長期低迷から抜け出しつつある
同社は「自己組織化ペプチド」を手掛ける企業で、簡単にいうと、安全性の高いペプチド分子であり、外科医療や再生医療などの分野において活躍している。同社のそれは、「PuraMatrix」といって、MITと共同開発された製品である。一般的な細胞外マトリックス(ECM)と比べて、細胞内に適したカスタマイズが可能などの優位性が注目されている。
6月中旬に公表された本決算では、営業損益は約26億円の赤字となった。製品売上は伸長しているが、原価率の上昇や製造所の立ち上げ、研究開発などにより費用がかさんだ。なお中期経営計画では、製品の製法変更により今後は原価率が低減していく見込みであり、製造所の立ち上げも好進捗。5月に欧州の認証機関から製法変更の承認を獲得しているため、今期以降は徐々に黒字化が期待できそうだ。
株価は昨年10月以降調整を強いられていたが、本年5月の安値である241円から戻り基調にある。足元では上値を抑えていた100日線を突破しており、5月の高値である296円をクリア。出来高も急増しておりひとまず300円台周辺で値固めして今後の上昇の足掛かりにしたい。テクニカル面では、ゼロ以下を推移していたMACDが24日にシグナルとクロスし陽転シグナルが示現。目先1月の高値を更新してからの推移を見てみたい。
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