緊急全体フォローその2!新型コロナウイルスネタは終了宣言、前場10時半までの戻りに注目
昨晩の緊急フォローはお読みいただけましたでしょうか?
昨日の急落要因ともなったWHO(世界保健機関)の緊急会合では「緊急事態宣言」が出されました。
これで市場内ではこの新型コロナウイルスネタは一旦終了!といったところになるかと思います。
本日は急落の反動から買い戻し主導での戻りに期待したいところですが、お伝えのとおりに最低「3割」キャッシュポジションの確保を最優先にしてまいりたいと思います。
元より1月の初めから調整を意識されていた方は問題ないかと思いますが、どうも昨日のお問い合わせが殺到した声からは、ほとんどの方がほぼフルポジションに近い“前のめり”の投資をなさっているようです。
私の想定では投資金全体のポジションは6割程度で、残りがキャッシュポジション。
個別でみれば、中長期目線の銘柄で利が乗っている銘柄で予定投資金額の5割程度、まだ利が乗ってきていない銘柄については予定投資金額の3分の1程度でポジションを組んでいる想定です。
これは新型コロナウイルス関係なく、資金管理の問題ですからまずは冷静な対処法として投資余力の確保に努めてまいりましょう。
さて、昨晩の米国市場では米10年債利回りが1.53%台まで低下、ジャンクボンドは1/27からは反発がみられているもののまだ売り基調が続いています。
VIX指数(恐怖指数)は要注意レベルの15ポイント台ですから、極端にリスクオフに傾いているわけではありません。
なにしろNYダウは一時28500ドルを割った後にそこから350ドル近く上昇して、結局プラス引けしています。
よって、本日は朝方10時半頃までの戻りの強さを見て、直近の値幅で3分の1戻し、半値戻し、61.8%戻し、どの程度の戻りがあるかを確認して戻り売りを行っていくのがよいでしょう。
とくにこの短時間で全戻しするような銘柄なら売る必要なく、元々ウイルスとは関係なく下げたわけですから当然そのまま保有継続となります。
また、個別株の判断として有効と思われるのは、週足ベースで本日の終値が前週の安値を切れて引けているのかどうかです。
もし前週の安値を上回って引けることができているのであれば、来週からはむしろ相場の底入れ確認から追加買いの候補になります。
急落時の対処法でいつもお伝えしていることですが、やはりこういう時に強い銘柄、いわゆる「赤札銘柄」は強気資金が買い向かっていて特徴的な動きを示します。
需給の弱い銘柄は処分して、強い銘柄に厚めにポジションを配分していくことが大事です。
株安の正体はこれまでも色々書いてきましたが、大枠的には景況感改善の遅れと買われ過ぎた株価の調整的側面が強いと言えるでしょう。
景気の底入れから株価が先走ったものの、期待が先行し過ぎた結果として今回の新型ウイルスをネタに売りの口実にされてしまったと言ってよいかもしれません。
これで市場が冷静さを取り戻して、緩やかな調整にとどまれば何も問題は無いのですが、足元ではマーケットの利下げ催促に対して米FRBは日銀同様に金融政策据え置き、いや翌日物リバースレポ金利を5bp引き上げたことはわずかにも実質的な利上げとも言えます。
さらに昨晩の英BOEも金融政策は据え置きで、各国当局の金融政策は緩和しておりません。
おそらくマーケットネタとしては収束に向かうと思われるウイルスネタですが、今後もウイルス感染拡大自体は続くでしょうから、実際に景気回復が実現するのかどうかが焦点になります。
ロイターの記事では欧州経済の中心であるドイツの製造業に停滞感が強まってきているとあり、自動車や産機で生産調整に動いている模様です。
おそらく今後は前にお伝えした米国VS欧州の構図から、中国に続いて欧州からグローバルマネーが引き揚げられるようになってくることと思います。
今まで中国や欧州に投資されていたマネーが逃避する先にあるのは米国ということになりそうですが、最終的にこの受け皿になるのは日本になることでしょう。
だからこそマネーの受け皿としての役割を担う日銀の位置づけが重要になるのですが、今後も動向を注視しておかなければなりません。
それまではとにかく一にも二にも資金管理、資金管理さえ出来ていれば狼狽売りさせられてしまうようなことにはなりません。
あとは景気の牽引役として一番手が半導体に取って代わるところは無いでしょうから、二番手がどのセクターから浮上してくるのか“お宝株さがし”をしておかなければなりません。
そんな観点からも本日の赤札がつく銘柄にこそ注目してまいりましょう。
ちなみに昨日の東京エレクトロン(8035)の決算は非の打ちどころがない内容だったと思います。
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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆者:加藤あきら
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