日本駐車場開発(2353):信用取り組み状況の改善だけで「今」買うのは危険な印象
本日は、個人投資家の皆様の注目度も高いと思われる日本駐車場開発(2353)の株価推移に関する私なりの見解をご披露したいと存じます。
6月4日の取引終了後に今期(21.7月期)3Qの決算が発表されました。
3Q累計(20年8月-21年4月)の連結経常利益は前年同期比4.1%減の28億円、通期計画の32億円に対する進捗率は87.8%となっています。
前期比では増収増益が見込まれてはいるものの、依然として業績推移にはコロナ禍の影響が残ってしまう事が窺えるような印象です。
▼2021年7月期 第3四半期決算短信
https://www.n-p-d.co.jp/release/202107_3Q_tanshin.pdf
足元の株価は緩やかながらも下値の切り上がりが見られ、3月に付けた年初来高値である174円の更新をも射程圏内に、170円どころまで上伸してきました。
今週話題となっているのが「信用倍率の改善」です。
信用倍率は前週の3.28倍から1.46倍へと改善し、1.46倍という水準はおよそ1年ぶりです。
本日の下落局面を「買い場」と見ている投資家も少なくないと思われます。
しかしながら、「数値自体」は確かに改善しているものの、その内容と現在の株価推移を併せて考察すると、決して「買い場」とは言い切れないように思う次第です。
信用買い残は減少しておりますが、一方で信用売り残が大きく増加している事が、数値自体の改善につながっており、これを株価推移と照らし合わせると、年初来高値である174円の手前となる165円~170円どころを、売り方は「売りゾーン」と見た事が推察されます。
非常に大雑把な試算ですが、足元の安値を150円、高値を170円とすると、その半値水準に該当するのは160円です。
この160円どころには、25日移動平均線(執筆時:162.4円)も走っております。
今週下向きに転じてしまった株価が、この160円どころで持ちこたえ、切り返しに転じれば上値も期待できましょうが、
逆にこの160円どころを下回って下落すれば、上昇トレンドに「黄信号」が点灯する事になりそうです。
来週初の株価推移が、仮に切り返しとなっても、再度165円~170円ゾーンで頭打ちとなるのであれば、むしろ売り方の更なる「売り仕掛け」を警戒すべきかと存じます。
信用倍率の改善を買い材料と見るならば、その内容や株価推移と併せて考察する事が必要、というお話でした。
*注目すべきマーケット動向として情報をご提供する事を目的としており、これらの銘柄に対して投資推奨する事を目的としたものではありません。
執筆:木村泰章
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