夏休み明け後の米国市場展望を
ようやく外部環境のノイズが小さくなってきて、いざ巻き返しという頃合いになってきました。
皆さんの投資先のパフォーマンスは改善してきているでしょうか。
8月は外国人投資家が売り越しで、中には裁定取引が多く含まれているのだと思いますが、主力株の下げが銀行株中心に深堀りされてますから余計に地合い悪化を意識する向きもあるのでしょう。
銀行株は潰れないからと個人投資家の人気が非常に高いのですが、マイナス金利下での銀行経営は我々が思っている以上に打撃だと思います。
健全な貸出が伸びないと収益があがらずに過大な資本取引でカバーしようとして、暴走した結果が10年前のリーマン・ショックです。
ショック以降の金融機関はバーゼル規制強化をはじめとする金融規制の強化で、ストレステストなどもクリアできるようになっておりますが、同じ過ちを繰り返すことのないように米国の利上げは必然です。
このコラムの執筆時点では25日のイエレンFRB議長がどのような示唆をするのか不透明ですが、米国の金融政策は世界中が固唾を飲んで見守っているだけに、9月FOMCの重要性はなおさら高まっていると言えるでしょう。
ところで、皆さんはあすなろコンテンツの中に日曜15:00配信の『あすなろ米株くらぶ』というコラムがあるのをご存知ですか?
日本、米国における金融の第一線で活躍されてきた方が書いているコラムですから、私も米国市場の温度感を計る上で参考にさせていただいているんです。
米国が上がれば日本も上がるというような単純な話ではないのが株ですが、少し先の将来を見据えるという点では世界最大の米国経済の実情を知れるのは重宝します。
今週号は中国経済の恩恵を受ける銘柄が取り上げられてましたが、中国景気の先行きに懸念はありながらも対中投資額が増えているそうなので、ツガミ(6101)なんかが良いのかもしれませんね。
米中の経済情勢を読み解くことができれば間違いなく今年後半のパフォーマンスは向上すると思います。
なんといっても市場がリスク要因として注視している米中経済がしっかりとしていれば、シクリカルな日本株のパフォーマンスは向上しますし、外国人を含めた多くの投資家を呼び込む可能性は大きいと言えるからです。
自身の保有銘柄だけでなく、市場を代表する銘柄TOPIXコア30やマザーズコア30の銘柄などの動きも見ておくと、市場の温度感が分かって強気の買いができるようになると思います。
【 相 場 の 格 言 】
『何時にても相場は動くものぞかし、保合時も心許すな』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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