株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2021-04-28 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

大嫌いなインデックスイベント:TOPIX FFWリバランス

皆様、こんにちは。
本日も株式投資のお取り組み、ご苦労様です。

本日のマーケットの話題は、引け後に控えていたソニーグループ(6758)の決算に対する見解・意見交換と、
引けで実施されたTOPIX浮動株比率見直しに関するリバランストレードの、東芝(6502)に対する影響度に対する思惑優先の売買についての意見交換、という感じでした。

ソニーの決算に対する見解に関しては、追々お話させていただくとして、本日は、小額純投資の個人投資家には何かと悩みの種となる事の多いインデックスイベント、「TOPIX浮動株比率見直しに関するリバランス」についてお話致します。

とはいえ、このインデックスイベントを常々から注視して、さらには実際の投資行動に繋げていただこうとお勧めするような内容ではありません。
むしろ逆で、インデックスイベント目当てでの実際の売買はできる限り避けましょう、と申し上げたいと思います。

併せて、保有されている個別株が理由もわからぬまま急騰・急落した際には、まずは「需給関係」こそを疑ってみるべきだ、という「クセ」をつけていただき、その「需給関係」事由がインデックスイベント絡みであった場合には、総論的にファンダメンタル面に影響無し、と見て、慌てないようにしていただきたい、と思うところです。

さて、実際に、本日の東芝の「分足チャート(もしくは日中足)」をご覧になってみてください。
寄り付きは4635円で、13時半頃までは高値4660円安値4595円と、比較的狭いレンジでの商いとなっていますが、14時半頃にかけて4700円付近まで上昇した後、大引け1秒前には4590円まで下落、大引けでは717万株という出来高を伴って4600円となりました。

TOPIX浮動株比率調整係数の見直しとは、「調整係数」が適応されている銘柄を定期的に見直すというもので、
1、4、7、10月の第五営業日に発表され、その月末での見直し実施となります。
JPX-TOPIX(東証株価指数)ページを確認する
本日は、TOPIX採用銘柄のうち、7月~9月期に本決算が該当する企業のTOPIX浮動株比率の定期見直しが実施されたのですが、
東芝は決算期がイレギュラーで9月となっているので、本日実施となったようです。

TOPIX構成ウェイトの増加が見込まれる銘柄(減少が見込まれる銘柄)等には、TOPIXパッシブファンドによる買い(売り)需要が見込まれることになりますので、それを見越した、様々な思惑が絡み合った売買が市場に流入する事により、「歪み」が生じる事があります。

例えば、「売り」方向の想定売買金額上位だった良品計画(7453)は、昨日のうちに売られて、今日は午前中に大幅反発した後に急落したものの、結局はプラス引けでした。
このような乱高下に巻き込まれたくありませんね。

そもそも浮動株比率という概念が難解なうえ、大口機関投資家のみを対象としており、TOPIXの構成や日経平均の構成自体に関しても以前から「妥当でない旨」がしばしば指摘されてきました。
インデックスイベントは、「投資機会」としては個人投資家に無縁な存在だと思っていただいて差支えないでしょうが、「巻き込まれない」為に、「巻き込まれて慌てない」為に、そうしたイベントが存在する事だけは、「知識」として知っていて損は無いように思います。

今後もインデックスイベントについては、目立ったもの、注目に値しそうなものについては、皆様に常々ご報告申し上げたいと思います。

本日のTOPIX浮動株比率見直しの対象となった主な銘柄(順不同・売り買い方向不同)
・東芝(6502)
・良品計画(7453)
・日東電工(6988)
・いすゞ自動車(7202)
など


※上に例として挙げた銘柄群は、あくまでもご参考としてご紹介したまでで、これらの銘柄への投資を推奨するものではありません。

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