平成バブル以来の高値圏へと浮上したこの1年を振り返る
例年、大納会のコラムでは1年間の締めくくりとして各指数のパフォーマンスを振り返るとともに、相場の現状を正しく認識する良い機会として捉えています。
昨年と同じようなことを述べますが、投資家心理は今年の2月・3月といった一時期と比べて年末高、それも29年ぶりの高値水準にある日本株の現状をふまえると投資家心理はだいぶ改善したように思います。
しかし、そうは言っても今年は上昇相場に乗れた方、乗れなかった方と明暗がくっきりと分かれてしまったのではないでしょうか。
とくにコロナショック前のシコリを抱え込んだままだったり、トラウマが邪魔して新しい相場に乗り換えるのが遅れてしまったりと、後手後手に回ってしまった投資家はさほど恩恵を受けられなかったのではないかと思います。
こういった状況も実は昨年の今頃に書いた話と全く一緒でした(笑)。
というわけで、これまでを振り返りながら、今回も1年間の締めくくりとして各指数のパフォーマンスを確認いただきましょう。
【2018年】
・日経平均 始値 23073.73 終値 20014.77 騰落率▲13.25%
・TOPIX 始値 1841.20 終値 1494.09 騰落率▲18.85%
・マザーズ 始値 1247.36 終値 812.32 騰落率▲34.87%
・JASDAQ 始値 176.45 終値 136.69 騰落率▲22.53%
・東証2部 始値 7359.90 終値 6233.61 騰落率▲15.30%
・REIT 始値 1664.13 終値 1774.06 騰落率+6.60%
世界景気がピークをつけ2月のVIXショックを経て、やっと暴落から立ち直った相場も年末にかけて再び暴落商状に見舞われました。
各指数ともREITを除いてボロボロのパフォーマンスで2019年を迎えることになりました。
とくに10月以降の米中貿易摩擦が顕在化したことで、軒並み厳しい下げを演じた2018年終盤でした。
そんな焼け野原から復活へと向かう2019年、とくに地合いが改善した9月以降からが勝負の分かれ目になりました。
【2019年・前引時点】
・日経平均 始値 19655.13 終値 23714.68 騰落率+20.65%
・TOPIX 始値 1468.42 終値 1724.79 騰落率+17.45%
・マザーズ 始値 797.84 終値 896.28 騰落率+12.33%
・JASDAQ 始値 134.86 終値 174.01 騰落率+29.03%
・東証2部 始値 6144.00 終値 7265.81 騰落率+18.25%
・REIT 始値 1758.69 終値 2141.80 騰落率+21.78%
どの指数も1年間だけを切り取ってみると、かなり大きく上昇した1年だったと言えます。
日経平均やJASDAQ指数、REIT指数にいたっては20%を超える相場ですから、個別株では何倍にも上昇する銘柄を掴んだ投資家も多そうです。
その一方、2018年大きく凹んだマザーズが年初こそ好調でしたが結局のところは回復に手間取り、個人の懐具合はまだ相当に傷んでいた可能性もあるかもしれません。
そうした状況下で迎えた2020年、コロナショックが襲いかかり、とくに3月はレバレッジをかけていた個人投資家、ヘッジファンド問わず、市場からの退場者が続出しました。
その後の政府・中央銀行の大規模な財政出動、金融緩和によりリスク資産市場は底値から這い上がって平成バブル以来となる高値圏へと浮上してきました。
【2020年・前引時点】
・日経平均 始値 23319.76 終値 27412.24 騰落率+17.55%
・TOPIX 始値 1699.60 終値 1806.92 騰落率+6.31%
・マザーズ 始値 885.73 終値 1190.76 騰落率+34.43%
・JASDAQ 始値 173.01 終値 181.40 騰落率+4.85%
・東証2部 始値 7246.56 終値 6559.24 騰落率▲9.48%
・REIT 始値 2152.03 終値 1776.75 騰落率▲17.44%
今年は何と言ってもマザーズ指数が大きく上昇した1年で上昇率はなんと30%超えを記録しました。指数でこれだけ上がったわけですから個別株の中には何倍にもなる銘柄が多く輩出されたものと思います。
ただし印象としては日経平均しかり、一部の銘柄に資金が集中したことで指数が大きく吊り上げられた1年だったと言ってもよいかと思います。
今年は当コラムでも沢山の銘柄をご紹介してまいりましたが、大きく利益を獲れた銘柄はありましたでしょうか?
ざっと順に見ても突出してパフォーマンスが良かったのは4/8ご紹介のBASE(4477)が1215%上昇、つまり株価13倍の大化けを達成、次点が4/9ご紹介のビープラッツ(4381)で425%上昇で株価5倍のこちらも大化けと言えるでしょう。
続いて4/15ご紹介のエル・ティー・エス(6560)が363%上昇、7/15ご紹介のGMOフィナンシャルゲート(4051)が358%上昇、同じく7/15ご紹介のKIYOラーニング(7353)が309%上昇と、GMOを除くほとんどマザーズ銘柄で上位を占めました。
ここで改めて投資戦略のおさらいをすると、資産を大きく増やすには長い投資人生の中においてこういった大化け株に何回乗れるかが重要であるという事実は今も昔も変わりません。
また今年も同じことを述べるようですが、個人投資家の中には比較的時間軸も短い方が多く、必ずしも年間パフォーマンスを最優先としながら銘柄選定するわけではないと思いますが、もし来年に大きな値幅をとりたいと考えるのであれば、ある程度の握力も大事になってくるかと思います。
短期売買の“投機”が趣味で、変な売買のクセがついてしまっている方だと、そこから抜け出すのに苦労することでしょう。
しかし、今年の上昇相場の中で利益が思ったように獲れなかったということであれば、思い切ってやり方を変えてみる勇気も必要だと思います。
来年こそは大化け株を!と考えている方は、実際に今年さわった銘柄の中で本当に上昇したものが無かったのか?、あるいは保有していたのに何故途中で降りてしまったのか?、など振り返ってみると自分の投資スタイルが“お金を殖やす”といった目的に合っているのか?、改めて見直してみる良い機会になるかもしれません。
人間何か新しいことを始める時や今まで慣れ親しんだやり方、考え方を変えるというのは自分で思っている以上に難しく、思い切りが必要なことだと思います。
しかし、時代も急速に変化している中で、猛者たちがしのぎを削る相場の世界ですから、怖れず大胆に株式市場に挑んでいく気概がないと、生き残ることすら難しいというのが現実かもしれません。
改めて相場の世界は残酷だと思いますが、為替や商品先物、仮想通貨の市場はゼロサムゲームですからもっと勝者と敗者の線引きがハッキリします。
私見ですが、株式市場で勝ち残る以上に有効な資産形成は無いと思っています。
私がよく引用する格言・名言の中に、宇宙飛行士でアポロ計画の月面着陸を成し遂げた故ジョン・ヤング氏の有名な言葉があります。
『変えるにはリスクが伴う、変えなければより大きなリスクが伴う』(ジョン・ヤング)
株式投資は不確実性に資金を投じる行為ですので、変化が生じるのはごく自然なことですね。
投資家は初めから資産の増加というより、増えたり減ったりの変動を許容した結果として資産が増加したというのが資産形成ですから、まずは変化を柔軟に受け容れる姿勢こそが重要です。
来る2021年、リスクを受け容れて相応のリターンを得る、真っ向から勝つために当コラムやあすなろ銘柄のレポートなどをご参考ください。
新年の最初に公開させていただくあすなろ銘柄は【天昇ダブルテンバガー銘柄】です。
その名に恥じない実力派企業、技術革新に無くてはならない存在のオンリーワン企業をお届けしたいと考えております。
私がいずれ来るビッグウェーブに備えて温めてきた銘柄と言っても良いかもしれません。
また、特典として『加藤あきらの2021年相場展望レポート』も勿論ご用意しております。
今年2020年は年始の相場展望で注目テーマとして書いた「DX(デジタルトランスフォーメーション)/サイバーセキュリティ」の関連銘柄の中からチェンジ(3962)が739円⇒6390円で株価8.6倍になりました。
「環境/ESG/SDGs/省エネ・水ビジネス・再生可能エネルギー」の関連銘柄の中からはレノバ(9519)が1184円⇒4060円で株価3.4倍になり、こちらは本日も年初来高値を更新し上昇継続中です。
ほかにも多数、株価が数倍になった銘柄を取り上げることができましたが、まだバブル相場も本格化していませんのでこれで満足できるはずもありません。
それはあすなろ会員様も同じ気持ちのはずで、来年はもっともっと上を目指していらっしゃるかと思います。
今回の年末年始は休場期間が例年よりも短いですが、十分に英気を養っていただき、良いお年をお迎えください。
≪加藤コラム内でご紹介の銘柄≫
◆BASE(4477)[情報・通信]
4/8ご紹介から最大1215%上昇で株価13倍超えを達成。
2020年の加藤コラム代表株。
2021年はこれを上回る大化け株を発掘したい。
≪あすなろ単発スポット銘柄の動向≫
★JAPANバブルマネー銘柄(****)
第2利確ポイント突破から更に続伸で公開後高値。
息の長い相場も期待される水素関連のテーマ物色活況。
コロナショック前の水準を回復し一段高期待高まる。
【 相 場 の 格 言 】
『悲観の極みは最高の買い時であり 、楽観の極みは最高の売り時である』
(ジョン・テンプルトン)
それでは来年も希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
【本日ご紹介した銘柄】
【天昇ダブルテンバガー銘柄】
執筆者:加藤あきら
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