機械セクター株はなかなか上がらないよね:ご心配なく!
会員様とお話させていただきますと、「機械セクターと建設セクターはなかなか上がらないよね~」、というお話を度々耳にします。
そこで、過去2か月間の東証1部業種別株価指数の変化率を調べてみました。
【プラス】
海運業: 31.48%
空運業: 17.53%
ゴム製品: 14.43%
輸送用機器:9.95%
鉱業: 5.58%
【マイナス】
情報・通信:7.74%
パルプ・紙: 6%
非鉄金属: 5.86%
ガラス・土石製品:5.59%
機械: 5.03%
一番「意外」と思われるのはどれでしょう?
あたりまえながら、「意外」である事がネガティブ視されれば、株価・指数は下落・調整に転じる可能性が高く、ポジティブ視されれば、株価・指数は上昇に転じる可能性が高くなる事が予想されましょう。
「上がらない」建設業は、実はランキング上はさほど「下げていない」事が確認できた事に加え、アップサイドのカタリスト(株価上昇につながるであろう材料)にやや欠ける気も致します。
個人的には、プラス3位のゴム製品と、マイナス5位の機械が「意外」でした。
やや乱暴な推察ですが、もしかすると機関投資家等の運用機関も、この2点は「意外」だったのではないでしょうか?
ゆえにゴム製品セクターに関する「持たざるリスク」を回避したいという「買い調整需要」が更に株価・指数を押し上げ、
機械は盤石と考えていたのに「持ち過ぎたリスク」を回避したいという「売り調整需要」が更に株価・指数を押し下げたものと考えております。
さて、日本工作機械工業会(https://www.jmtba.or.jp)は6月22日に会見を開き、稲葉会長(ファナック会長)は下記のようにコメントしています。
・主力の中国市場の実需が強い
・中国以外にも、5月の受注額は北米が220億円(前年同月比2.3倍)、欧州が171億円(同3.8倍)といずれも26カ月ぶりの高水準
・先行発注は確かにあるが実需も非常に強い
・中国の増勢は緩やかになる可能性もあるが(仮需がはく落して)一気に落ち込むとは考えていない
・半導体やボールねじなどを中心に一部で指摘されている工作機械の部品不足についても過去のピークの2018年ほどのひっ迫感はない
・工作機械の部品不足はむしろ、半導体を増産するための設備投資に結び付いている
株式市場では好調な工作機械受注について、「先行発注」(いわゆるダブル発注・計上と同意)による押し上げ影響を指摘する向きがあり、工作機械メーカーにとっては「需要の先食い」となってしまう為に、いずれ受注が腰折れするという見方が、少なからず関連銘柄の上値を重くしてきました。
つまり「期待先行が過ぎたかもしれない」と受け止められた分の「売り調整需要」です。
しかしながら、稲葉会長のコメントからは、工作機械の需要が早期にピークアウトして落ち込む見通し「こそ」、「過剰な心配」だったと見る事が妥当なように感じます。
弊社が直近で買い推奨させていただきました銘柄のうち、機械セクターに該当する銘柄は下記のとおりですが、いずれも業績拡大局面が株価にいずれ織り込まれるものと考え、強気の見通しを継続しております。
「上がらない」機械セクターに不安はなく、今は「果報は寝て待て」で宜しいものと存じます。
・2021/05/26 公開の「あすなろ短期高騰アワード【8倍銘柄賞】」
・2021/05/26 公開の「あすなろ短期高騰アワード【5倍銘柄賞】」
・2021/05/17 公開の「緊急即日公開銘柄2021[第8弾]」
・2021/04/21 公開の「新年度☆わくわく大当り銘柄 【7倍銘柄賞】」
・2021/04/05 公開の「緊急即日公開銘柄2021[第5弾]」
執筆:木村泰章
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