押し目なしで上昇してきた日経平均がついに反落、調整の転換点を探っておけば怖くない
ここで一息ついてガス抜きをはさめば相場も長続きするものとして、この全体的な調整は待ちに待った押し目買いのチャンスが巡ってきたと言えます。
先週の裁定取引残高は相変わらず売り残が2兆3357億円(前週比▲897億円)、買い残が4600億円(〃▲384億円)でしたので、この時点で売り方は買戻しの本格化に至っておらず、下を狙っていることが分かります。
本日はその一環としての下げとみてもよいかもしれませんが、あるいは明日のSQで一撃解消するつもりかもしれませんし、その場合には明日は今日の反動高がみられることになります。
さて、いずれにしても調整局面での心得としては勇猛果敢に落ちてくるナイフを掴みにいくというよりも、どこで調整完了(値幅・日柄)になるかを見極めていくことが重要です。
本日の最大瞬間風速は引け前の▲658円の値幅で安値が22466円、これまでの調整よりも明らかに深いものですが、足元の為替動向と最近の上昇幅を考えれば下振れとしては限定的と言えます。
市場の重要イベントである米FOMCを通過して、一段と米10年債の利回り低下が続いているためまだ下値攻めの警戒は必要でしょう。
短期的なトレンドの転換から全体的な調整局面としては、明日の【SQ通過後から1週間程度】とみておくのが妥当でしょうか。
値幅は直近の上昇の起点がPBR1.0倍の21000円付近からとすれば、定石どおり【半値押しで22000円水準が焦点】になってくるでしょう。
しかし、明日のメジャーSQを前に高値波乱がみられたことは清算値が低く決まってくる分、次の上昇局面における発射台が低くなるために中期的にみてポジティブに捉えられます。
中期的なお取り組みの観点からは余力を確保しつつ、【押し目買い中心に次の反騰相場を狙っていく】のが得策と言えるでしょう。
本日時点では米国の金融政策に特筆すべき変更点は無かったことから売り材料となるような代物ではなく、おそらく別の要因がこれから持ち上がってくるとみています。
個人的には以前から申し上げている米中が抱えている内政的な問題(香港デモや全米の黒人暴動デモ)に起因するものと読んでいるのですが、いずれ真実が白日の下にさらされることになるのでしょう。
しかし、臆する必要はなく、むしろ【強気で臨んでいくスタンスが何よりも重要】です。
毎度のことですが全体の地合いが悪化する際には資金の向かう先が散漫となり、低位株が市場に逆行高する現象が多くみられるようになります。
短期資金の物色を狙っていく際には、ただいま募集中の【ド短期低位株】もあわせてご検討ください。
最後に日本では本格的な梅雨入りということでコロナの感染拡大は抑えられるかもしれませんが、その代わり大型台風や水災害の増加などが懸念されます。
そこで監視銘柄の中から地盤改良や災害対策関連の銘柄をピックアップしておきたいと思います。
ウェザーニューズ(4825)や技研製作所(6289)は本日も底堅い動きでしたが、上値余地を見込んで不動テトラ(1813)、ALiNKインターネット(7077)、萩原工業(7856)、建設技術研究所(9621)などを監視しておきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である』
(ジョン・テンプルトン)
それでは明日も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
ウェザーニューズ(4825)
不動テトラ(1813)
ALiNKインターネット(7077)
萩原工業(7856)
建設技術研究所(9621)
執筆者:加藤あきら
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