独自技術を有する材料株は株価下振れ時が仕込み時
工業炉でトップを誇り、取引先は鉄鋼や自動車向けを中心にハイテク分野の基板・フィルム塗工乾燥装置や素材の熱処理炉などにも強みを持っている。鉄鋼・非鉄金属プラントの加熱炉・熱処理炉においてはコンピュータによる精密燃焼制御システムを採用。また、多品種小ロットの高級処理に適した水素雰囲気100%の焼鈍炉では、鉄鋼、アルミ、銅の分野で幅広い実績がある。
業績面においては8/7に第1Q決算発表を行い、売上高は29.0%減収、営業利益は赤字幅が拡大で着地。期初受注残高が少なかっただけでなく、取引先の大所が新型コロナウイルス影響の打撃が大きかったのが痛手で、足元の受注高も前年同期比54.3%と急減。ただし、回復鮮明の中国向け・台湾向けなどに動きが出始め、重工業分野でも下期からの回復が見込まれる。
株価は3/17に安値1139円まで売り浴びせられたが、緩慢ながらも戻りをみせており200日移動平均線付近での攻防が目立つ。概ね1500円~1700円のレンジで往来とみられ、次回中間決算で受注動向が回復するかが注目される。また、直近では脱石化の流れの中でアンモニア燃料の研究開発が脚光を浴びてきており、同社は世界で唯一アンモニアのみを燃料に用いる技術開発に成功している。実用化はまだ先ながら今後折に触れて物色材料となる可能性がありそうだ。
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