株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2020-09-04 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

米国市場で天井シグナル、強気相場終了のお知らせにどう対応すべきか

とうとう米国市場で天井シグナルが点灯、NYダウは一時1000ドル超の下げ幅となり▲807ドル安(▲2.78%)、S&P500は▲3.51%安、ナスダックは▲4.96%安、とそれぞれNYダウを上回る下落率を記録。

それまでがむしろ史上最高値をどんどん更新していく状況だったことを考えれば納得でしょう。

さらにSOX指数は▲5.74%安、仮想通貨のビットコインは▲6.88%安とリスク資産からの一斉退避がみられます。

これらをうけて、今後の株式市場は一体どうなるのか?

戸惑われている方も多くいらっしゃるかと思いますが、今のところ、米10年債利回りが低下で債券市場に一旦資金を逃がしたとみられ、金(ゴールド)も極端に売られたわけではありません。

よって、市場機能は働いていますので健全なリスクオフの調整と言えます。

NYダウは9/2に大幅高からかぶせての反落ですので、実際には先週の水準まで往って来いとなっただけです。

ただし、これまでの強気相場が一旦終了のお知らせでもありますので、何も狼狽売りする必要はありませんが、今後の下落相場に転換していく可能性もふまえて、戻り売りを徹底すべきでしょう。

目先の対応はそれで良いとして、難しいのは今後の投資スタンスです。

リスク資産から資金が抜け出たという事実から、ドテン売り転換も選択肢に入りますが、まだトレンドが完全に崩れたわけではありません。

したがって、来週は週末にメジャーSQを控えているということもあって、乱高下激しい高値波乱の展開となっていくことが予想されます。

問題はその後で、高値でもみ合った後に上放れするのか?、あるいは下放れするのか?、ということに関して、結論はおそらく再来週の米国メジャーSQがある18日時点である程度確定してくるはずです。

言い換えれば、それまでの間はまだ投資判断の余地があるということであり、まずは日頃お伝えのとおり、キャッシュポジションの最低3割を確保、または現ポートフォリオを均等に3割落とす、といった対応を優先させることです。

例えば500株保有のものは200株売る、1000株保有のものは300株売るといった具合で、銘柄それぞれに投資理由、期待材料などは異なるかもしれませんが、資金管理で最重要な点は現金:株式の比率です。

今月は9/20の週にシルバーウィークで休場が続きますので、連休前にはこの現金:株式の比率を最低5割まで、キャッシュポジションの充実を図るのがよいでしょう。

いざ下落した時に狼狽売りするのではなく、バーゲンハンティングできるかどうかは相場の景色がまるで違って見えるはずです。

そうは言っても、今保有中の銘柄をどう対応すべきかで頭がいっぱいの投資家の方も多いと思いますので、今回あすなろ会員様の保有株をアンケート取ってみました。

他の投資家がどんな銘柄を保有しているのか?気になる方も多いでしょうから早速みていきましょう。
たくさんお寄せいただいたのでまだ集計も途中経過ですが、傾向は掴めるかと思います。

保有者数ランキング
【1位】オリックス(8591)
高配当利回りで個人投資家人気が抜群。
低金利環境下で収益は落ち込むも株価は底打ちして安定した推移。キャピタルゲインを狙うにはまだ方向感定まらず時期尚早か。
仮に9月下旬の権利確定日あたりで暴落底値を形成していた場合には狙い目かも!?

【2位】ソニー(6758)
CMOSセンサー、プレイステーション5、さらに円高メリット株として物色人気は高い。
半導体およびハイテク関連の高成長分野における幅広い事業展開が魅力。
株価は8/17に天井をつけて軟化、目先は調整含みの展開で押し目買いの狙い目は7500円付近。

【3位】日本航空(9201)
コロナ禍の打撃が大きい航空業界、このところ株価はバリュー株の見直し買いで出直り歩調。
本格的な回復にはまだ時間がかかるも、コロナ影響が落ち着けば大きく離陸することだろう。
現在は滑走路を助走している段階で、新型ワクチンが登場してくる今冬あたりが狙い目。

【4位】リプロセル(4978)
意外にも問い合わせが多いアンジェス(4563)やPSS(7707)よりもバイオ、コロナ関連株の中では保有者が多いことが発覚。
新型コロナの血漿・血清サンプル供給だけでなく、進行中のパイプラインでは再生医療製品も研究が進んでいる模様。バイオ株の中で比較すると物色人気は依然として高い。

【5位】レカム(3323)
言わずと知れた仕手株の代表格で、6月のL字型急騰を夢見る投資家は多いのかもしれない。
信用買い残が多く、急動意した時には大して問題にならないが、反対に暴落時には狼狽売りが殺到するため注意が必要。この手の株は長くダラダラと保有するのではなく、短期物色と割り切ることも重要。

ざっと保有者数の多い銘柄を優先的に取り上げて解説してみましたが、数ヶ月前の急騰銘柄や直近で天井をつけた銘柄などは高値シコリが上値を抑える要因となります。

ホールドする際にはそれなりの期間を想定した時間軸で取り組む必要があると言えますね。

くれぐれも相場が一旦終了したような銘柄を短期急騰狙いで保有することは、自分の投資スタンスと銘柄の時間軸が合わないので、ストレスが溜まる原因となります。

過剰な期待やストレスは相場が逆に向いた時に狼狽売りの原因となりますので、ポジション管理、つまり株数を減らすなどしてリスクをコントロールしながら取り組むことが大事になってくると思います。

また今後も集計をしながら銘柄を解説してみたいと思いますので、アンケートにご協力いただいた方は楽しみにしておいてください。

なお、銘柄の売り買いについて迷われる方は、弊社のサイト内『銘柄相談フォーム』から銘柄名・コード・保有株数・平均取得単価などを明記の上で、ご相談をお寄せください。


≪加藤コラム内でご紹介の銘柄≫
◆五洋建設(1893)[建設]
7/1ご紹介から20%強の上昇。
秋の台風シーズン到来で海洋土木関連に物色の矛先。
大型台風が立て続けに接近している九州の方は安全確保を最優先に。

≪あすなろ単発スポット銘柄の動向≫
★あすなろ五つ星アワード金賞銘柄(****)
公開から紆余曲折ありながらも株価は2.6倍を達成!
コロナ禍でサブスク人気爆発。
業績トップラインの伸びに加えて利益も好転、上方修正期待も十分。

【 相 場 の 格 言 】
『悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である』
(ジョン・テンプルトン)

それでは来週も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆者:加藤あきら

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