株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2021-04-13 09:00:00

投資教育コラム

【相場を観測する】チャートを用いて詳しく解説します!(第18弾)

『着眼大局着手小局』(No.18)

~相場の観測~

【週足】参照 =基調維持=

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 前回「高値更新がポイント」(記:21/3/12)では、以下のように述べた。
前回の『着眼大局着手小局No.17』はこちら


「高値(Q)30,467円から安値(R)28,743円(3/8)までの下げ幅1,724円は昨年3月の反動安値幅1,728円に急迫し重要値幅ギリギリで踏みとどまっていることから時間を掛けずに高値を更新するか否かが焦点となる。更新は基調の維持となり再び上値を追う経過となる。ただ、基調の維持には直近の安値28,743円(3/8)の維持が重要となる。」とした。
 実際には、高値(Q)30,467円からの反落の安値28,405円(3/24)までの下げ幅が2,062円と前騰落幅1,728円から拡大した。
 よって、現在は高値(Q)30,467円と安値28,405円の何れをブレイクするかが焦点となっている。ただ、安値を下回らずに高値(Q)を上回ると上げ基調の維持となり再び上値を追う経過となる。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
①30,848円=N+(G―D)
②31,614円=K+(K-L)
③31,988円=G+(G-L)
 ただ、基調の維持も反動安に留意。直近の安値28,405円(3/24)を下回ると高値(Q)からの下げ幅の拡大につながりやすくなる。その場合の値幅としては、①2,742円、②2,994円、③3,152円、④3,419円などが挙げられ、下値水準は①27,725円、②27,473円、③27,315円となる。

【日足】参照 =調整局面 方向を探る=

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日足では前回「基調の継続が焦点」(記:21/3/12)では、以下のように述べた。

「高値(O)30,467円に進んだあと安値(P)28,743円と反落した。下げ幅1,724円は重要値幅1,728円が意識(影響)された格好で反発し、戻り値幅が974円と半値をクリアしたことから、高値(O)30,467円と安値(P)28,743円の何れをブレイクするかが焦点となる。安値(P)を下回らずに高値(O)を上回ると基調が継続する経過となる。一方、高値(O)30,467円を上回ることができずに安値(P)28,743円を下回ると、高値(O)からの下げ幅の拡大につながりやすくなる。値幅は2,046円、2,742円、2,994円などが挙げられる。」とした。
 実際には、安値(P)28,743円からの値戻しは高値(Q)30,216円を経て、安値(R)28,405円と前安値(P)を下回り、高値(O)からの下げ幅も2,062円と拡大した。その後の反発で4月5日には高値(S)30,089円と値を戻したが前高値(Q)30,216円を目前に伸び悩んでいる。
 よって、現在は高値(O)30,467円と安値(R)28,405円に調整局面(方向を探る)が進展していることから、上下何れをブレイクするかが焦点となっている。安値(R)を下回らずに高値(O)を上回ると上げ基調へ復帰する経過となる。その場合、主な上値は以下の水準が挙げられる。
(1)30,508円=J+(A-B)
(2)30,657円=K+(K-J)
(3)30,848円=F+9,318円(16/6安値~18/10高値)
(4)31,614円=A+(A-B)
(5)31,988円=24,270円(18/10)+7,718円
 一方、高値(O)30,467円を上回ることができずに安値(R)28,405円を下回ると、高値(O)からの下げ幅の拡大につながりやすくなる。値幅は2,742円、2,994円などが挙げられる。その場合の下値水準は、以下の通り。
(1)27,725円=O-2,742円  (2)27,473円=O-2,994円
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【脳活 逆さチャート】参照

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~30,000円の壁 突破できるか❕~
逆さチャートでは、下降局面(上げ)を形成したあと30,000台から28,000円台の値幅のあるボックス相場が進展し強弱が真っ向から対立する経過となっている。
保ち合いは珍しい事ではないが、今回は値幅のあるビッグ・ゾーンで推移するやや珍しい現象となっている。
 事実、昨年8/13~10/6まで36日間の値幅は679円だったのに対し、今回2/16~4/9まで38日間の値幅は2,062円と3.03倍の値幅となっている。
果たして、今回のビッグ・ゾーンからの放れは如何なものか、目を凝らして見守りたい。
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【フォーカス】※TOPIX日足チャート参照

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~方向を探る~
 前回の「強い基調を維持へ」(記:21/3/12)では以下のように述べた。

「高値(J)1,965pと上値バランス値1,966pにあと1pと迫ったあと反落した。ただ、安値(K)1,864pまでの下げ幅が101pとそれまでの65p(H~I)、82p(F~G)からやや拡大したが、重要な値幅134p(D~E)の範囲内でとどまり1,951p(3/12)と切り返した。戻り値幅の87pは前騰落値幅82p(F~G)を上回り、強さがあり上値をうかがう経過となっている。ただ、現在の戻りも高値(L)2,012pを上回らずに反動安値幅が40pを超えると60pないし100p程度へ拡大につながりやすくなる。また、現状の波動では安値(K)1,864pの維持が重要となっている。」とした。
 実際には、高値(L)2,012pと上伸したあと安値(M)1,928p(下げ幅84p)で踏みとどまる強い状態を維持する中、戻り高値1,993p(3/29)を経て小動きとなっている。
よって、現在は方向を探る状況で高値(L)2,012pと安値(M)1,928pの何れをブレイクするかが焦点となっている。ただ、安値(M)を下回らずに高値(L)を上回ると上げ基調の継続から上値をうかがう経過となる。その場合、主な上値として以下の水準が挙げられる。
(1)2,024p=D+(D-A)
(2)2,068p=A+832p(00年2月高値~02年2月安値)
(3)2,075p=G+496p(18年1月高値~12月安値)
(4)2,086p=F+(F-A)
 ただ、高値(L)2,012pを上回らずに安値(M)1,928pを下回ると下げ幅の拡大につながりやすくなる。その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,911p=L-(J-K)
(2)1,909p=N-(L-M)
(3)1,878p=L-(D-E)
(4)1,863p=M-(N-M)
(5)1,844p=M-(L-M)
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【先人からの伝言】 
~強気も弱気も無用~
●一般的に材料を列挙して「強気」、「弱気」の予想がされているが、相場をヤルには相場の動きに従うことが大切だ。車のハンドルを「道なりにキル」のと同じことである。重要なのは“材料”を追うことではなく、“相場の動き”を追うことである。常に「どう動けば上がる」、「どう動けば下がる」か。を想定しつつ、時々の動きを確認しながらときには想定を修正(ポイントの訂正)することである。
 多くの市場参加者は“材料”を評価し、その変わらない材料に固執するあまり、参入時の期待(予想)に反する結末を迎えることになる。さらには、コストのみを意識する傾向が強く、コスト割れの銘柄を手元に放置し、当分“塩漬けだ”、“様子を観るしかない”と諦める人が少なくないようだ。
●『相場には“楽観”も“悲観”も“強気”も“弱気”も無用である。必要なのは相場の「原理原則」に従うことなのである』 ・・・肝に銘じたいものだが。
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【備考】(1)マザーズ(2)NYダウ工業株30種(3)ナスダック(4)米10年国債利回り  

★備考(1)マザーズ(日足)

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~調整継続 2月高値をうかがう~
 前回の「ボックス内で戻りを試す」記:21/3/12)では以下のように述べた。

「3月9日は一時1,113pと前安値(G)1,128p下回る場面もあったが1,147p(3/8)と回復して終えた。その後、4日連騰で1,207p(3/12)、上げ幅60pとボックス下限の安値(G)1,128pで踏みとどまった格好で戻りをうかがう動きとなっている。戻り値幅が93pを上回るとボックスの上限を試す動きつながりやすくなり、高値(J)1,320pを上回ると高値(D)1,365pに挑戦する経過となる。一方、安値(I)1,147p(3/8)を下回ると前安値(G)1,128pを再び試す動きにつながりやすくなる。」とした。
 実際には、安値(I)1,147pから高値(J)1,249p、安値1,163pを経て1,240p(4/5)と小動きとなっている。
 よって、現在はボックス内で方向を探る動きとなっている。ただ、高値(J)1,249pを上回ると目先の下値が切り上げ(1,147<1,163)となることから高値(H)1,320pをうかがう動きにつながりやすくなる。さらに、同高値(H)を上回ると前高値(D)に挑戦する可能性がでる経過となる。その場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,275p=H+(D-H)
(2)1,339p=I+(H-G)
(3)1,357p=I+(D-E)
 一方、安値(I)1,147pを下回ると前安値(G)1,128pを再び試す動きにつながりやすく、同安値を下回ると新たな下値を探る悔過となる。その場合、下値は以下の水準が挙げられる。
(1)1,110p=H-(D-E)
(2)1,083p=H-(D-G)
(3)1,076p=J-(H-I)
(4)1,045p=I-(J-I)

★備考(2)NYダウ平均(日足)

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=上げ基調進行中(リズムの維持に留意)=
 前回は「上昇ピッチと反動に留意」(記:21/3/12)として以下のように述べた。

「2月24日の高値(M)31,961ドルから安値(N)30,924ドルと反落したが、下げ幅が1,037ドルと前下げ幅1,206ドルの範囲内に収まって切り返し32,778ドル(3/12)と上げが加速し、基調の継続から値を追う経過となっている。一方、上値を追う経過も上昇ピッチ対する警戒とその反動安値幅に留意。ただ、安値(L)29,982ドル以降の基調を維持するには反動安値幅が1,037ドルの範囲内に収まることが条件となる。同値幅を上回ると下げ幅の拡大につながりやすくなる。その場合、1,206ドル(K~L)、1,408ドル、1,663ドル、2074ドルなどの値幅が挙げられる。」とした。
 実際には、3月4日の安値(N)30,924ドルから切り返し高値を追い、4月9日には33,80ドルと上伸し、安値(L)以降5波動構成となっている。
 よって、現在は上げ基調の進展から上値を追う経過となっている。主な上値としては、以下の水準が挙げられる。
(1)33,996ドル=F+(E-B)
(2)34,260ドル=J+7,759ドル(18年12月安値~A)
(3)34,669ドル=L+(K-J)
(4)35,482ドル=J+(E-B)
(5)36,553ドル=E+(E-B)
 一方、安値(L)29,982ドル以降の基調(リズム)を維持するには反動安値幅が595ドルの維持が重要となる。ただ、同値幅を上回ると1,037ドルないし1,206ドル程度へ下げ幅の拡大につながりやすくなることから反動安値幅には留意。

★備考(3)ナスダック(日足)

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=2月高値更新が焦点=
 前回は「戻り値幅が重要」(記:21/3/12)として、以下のように述べた。

「高値(K)14,095pから安値(L)12,609pと反落し、下げ幅が1,486pと前下げ幅1,424pを僅かに上回ったあとの反動高で直近値(M)13,398pまでの上げ幅789pと前値幅565p(I~J)を上回り戻りを試す経過となっている。また、現在の下げ幅(1,486p)拡大も重要値幅2,957pの範囲内にあることから高値(K)14,095pを上回ることで、安値(B)6,860pを基点とする上げの継続となる。」とした。
 実際には、3月8日の安値(L)12,609pから反発し、高値(M)13,525p、安値(N)12,961pを経て直近13,829円と上伸し高値(M)を上回った。
よって、現在は安値が切り上げ(L<N)となったことから高値(K)14,095pを試す経過となっている。また、同高値(K)を上回るとさらなる上値を追う動きを示唆することになる。その場合、主な上値としては以下の水準が挙げられる。
(1)13,853p=L+(G-F)
(4)14,033p=L+(E-F)
(※)14,095p…高値(K)

高値(K)を更新した場合、上値は以下の水準が挙げられる。
(1)14,285p=F+3,625p(18年12月安値~20年2月高値)
(2)14,950p=8,109p+6,841p
          (18年8月高値)+(09年3月安値~18年8月高値)
(3)15、368p=9,817p+5,551p
          (20年1月高値)+(16年2月安値~20年1月高値:A)
(4)15,490p=B+8,549p(09年3月安値~20年1月高値:A)
(5)15,794p=5,048p+5,373p×2(00年3月高値)+(90年10月安値~00年3高値)×2
 また、安値(L)からの上げ(戻り)が継続するには、反動安値幅が564p(M~N)ないし916p(L~M)の範囲に収まることが条件となるほか、直近の安値(N)12,961pや(L)12,609pの維持が重要となる。

★備考(4)米10年国債利回り(月足)

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=昨年8月以降の上昇リズムに注視=
 前回(21/3/12)は、高値水準の観測(例)として週足によるバランス値を紹介した。今回は前回紹介した数値を上回ったことから、さらに遡って月足で考えてみた。
考え方は週足と同様である。
 月足による高値水準の観測は、過去の騰落値幅1.778%(E~F)、1.877%(B~E)に安値(H)0.507%を加えた2.285%=H+(E-F)、2.384%=H+(E-B)となる。
 日々(終値)ベースの安値(A)0.507%以降(折れ線表示を参照)の反動安値幅は0.393%(20/6/5~A)のあと0.132%(C~D)~0.129%(E~F)~0.129%(G~H)、0.109%(I~J)なっている。直近でも、0.110(K~L)と一定の範囲内に収まっている。この値幅(リズム)の維持ができるか否かが重要なポイントとなっている。
引き続き、今後の推移に注目したい・・・・

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新型コロナウィルスの感染症拡散事態が一日も早く終息し、平穏な日常生活を取り戻せるよう心から願っております。
感染経緯の不明者数の増加から第三波のリバウンドと、感染力が高い変異ウイルスの感染者数の増加による第四波が警戒されています。とにかく感染しないよう細心の注意を払うことが大事かと・・・
止まない雨はないといいます。希望をもって今を耐え乗り越えましょう!
オタガイニ(*^-^)/\(^-^*)ガンバロー!
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執筆:長森伸行

≪執筆者略歴≫
元山一證券投資情報部次長・国内で「一目均衡表」チヤート分析の第一人者。元日本テクニカルアナリスト協会セミナー講師で「一目均衡表」を担当。証券業界に50年間携わった重鎮、自立して儲けられる投資家のインストラクター的な存在。

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