実践編:大量保有報告から見た値上がり期待銘柄
本日のコラムでは、週末のコラムの話題に取り上げた、大量保有報告から見た有望銘柄をひとつご紹介致します。
大量保有報告を、実際に、どうやって投資行動の参考とするのかを、皆様と一緒に考えてまいりましょう。
名付けて「大量報告アルアル」です。
報告義務発生日は3月31日、大量保有報告提出日が4月6日で、大手運用機関がアルプスアルパイン(6770)を、関連会社11社合計で1186万株、発行済株式数の5.41%保有している事が明らかになりました。
保有目的は純投資(投資一任契約に基づく顧客の資産運用および投資信託契約に基づく資産運用目的)とされています。
アルプスアルパインの21.3月期本決算発表は4月30日に予定されておりますが、20.3月期の最終赤字からは黒字転換が予想されているものの、21.3月期までは依然として厳しい業績推移であった模様です。
しかしながら、会社四季報ベースの22.3月期予想では、営業利益が前期比で3倍超となる430億円が見込まれるなど、急反発予想となっております。
株価はコロナの影響で20年3月に安値810円まで売られた後に切り返したものの、21年に入ってからも1300円から1600円レンジでのもみ合いと、コロナ前の2000円台を回復できない状況にあります。
当該大手運用機関が、いつ、どのような形でアルプスアルパイン株を取得したかについては明らかになっておりませんが、今期の業績急回復を見込み、ほぼ底値圏で取得をはじめた事は推察できましょう。
22.3月期の会社四季報ベースの予想では最終利益は280億円で、これは、19.3月期の実績221.14億円を上回る水準です。
19.3月期に相当する期間の株価推移は高値3390円~安値1949円で、中心は2500円近辺。
となれば、今期の業績急反発見込みをカタリストに、株価は2500円を抜け3000円台もありえる展開となるという予想も成り立ちましょう。
足元の株価は1400円近辺ですから、2倍以上となる可能性がある事になります。
当然ながら、株価推移はファンダメンタル以外にも外部要因等様々な影響を受けますので、さほど単純な計算は成り立たないかもしれませんが、大手運用機関の大量保有報告を読み解くには、概ねこのような理論で経緯検証する事が、銘柄発掘につながるものとお考えいただければ幸いです。
アルプスアルパインだけに、「アルアル」という事で。。。
アルプスアルパインの大量保有報告を行った大手運用機関は、直近で以下のような銘柄にも大量保有報告(変更報告書)を行っております。
日東電工(6988):提出日4月6日:保有比率6.48%⇒7.49%に増加
ピジョン(7956):提出日4月6日:保有比率4.61%⇒5.15%に増加
ふくおかフィナンシャルG(8354):提出日3月19日:新規取得5.05%
東芝(6502):提出日3月4日:新規取得5.21%
執筆:木村泰章
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