地政学リスクの高まりで調整した資産株を狙い撃ち
老舗の海運会社で戦前の1918年に創業。外航運送に強みを持ち、大型タンカーをはじめケミカル船やガス船も運航。海外の売上比率は7割に達し、バラ積み船の景況感を示すバルチック海運指数との連動性も高い。
昨年末のOPEC協調減産によってオイル市場は強含み原油先物は60ドル付近まで上昇。中東の地政学リスクによって乱高下をはさむも総じて高位安定に向かいやすいとみられる。一方のLNG(天然ガス)供給量の拡大によってアストモスエネルギーの存在感が増したことや、北米シェールガス随伴LPG(液化石油ガス)の生産量増加、中国やインドをはじめとしたアジア諸国の需要増加に伴い、海上輸送量は今後も増加が予想される。
足元では中東情勢の悪化をうけて地政学リスクで売られやすくなっているとみられる反面、仕込み場としてみた時の投資妙味は大きい。同社は不動産賃貸も手がけており、2011年竣工の飯野ビルを霞が関に構え、本社機能としてだけでなくオフィスビルとしての機能を有している他、汐留芝離宮ビルやNS虎ノ門ビルなどを保有。過去にはアベノミクスによるインフレ期待が高まった際には含み資産を有する株に注目が集まったことからも1月下旬にかけて押し目買い中心に仕込んでおきたい。
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