材料物色による需給好転で上昇本格化
基幹化学品の無機化学製品のほかアクリル酸関連製品に強みを持つ化学中堅企業。コア事業はアクリル製品に広く使われるアクリルモノマー。また、液体カセイソーダやこれに塩素を加えた次亜塩素酸ソーダなどを各産業向けに、高純度な無機化学品は半導体・電子部品向けに供給する。自動車向けには機能性接着剤なども手がけており、瞬間接着剤の「アロンアルファ」製造企業としても知られる。
業績面においては7/31に中間決算を発表、売上高は8.7%減収、営業利益は22.5%減益と落ち込み、同時に通期業績を1割弱下方修正を行った。主力のアクリルモノマー製品や電解製品などが各産業の需要減に伴い収益性が悪化、自動車関連分野の低迷が著しい影響をうけた接着材料事業も大幅減益を強いられた。足元では実体経済における各産業の落ち込みに底打ち感が出ており、下期以降では緩やかながらにも改善が見込まれる。
株価は3/17に安値774円まで売られ、徐々に戻りを試す動きながら市場全体に対しては出遅れ感が否めない。9月に入りテーマ材料の物色が強まると同時にようやく200日移動平均線を突破、需給面は大きく改善がみられる。バリュエーションはPBR1倍を割り込み、信用需給は売り長で足元の反発は売り方の買戻しを誘発したとみてよいだろう。実体経済の回復にしたがって買い方も本腰を入れ始めてくるとみられ、中長期トレンドの転換に期待したい。
無料新着記事
-
GW明けからすべきこと
社長の二言目
(2024/05/05 15:00)
-
勝率を限りなく100%に近付ける秘策があるとしたら?
女株将軍アスナの「我に続け」
(2024/05/05 09:00)
-
中途採用に積極的な企業の株は買いなのか?
アナリスト木村の銘柄研究部
(2024/05/04 09:00)
-
もしかしたら保有している銘柄かも知れません
取り組み注意銘柄
(2024/05/02 17:00)
-
ヤマト・インダスト(7886)が急騰S高!次のS高候補は…
あすなろレポート〈夜版〉
(2024/05/02 17:00)