株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-03-16 16:40:00

加藤あきらの投資戦略室

週末、週初に弱いのはいつもの流れ、反騰きっかけを作る役割は政府の手に

週明けに対する警戒感が根強い中、本日の日本株は戻りこそ鈍いものの個別はしっかりとした反発を見せたものが多く目立ちました。

ただ、どれも出来高の盛り上がりはいま一つで、持続力についてはこれからの政策期待といったところになってくるのでしょう。

前週末の米国市場では、トランプ米大統領が非常事態宣言を発したと同時に政策期待が盛り上がり、引け前のNYダウは1,000ドル幅以上の急騰を見せました。

休み中に米FRBもトランプ米大統領からの圧力が強かったとみられ、更なる1.0%の緊急利下げを発表、結果的に今月は1.50%の政策金利を引き下げて0.00%~0.25%まで極限の低金利政策を実施しました。

これをうけて本日のNYダウ先物は5%超の下落でサーキットブレーカーが発動して取引停止となっており、今晩の米国市場でどんな反応をみせるかで明日の市場景色は大きく変わることでしょう。

とはいえ、本日はNYダウ先物の下落分を含めたら底堅い動きと言えますので、おそらくは年金も動いているとみてよいでしょうし、明日以降も下振れ局面では長期投資家の買いが下支えの役割を果たしてくれるものと思います。

さらに米FRBだけでなく、日銀も週央に予定されていた金融政策決定会合を異例の前倒しで行い、ETF買い入れの額を年間6兆円から12兆円に増額を決定しました。
他に欧州のECB、イギリスのBOE、カナダやスイスなども流動性供給で連動した動きを見せ始めてきました。

反騰のきっかけとしては、金利なども今回で史上最低レベルまで下げたわけですので、あとは金融政策頼みではなく、需要創出のために政府も一体となって財政出動を行うことが重要だということになります。

金融政策はすぐに効かないとしても、これは単なる需要の先送りであって、東証のマグマが溜まっていることは事実です。

あとは政府の動きでこの週末に安倍総理が改正特措法について説明の場を設け、いつでも緊急事態宣言を行える手筈を整えました。

とは言っても、マーケット的には今すぐ緊急事態宣言をしても遅いくらいなのですが、トランプ米大統領も具体的な財政出動に対する言及は見られませんでしたし、よほど政治的な理由があるのか、もっとも経済対策の策定に手間取っているのか、今ひとつよく分かりません。

日米ともに新型ウイルスによる景気下振れを対策する具体案の発表を行う場だと思うのですが、何の目的で誰に向けての説明なのかが判然としません。
単なるリップサービスとは思えないので、何かしらのタイミングを待っているのでしょう。

本日は株式だけでなく先週大きく値下がりした東証REIT指数にも下げ渋りの動きがみられました。
まずは下げ止まりとみておくべきところ、そして政策期待感だけでリスク資産に買い戻しの動きが出るという事実を認識できただけでも十分でしょう。

さらに言えば、米国市場が落ち着きを取り戻すことを待たなければなりませんが、このようなショック安後の戻りが強くなるのは景気敏感株と相場が決まっています。

これをふまえて、ポートフォリオの入れ替えにあたり優先事項を予め決めておく必要があるかと思います。

何よりも第一優先は「自己資本比率」、先だっての信用収縮の動きをふまえて絶対に見落としてはならない指標と言えます。

次に「セクター」で、自動車やエレクトロニクス、機械といった産業としての裾野が広い業種にリバウンドの動きが出てきたら底入れの合図になります。

本日の動きではまだこの辺が弱いので、まだ目先の底値波乱を警戒しておく必要はありますが、コロナウイルス懸念が和らいできた時を見越しながらであれば、下値買いは有効となります。

半導体株などの動きを見れば、売り方が少し買い戻しただけでも大きく反発をみせる中小型株がゴロゴロしていますから、短期的に大きな値幅が出るのも魅力的です。
それほどリスクオンになった時の感応度が高いセクターだということです。

さて、明日は先週末の安値を試すことになるのかもしれませんが、主力株のトヨタ自動車(7203)や日立製作所(6501)、ソニー(6758)などを引き続き注目しつつ、残念ながら新安値をつけたファナック(6954)や小松製作所(6301)などの機械株に底入れの動きを確認できるかが非常に重要となってくるでしょう。

今週末は3連休が控えておりますが、「節分天井、彼岸底」の相場格言もあるくらいですから、今週でそろそろ峠を越えてほしいところですね。

今晩の米国市場ではやはり例のジャンクボンドが80ポイント台を回復しましたが、これが前回の水準を維持する事、そして、ダウ輸送株も直近の安値7329ポイントを維持できるかどうかにかかってくるでしょう。

チャート分析派のトレーダーは出来れば5日・25日の移動平均線を上回っている緊急即日公開銘柄-第弐弾-(****)、あるいはデイトレ候補として菱洋エレクトロ(8068)のような銘柄を探して短期勝負を仕掛けながら、全体の地合い回復を待ちたいところですね。

≪あすなろ単発スポット銘柄の動向≫
★緊急即日公開銘柄-第弐弾-(****)
テレワーク関連でこの地合いでも底堅さを発揮。
本日は切り返しからそのままストップ高へ。

★ブリリアントテンバガー銘柄(****)
下落基調から転じて2ケタ上昇の買い戻しの動き。
5日線を明確に上回ってくれば期待感も高まる。

★緊急即日公開銘柄-第伍弾-(****)
これまでの下落基調から一転、本日はストップ高に。
上昇トレンドへ転換できるか明日の動きに注目。

★緊急即日公開銘柄-第六弾-(****)
こちらも一時ストップ高まで買われ、底入れ期待。
出来高も増加し、上昇トレンド転換に期待。

★令和二年・大発会銘柄(****)
先週末の底値から大きく反発し、一時2ケタ上昇も。
5日線を上回っており、いち早く底放れの動きか。


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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
 あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)

『最高のトレーダーは多くの独特な考え方をしている。
 彼らはその一つとして、恐れずにトレードを実行し、また同時に軽率なトレードと恐怖心によるミスを防ぐ心構えを習得している』
(「ゾーン 相場心理学入門」より)

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
トヨタ自動車(7203)
日立製作所(6501)
ソニー(6758)
ファナック(6954)
小松製作所(6301)

執筆者:加藤あきら

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