5月だけに五月雨的なインデックス売り
本日のマーケット総括のポイントとして指摘されているのは、『東証1部=TOPIXは値下がり銘柄の方が多い』という点です。
指数上昇率
・日経平均:値上がり130銘柄 値下がり95銘柄 +0.67%
・TOPIX:値上がり771銘柄 値下がり1412銘柄 +0.34%
・マザーズ:値上がり226銘柄 値下がり127銘柄 +2.27%
(変わらずは除外しました)
当コラムを続けてお読みいただいておられる会員様には、既にお馴染みの内容かと存じますが、TOPIXは5月末、さらには6月末に向けて五月雨的なIndex売りを浴びる可能性を以前より指摘しておりました。
理由は大別すると2つです。
①5月27日の引け値でMSCIスタンダードインデックスから日本株29銘柄除外
②6月30日の引け値基準で東証市場区分変更申請
①の影響が色濃い事は、例えば名鉄(名古屋鉄道:9048)をご覧ください。
5月12日の寄り付き前に発表された除外ニュースを受け、11日の引け値2525円から昨日24日の引け値1912円までの下落率はなんと24.3%です!
これを個別で売ってしまうと、MSCIをベンチマークにしているファンド(投信含む)は、指数の値下がりに対して運用資産の減少の方が上回ってしまう、いわゆる「トラッキングエラー」が発生してしまいます。
となれば、その「ブレ」を回避すべく、準拠インデックス、もしくは準拠インデックスの「代替」となる「全て」を売る事によって「リバランス」するわけです。
実際のオペレーションはもっと複雑なものと思われますが、基本的な考え方は、当該銘柄だけでなくインデックス構成銘柄「全て」が薄く広く売られるケースが多い、と認識しておいた方が無難でしょう。
②の影響はさらに大きいと思われるのですが、こちらについては時間軸が長い事もあり、さらには、どの銘柄が東証1部⇒プライム市場に残り、どの銘柄が残れずに結果的にTOPIXから除外されるかについては、未だに不透明な状況です。
しかしながら、その「基準日」が6月30日だという点と、MSCIからの29銘柄除外だけでも売りが観測されるのですから、500銘柄除外されたら・・・と市場が身構えるのは必至だという点から「影響が大きい」とお伝えしております。
「(アナリスト木村の銘柄研究部は)無料コラムだから、内容は大したことないだろう。。。」とお考えだった会員様、残念!笑
当たる当たらないはどうでも良い事ですが、十分タイムリーな内容をお届けしており、かつ、ほぼ当たりです!笑
今からでも遅くありません。
過去にさかのぼって是非チェックなさってみてください。
▼MSCIスタンダードインデックスから29銘柄除外(5月12日)
https://1376partners.com/content_page/13248
▼政策保有株売却の裏に市場区分変更⇒マザーズへ避難(5月13日)
https://1376partners.com/content_page/13258
▼東証市場区分変更(5月15日)
https://1376partners.com/content_page/13263
「需給イベント」の影響で下落率が大きい下記の銘柄群には、そろそろ「ファンダメンタル重視」の逆張りスタンスの買いも一旦流入するタイミングかと存じます。
・名古屋鉄道(9048)
・九州電力(9508)
・アルフレッサ ホールディングス(2784)
・クラレ(3405)
・サンドラッグ(9989)
順不同:これらの銘柄に対する投資を推奨するものでありません
執筆:木村泰章
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