株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-02-27 15:30:00

加藤あきらの投資戦略室

欧米が財政出動を決定、日経平均は過去のショック時と比べてまだ軽傷

大型株はともかく、中小型株の投げ売りが厳しい状況ですね。
そんな中、あすなろでは【新・裏道王道銘柄】を絶賛募集中です。

こんな状況で手を出しにくいと思っていらっしゃる投資家は多いかと思いますが、過去のショック時も買いづらい時につかんだ銘柄は期待以上の利益を生み出してくれました。

さて、相場の方はというと日経平均もとうとう明確に200日線割れしてしまいましたが、何よりもマザーズ指数が2018年末のブラック・クリスマスにつけた安値を更新してしまいました。

投資家の信用評価損益率もこの3日間で急悪化しており、今日はそれなりの追証件数が発生していそうです。

ただし、いま一つセリングクライマックス感が足りませんからアク抜けしきれず、この分だと需給整理には来週いっぱいまでかかるのかもしれません。

しかし、そうは言ってもやはり冒頭で述べたように“買い場”到来とみておくのが妥当でしょう。
そう思えるためには、過去の経験やショック時の状況を把握しておくことが大事です。

まず、市場で話題の騰落レシオですが、昨日64ポイントまで低下したのは2016年以来の水準です。
おそらく今日はさらに低下していると思われますが、2016年当時も2015年のチャイナ・ショックから原油安ショックが連鎖的に発生しました。

ただ、今回は騰落レシオが同じ水準とは言え、調整としてはだいぶ小さなものです。

ショック安というのはどこを起点として見るかによって違ってきます。

2015/12/1 高値20,012円 ⇒ 2016/1/21 安値16,017円
(値幅:▲3,995円、期間下落率:▲20.0%、営業日数:33日)

その後一旦の反発を見せて、再び二番底を探りに向かいました。

2016/2/1 高値17,865円 ⇒ 2016/2/12 安値14,952円
(値幅:▲2,913円、期間下落率:▲16.3%、営業日数:8日)

これを原油安ショックとしてまとめてしまえば下記のようになります。

2015/12/1 高値20,012円 ⇒ 2016/2/12 安値14,952円
(値幅:▲5,060円、期間下落率:▲25.2%、営業日数:48日)

では、これを今回のパターンにふまえながら大底を探りたくなるのが投資家の性というものでしょう。

2020/1/17 高値24,115円 ⇒ 2020/2/3 安値22,775円 ※一番底?
(値幅:▲1,340円、期間下落率:▲5.5%、営業日数:11日)

2020/2/6 高値23,995円 ⇒ 現在 安値22,091円 ※二番底??
(値幅:▲1,904円、期間下落率:▲7.9%、営業日数:13日)

先の2/3が一番底とみるのか、これからつける安値を一番底とみるのかにもよってくるので、この期間をまとめてみます。

2020/1/17 高値24,115円 ⇒ 現在 安値21,844円
(値幅:▲2,271円、期間下落率:▲9.4%、営業日数:27日)

2016年に騰落レシオが同水準まで低下した時と比べると値幅、下落率ともにインパクトとしてはまだ小さいですね。もちろんここで下げ止まれば…という前提になりますが。

基本的にマーケットが二番底をつけるのは、一番底で押し目買いした投資家の投げ売りが出てきた時、さらに追証予備軍が強制ロスカットに追い込まれたような時が二番底をつけるといったメカニズムになります。

ポジション管理が十分にできていればそのような事態にはなりませんので、あくまでもリスク許容の範囲内に株数を調整しておけば心配ありません。ポジションを膨らませ過ぎることにだけ注意しておきましょう。

マーケットが下げ止まった後には売り方の買い戻しで急激な逆回転が起こる可能性があります。

本日のようなところでは突っ込み買いしたいところですが、まだ政府・日銀ともに動いてきておりませんので、できるだけ引きつけて様子見がよいでしょう。

さらに、米国市場もだいぶ遅れて騒がれてきましたが、NYダウなどがおかしな動きになったのは今週に入ってからまだ3日目です。いちおう史上最高値からは9日といったところです。

2020/2/12 高値29,568ドル ⇒ 昨晩 安値26,891ドル
(値幅:▲2,677ドル、期間下落率:▲9.0%、営業日数:9日)

マーケットはコロナウイルスと株式市場のショック安、同時に襲ってきた混乱で実態以上に悲観モードになっていますが、調整幅も下落率も過去のショック安時と比べて“実はまださほどでもない状況”と言えます。

もちろん、新興市場がこれよりもさらに壊滅的なダメージを受けていることは冒頭でも述べたように承知の上です。

やはり、日銀・GPIF(年金)の手が入っている日経平均などと比べて実際の投資家の懐具合は相当に厳しい状況にあるかと思われますが、やはり全体を中心に考えなくてはなりません。

コロナウイルスの震源地でもある中国の株価指数の動きをみれば、今の相場は金融当局の政策次第で官製相場であることは明らかでしょう。

米国ではトランプ米大統領が今朝の記者会見で、「ウイルス流行が米国にもたらすリスクは依然低い」としながらも、取り急ぎ2700億円規模での財政出動を行う方針を示しました。

中国では中小企業と民間に減税策、さらに低利貸し付けなどで景気支援策を打ち出し、マーケットに対しては空売り規制や実弾としての大型資金供給を行っています。

日本でもようやくにして追加の経済対策要請の動きが出てきました。これはこれでポジティブ材料ですが、これから策定するのでは遅すぎますね。

同じように動きが鈍いのが欧州ですが、こちらもようやく昨晩にしてEUが高債務国の財政出動を容認し、親分的なドイツが地方政府支援に乗り出して財政出動に動いてきています。

以前からお伝えのように、日本は政府・日銀が積極的に対応にあたることが重要です。

どうやら先週までバンバン供給されていた社債発行が急ストップしてきており、日立(東証1部:6501)なども起債を延期したようだとの話も聞こえてきます。

その代わり、環境関連事業に資金使途を限定したグリーンボンド(環境債)の発行が急増しています。
大規模緩和マネーの受け皿の一つと言えますが、社債の発行が停止となれば行き場を失ったマネーが市場に溢れ返ることになります。

いちおう本日の後場13:30で米10年債利回りが1.296%まで低下して安値更新となりました。
まずはこの利回りが底打ちしてくるかどうかを確認しないと株式市場の底入れも見えてきませんね。

引き続き、マーケットの底入れタイミングと日銀の金融政策発動のタイミングにのみ意識を集中しておきましょう。


≪加藤コラム内でご紹介の銘柄≫
◆すららネット(3998)[情報・通信]
12/27ご紹介から株価は52%上昇で高値更新!
好決算と教育ICTのテーマ評価で物色人気化。
ただし昨日の大陰線による需給悪化懸念で調整待ちに。

◆信越化学(4063)[半導体]
1/28ご紹介から10%上昇で2/21高値更新!
米キャピタル・リサーチが保有割合の増加!
依然として半導体市況見通しに強気の姿勢を物語る。

◆東京エレクトロン(8035)[半導体]
昨夏7/6ご紹介から最大50%上昇で1.5倍!
全面安商状の中で下げ渋り、相変わらず強い。
ファンドは中小型株から大型株シフトか。

◆SUMCO(3436)[半導体]
7/11ご紹介から株価は45%上昇で2/21高値更新!
足元3日間は短期筋の投げ売りを誘った模様。
後から見れば調整時の押し目買いは吉と出るか。

◆オリンパス(7733)[精密機器]
8/5ご紹介から最大53%上昇で高止まり。
信用需給の売り長が下げ渋る要因か。
業績回復も鮮明化して買い方優勢の展開続く。

◆JSR(4185)[化学]
11/19ご紹介から株価は上下しながら9%上昇!
半導体レジストを手がけており注目。
半導体関連の押し目買いは有効か。

◆ユニ・チヤーム(4185)[化学]
11/11ご紹介から株価は上下しながら18%上昇!
ウイルス感染対策のマスク云々よりも需給面に注目。
直近3日間は25日線で攻防だが、下げ渋りの動き。

≪あすなろ単発スポット銘柄の動向≫
★緊急即日公開銘柄-第弐弾-(****)
地味な値動きから直近のコロナ・ショックで覚醒!!
3日連続のストップ高から公開後高値を更新!
本日は利益確定売りで逆風だが高値圏を維持。

★あすなろ五つ星アワード-金賞銘柄-(****)
直近の決算材料で値動きが様変わり!
こちらも3日連続のストップ高交えて高値圏の攻防。
小型株で急騰連発は市場でも目立つ存在。

★ダイヤモンドテンバガー銘柄2019(****)
テーマ株でも新興勢力の実力株がじわじわと本領発揮。
昨秋から完全に上昇トレンドに転換して上場来高値トライの動き。
『第2利確ポイント』を突破だが、利益を引っ張りたい局面。

★シャイニングフィーバー銘柄(****)
昨年から段階的に上値を伸ばし、高値圏の攻防!
上場来高値が視野に入り、上昇ペースも加速。
連日で利益確定売り出るもしっかりこなして高値圏維持。

★加藤あきらの真田丸銘柄(****)
さすがに本日は狼狽売り巻き込み下落。
3/10までは下値狙いでしっかりと仕込んでおきたい。
昨年6月高値のサポートラインを意識して。

★トップ・オブ・チャーティスト加藤銘柄(****)
ご推奨から最大値上がり率8.45倍達成。
あすなろ有料銘柄ランキング第2位に浮上!!
直近2日間は軟調の展開だが、100日線サポートに注目。

★新・裏道王道銘柄(****)
あすなろ有料銘柄ランキング堂々の第1位。
テンバガーを通り越して15倍達成の裏道王道銘柄、
悲観ニュース満載のこの時期が仕込み時。

※【【新・裏道王道銘柄】サイト内特設ページでご確認いただけます※

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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
 あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)

『最高のトレーダーは多くの独特な考え方をしている。
 彼らはその一つとして、恐れずにトレードを実行し、また同時に軽率なトレードと恐怖心によるミスを防ぐ心構えを習得している』
(「ゾーン 相場心理学入門」より)

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆者:加藤あきら

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