【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第4弾)
~相場の観測~
【週足参照】 =下値を探る経過も反動高値幅に注視=
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前回「新たな相場のスタートを凝視する」(記:2020/1/20)では以下のように述べた。
(前回の『着眼大局着手小局No.3』はこちら)
「現在は高値(O)24,270円にトライする動きが継続しており、上値抵抗が複数見受けられるが、同高値をいつ更新するかが最大の焦点となっている。さらに、同高値(O)24,270円の更新は新たな相場への進展を示唆する経過となる。
また、波動は前回述べたように、16年安値(F)14,952円から高値(O)24,270円までの第一波動。高値(O)から安値(R)19,155円までの第二波動。そして、高値(O)24,270円を上回ることで安値(R)19,155円を基点とする「第三波動入り」となる。
一方、直近の売買高100日平均(1/17現在)は11億79百万株と18年10月高値24,270円時点の13億93百万株に対して▲15%強の水準となっていることから新値を追う展開入りも市場ボリュームのアップが相場の勢いと持続性のバロメーターとなりやすく、売買高の増加にも注視したい。」とした。
実際には、高値(U)24、083円は安値(R)19,155円から56週を費やし、上げ幅4,928円と前上げ(J~O)の経過時間57週、上げ幅4,996円にほぼ見合う時間と値幅となった。まさに、上値バランス値24,151円=R+(O-J)の影響を受ける格好となり、18年10月の高値(O)24,270円を目前に急反落した。
高値(U)24,083円から直近値(V)21,142円(2/28)までの下げ幅は2,941円と安値(T)20,261円以降最大の値幅が生じた。さらには、安値(R)19,155円を基点とする三波動構成の第二波動の下げ幅2,046円(S~T)を一気に上回った。
よって、現在は下値を探る経過となっている。
その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)21,001円=U-(C-B)
(2)20,931円=U-(S-R)
(3)20,664円=U-(Q-R)
(4)20,576円=U-(K-L)
(5)20,430円=U-(O-L)
(6)20,145円=U-(A-B)
ただ、下値を探る経過は短期急落型となっていることから反動高も伴いやすく生じる値幅が注目される。
その場合、以下の反動高値幅が挙げられる。
(1)902円 (2)1,028円 (3)1,112円 (4)1,348円
(5)1,495円 (6)1,899円
※水準は今後に示現される安値に加算して求めることになる。
【日足参照】 =リズムの取り戻しが重要に=
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また、日足では前回「短期上昇基調の継続が重要」(記:2020/1/20)と、以下のように述べた。
「現在は下げ幅が862円とやや拡大したが前回にも述べた重要な2つの値幅1,348円(B~C)、1,495円(C~D)の範囲内にとどまっていることから直近の高値(I)24,066円を上回ると安値(D)20,261円を基点とする短期波動の上げ基調が継続する経過となる。
ただ、高値24,270円を更新するか否かと合わせて短期第7波動後の反動安と値幅も想定し、波動の継続および維持を見守ることが大切である。と、同時に週足ベースによる第三波動の経過も注視しておくこととなる。
また、重要なことは“相場がそうならずに反する動き(逆相場)が起こった場合”を十分認識し常時考慮と想定を怠らないことである。」とした。
実際には、安値(A)20,261円からの第七波動(A~B~C~D~E~F~G~H)の高値(H)を24,083円に安値(Ⅰ)22,971円と反落し直近の安値(G)23,204円を下回った。
第八波動の下げ幅は1,112円と安値(A)20,261円以降の最大値幅となった。また、下げ幅が拡大したあと値を戻したが高値(J)23,873円と直近の高値(K)24,083円を上回ることができずに伸び悩んだ。その後、小動きを挟んで安値(I)22,971円を下回り(K)21,142円(2/28)と急落した。
翌3月2日はザラバの安値が20,834円と高値(K)24,83円からの下げ幅が一時3,249円と拡大した。終値は、上げ幅201円の21,344円円となった。
よって、現在は一本調子の下げとなっていることから反動高が伴いやすい経過となっており、値惚れ買いや日々の騰落に一喜一憂せず株価変動より相場変動を確り観察し底値を確認することが最重要となる。
また、戻り基調へ移行する経過パターンとしては、半値戻しとその水準の維持が条件となる。
【フォーカス】 ~売買高と株価~
以下に、「日経平均株価と売買高長短比率」(チャート参照)の関係をみてみた。
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売買高は株価に先行すると指摘されるほど重要で代表的な指標である。売買高が多いということは、市場参加者の売買意欲が強いことを示しており、売買高の状況(増減、推移)は、投資家人気の高まり(注目度)と低下(人気の離散)でもある。同時に市場エネルギーを測ろうとする(可能性が高い)もので大いに注目し、参考にしたい指標といえる。
通常、売買高は人気があれば増加し、株価も上昇する。反面、人気が離散すると売買高は減少傾向となり株価の動きも冴えず、下落傾向を強め調整局面を迎えることが多い。
売買高の増加は先高観が強まっている結果といえる。一方、低迷を続けていたあと売買高が増加化しに転じることは株価上昇の前兆となる傾向が多い。
【備考】 ~NYダウ平均株価の下値観測~
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NYダウ平均株価(週足参照)は、直近の高値(K)29,551ドルから一気に25,409ドルへ下落。下げ幅は▲4,142ドルの急落となった。
直近の下げ幅は過去の騰落値幅3,295ドル(B~C)を上回ったことから、次の値幅は、①4,864ドル(F~G)、②5,036ドル(C~F)、5,567ドル(F~I)となる。
下値水準は、以下の通り。
(1)24,687ドル=K-(G-F)
(2)24,515ドル=K-(C-F)
(3)23,984ドル=K-(I-F)
いずれの水準でとどまることができるかが焦点となる。
また、これらの値幅が維持できない場合は、07年10月高値14,164ドルから09年安値6,547ドルまでの下げ幅7,617ドルを想定することになる。その水準は、
(※)21,934ドル=29,551ドル-7,617ドルとなる。
一方、反動高が生じた場合は、主なものとして以下の値幅が挙げられる。1,092ドル、1,295ドル、1,541ドル、1,880ドル、2,176ドル、2,543ドル、2,756ドルなどが挙げられる。水準は、今後示現される安値に加えて求めることになる。
また、日経平均同様に半値戻し水準への回復および維持する経過となればその後の好転につながる可能性が高まる。
果たして、どうなるであろうか!?
執筆:長森伸行
≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業会に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。
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