好調な5G分野に加えて主力ビジネス回復の本格化に期待
電気測定中心のテスター企業で、研究開発および実験用途の記録計(メモリハイコーダ)分野ではトップシェアを誇る。本格化を迎える5G基地局向けの自動試験装置は引き合い活発である一方、自動車および電子部品メーカーの設備投資需要が減退。しかし、自動車の電動化および電装化や産業機器の高機能化に伴う研究開発向けの設備投資需要は旺盛とみられる。
業績面においては10/15に第3Q決算を発表し、売上高は6.1%減収、営業利益は13.2%減益で着地。新型コロナウイルス感染症の影響から主力の電子測定器、記録装置の収益力に落ち込みが目立つものの、インフラや自動車の分野におけるバッテリー等の計測器需要は回復傾向、さらに電設メンテナンス分野も5G向け中心に堅調とみられる。主力の測定器回復が待たれる中、依然として受注状況は厳しい環境が続く。
株価は3/13に安値2350円をつけた後、7月ごろまでは上値の重い値動きが続いたが、7/7の上期業績の大幅上方修正が起爆剤となって200日移動平均線を突破。9月には四季報相場で窓開け急伸し、9/30に4335円をつけて年初来高値を更新。足元では利食い売り優勢の展開から軟化し始めていたところ、上記決算発表を機に8月の水準まで往って来いとなった。再び値ごろ感が台頭してきたことで投資妙味が増したと言ってよいだろう。
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