株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-03-19 13:20:00

加藤あきらの投資戦略室

今度は欧州が緊急緩和発動、残るは日本の政策発動と悪材料出尽くし期待

朝方に欧州ECBが7,500億ユーロ(約90兆円規模に相当)する大規模量的緩和を決定、米国だけでなく続々と緩和マネーが膨らむ措置が取られてきています。

本日の市場反応も限定的ではありましたが、これは米FRBの巨額な流動性供給資金同様に後々大きく増幅されて効いてくることになるはずです。

よくもまあ新型コロナウイルスを引き合いに、各国からこれだけの資金を引き出したものだと感心してしまいそうになりますが、国際的にまんまとウイルス劇場に釘付けにされました。

このバブル生成と崩壊に伴う過程で支払うこととなる社会的コストはかのリーマン・ショックを上回るものになることでしょう。

昨日またも原油安が急加速して20ドル台にまで突っ込む場面がみられました。
これはちょっとまずいシグナルと言えます。

サウジアラビアはロシアとの対抗姿勢を明確に示し、欧州向けの値引きに動いたことが背景とされているようです。

サウジ、欧州向け原油8ドル値引き ロシアたたきへ(日経2020/3/18)
◆日本経済新聞記事はコチラ!

これまでのコラム内でも新型コロナウイルスと原油価格の下落について解説してきましたが、オイルマネーの換金売り圧力が株式市場はじめ資本市場のリスク資産急落につながっているフシがあります。

もちろん全部ではありませんが、SWF(政府系ファンド)の規模で無ければこうはなりませんし、足元ではよく悪者にされるヘッジファンドなどが相次いで破綻の危機に追い込まれているようです。

原油安というのはエネルギーをほぼ輸入に頼っている日本にとっては、非常に経済にポジティブに働くものですが、それと同時に米ドル高が急速に進行しています。

この為替ドル高は米10年債利回りが上昇していることを考えれば、まだまだ加速するとみられ物価上昇の圧力となってくるでしょう。

さて、欧米が新型コロナウイルス対策と称して次々に手を打ってきている中、なかなか動きの見せない日本ではありますが、なぜなのでしょう。

もちろん昨日にウイルス感染者が最も多かった北海道で「緊急事態宣言」を19日で終了するといったニュースがありましたので、日本ではウイルスの抑え込みに成功し、対策への危機感・緊急度は欧米よりも薄いといったことも考えられます。

しかし、最も政治決断のネックにあるのは今年開催予定であった東京オリンピック2020を中止にするのか、延期にするのか、世論への影響も考えてなかなか落としどころを決められない事情があるものと推察されます。

株式市場のことだけを考えれば答えはカンタンですが、その影響範囲はあまりにも大きなものとなり、歴史的な大事件として記録されることになりますので、安倍政権は非常に難しい判断を迫られていると言えるでしょう。

おそらく、この一連の新型コロナウイルス材料が出尽くしとなるのは日本が最後の決断を下し、かつ事の重大さを強調した上で、大胆な経済対策が講じられた時になると思われます。

その瞬間の市場反応がパニックに陥るのか、あるいはこれまでの急落過程で感覚がマヒして冷静に対応できるのか分かりませんが、もうカウントダウンは始まってきているとみてよいかもしれません。

前にコラム内で書いたポジション管理の重要性についてお問い合わせをいただく機会が多いですので、おさらいしておきます。

基本的な株式投資の取り組み方として、まず現金と株式投資金の割合を考える必要があります。
例として証券口座に100万円ある場合に、普段はその半分~7割までを用いて投資を行い、こうした急落時には必ず現金比率30%、つまり30万円を確保しておくようにする必要があります。

仮に70万円を投資していた場合にこうしたショック安は日経平均などの指数で20%程度の下落となります。主力株に投資されている場合には概ね同じような下落率ですが、中小型株の場合にはその2~3倍下落することとなります。
つまり、30%~40%下落するということです。

70万円の投資で40%下落を食らってしまいますと、42万円に資産が目減りします。
そこで余力としてとっておいたキャッシュ3割(30万円)を押し目買いに使うと、実際には42万円+30万円=72万円のポジションをとることと同じになります。

戻りがみられた際に、例えば半値戻しの20%戻った場合には、14万円の含み損減少と12万円の追加した分の利益でほぼ相殺することができるようになりますね。
要するにそこで戻り売りをするのか、あるいは全戻しまで期待して待つかの選択肢を持つことができるようになるわけです。

例えば投資枠の全部を使って100万円投資していた場合には、こうしたショック時に全く身動きが取れない状態になり、選択肢としては損切りするか、あるいは塩漬けで戻りを待つかといったことになります。

仮に半値戻しした場合でも40万円の含み損が20万円の含み損に減少するだけで、相殺できるわけではないですから、選択肢としては結局のところ損切りするか塩漬けのまま戻りを待つかということになります。

こうしたショック安後の値動きは一旦は自律反発で戻りがみられた後に半値戻し、あるいは61.8%戻しがみられた後に戻り売りに打ち返されて2番底を探りに行く場合があります。

そうなると含み損は40%ではなく、そこから60%まで拡大していくことにつながりかねないため、必ずキャッシュ3割は確保しておいてもらいたいと考えます。

以前のコラムを見逃したという方は1/31『緊急全体フォローその2!』を振り返ってみてください。

もちろん上記はポジション管理の参考例ですので、この現金と株式の比率は3:7でなくとも、5:5や7:3でも構いません。

先の2/24の『加藤あきらの株座談会』の中では今回の急落やポジション管理についてお話しましたが、最後まで生き残れた投資家が今回の各国が総動員となった大規模な金融緩和・財政出動の恩恵を受けることができるでしょう。

それは今の暗い影を落としている株式市場にとって刹那的に、そして夜空にパッと輝く打ち上げ花火のように大きな大輪の花を咲かせることになるのではないかと思います。


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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
 あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)

『最高のトレーダーは多くの独特な考え方をしている。
 彼らはその一つとして、恐れずにトレードを実行し、また同時に軽率なトレードと恐怖心によるミスを防ぐ心構えを習得している』
(「ゾーン 相場心理学入門」より)

それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

執筆者:加藤あきら

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