株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-04-23 15:00:00

加藤あきらの投資戦略室

ひと足お先にポストコロナを先読みし始めたマーケット

やはり昨日が反発の起点となって切り返してきた日本株、先物は先週末の高値から1000円の値幅で下落し本日は半値戻しです。

せめて日経平均、TOPIXどちらでも結構なので5日移動平均線(19450円)は抜けてきてほしいところでしたが、今一歩届かずでした。

やはり出来高が不足しており、圧倒的に市場参加者が足りません。。。というのは日経平均の話。

マザーズ指数は一応ながらに唯一5日線を上回って他の指数と比べても優位性が窺えます。

時価総額上位のメルカリ(4385)、フリー(4478)、sansan(4443)と上位陣を中心に反発を強めるものが多くみられ、個人投資家の資金はマザーズ市場に向かっているとみられます。

東証1部の業種別には値上がり上位が鉱業、非鉄、海運、石油、ガラス土石と最近の原油安で衝撃の大きかったところの反発が目立ちます。

したがって、昨日のザラ場中にも原油価格の持ち直しがみられたというのは昨日のコラムでも書きましたが、早速これらに関連する業種が買い戻されたことになります。

つまり、売り方はいろいろな材料を引っ張り込んできては仕掛けようとするのですが、なかなか思った以上に下げずに利益が獲れないというのが実態ではないでしょうか。

仮にも今日明日で週初の19689円を奪回しようものなら、売り方降参の踏み上げも期待できるでしょう。
なにせもう間もなくゴールデンウィークに突入しますから、大型連休前の手仕舞いによる特殊需給が発生します。

当然ながら買い方も手仕舞い売りを出すでしょうが、市場の裁定残は圧倒的に売りが多い状況ですので商いが薄いところで買い戻せば当然値が飛ぶはずです。

いくら「セルインメイ」でも今の相場状況は目まぐるしく展開が変わりますので、決め打ちは到底できません。

他には市場の決算反応がどうなるかといった点で、先行している米国市場では大手銀行のガイダンスリスクを通過して半導体やネット系サービスの決算も順次出てきているのですが、ネット系などはとくに好調なものが目立っています。

製造業や大手銀行などはコロナウイルス影響を計りかねて見通し開示を控えるものが多かった反面、これらネット系などはロックダウンにみられる巣ごもりでユーザー数が伸びるなど特需が発生している格好です。

日本株の中でも宅配やEC、テレワーク、動画・ゲーム配信などテーマ選好で物色が強かったり、半導体やITなどは他業種と比べてチャート的に上段に位置しているものが多くみられます。

マーケットではそれなりにポスト・コロナに目線を移している側面が浮かび上がり、それが新興株、元々の成長期待株などへの物色意欲の強さとなって表れてきているのかもしれません。
実際に欧米でのロックダウン解除の動きも広がってきていますしね。

そしてこれらを象徴するのが、好決算を発表したサイバーエージェント(4751)だったり、小売り業支援のシノプス(4428)、ECのスタジオアタオ(3550)などになるのかもしれません。

一方ではコロナ打撃の大きいと思われるティーケーピー(3479)やスペースマーケット(4487)、フロンティアインターナショナル(7050)の反発だったりするわけですね。コロナウイルスに対する勝利観測みたいなものです。

あとは本格的なアク抜け時期がいつになるか、これはまだ判然としてはきませんが、思っていたようにマーケットの現状からはどうも2番底に向かっていく動きには到底見えません。

市場は見る角度によって明らかに違って見えたりしますので、日々ざっくりとでも値上がりしている銘柄の特徴や売られている銘柄の理由などを探ってみると傾向が分かるのではないでしょうか。


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【 相 場 の 格 言 】
『人が冷静さを失っているとき、あなたが冷静さを失わなければ、
 あなたは富を築くことができる。』
(マーク・リッチー)

『最高のトレーダーは多くの独特な考え方をしている。
 彼らはその一つとして、恐れずにトレードを実行し、また同時に軽率なトレードと恐怖心によるミスを防ぐ心構えを習得している』
(「ゾーン 相場心理学入門」より)

それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。

【本日ご紹介した銘柄】
サイバーエージェント(4751)
シノプス(4428)
スタジオアタオ(3550)
スペースマーケット(4487)
フロンティアインターナショナル(7050)

執筆者:加藤あきら

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