業績改善への期待が高まる次回決算が動意材料
特殊黒鉛製品の等方性黒鉛で先駆けとなった企業で、これは技術革新が進む半導体分野、環境にやさしい新エネルギー分野、精度を極める金型分野などに用いられる。電気伝導性が高く超耐熱性に優れているといった特質があり、世界高シェアを誇る。半導体製造用るつぼ等が主力だが、将来的には原子力分野で注目される高温ガス炉の構造材、未来エネルギーの核融合炉などの用途としても活躍が期待される。
業績面においては8/7に中間決算を発表し、売上高は18.9%減収、営業利益は34.7%減益でとくに北米・アジア向けの減速が大きく響いた。エレクトロニクス分野、一般産業分野ともに新型コロナウイルス感染症の影響を受け、機械用カーボン製品は特に厳しかったが、足元では底入れの兆しを確認できた。カーボン市況の改善からも今後の業績は回復がより鮮明化してくるものとみられる。
株価は3/17に安値1181円をつけて緩慢な戻り足であったが、足元ではようやく200日移動平均線を超えて上値の重さからは解放されつつある。直近では短期・中期・長期の移動平均線が収斂して徐々に順列形成しつつあり、動意のきっかけ待ちといった様相。次回11/6予定の中間決算で悪材料出尽くしとなれば立ちどころに2000円台乗せ、コロナショック以前の水準回復も期待できるかもしれない。
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