきましょう。

常にあちこちにアンテナを張り巡らし、判断に困ったら迷わずご連絡ください。

勝負銘柄は【GWテンバガー銘柄】です!! 
※「ゴールデンウィークテンバガー」ではなく、【ゴールデンダブルテンバガー】です。お間違えの無いように。(笑)

答えはこれからの相場の中にきっとあります。


【 相 場 の 格 言 】
『一生涯の機会はその機会の存在中に利用すべし』


それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

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