8月の工作機械受注統計(速報)
昨日の取引終了後に、日本工作機械工業会から8月の工作機械受注統計(速報)が発表されました。
受注総額は前年同月比86.2%増の1265億8700万円と、10カ月連続で前年実績を上回りました。うち内需は2倍の462億1900万円と6カ月連続で増加、外需は78.9%増の803億6800万円と10カ月連続で増加となりました。
しかしながら、前月比では、内需が1.8%増となった一方、外需は10.3%減となり、確報が開示されるまでは地域別の数値は不明ながら、従前から指摘されていた中国向けの減速傾向が懸念されます。
7月速報と比較しても、前月比ベースでもプラスを維持していた受注総額は、6%ほどのマイナスとなっており、受注動向は依然堅調・高水準でありながら、その勢いは鈍化しているものと考えて宜しいかもしれません。
▼2021年8月分工作機械受注速報(2021/9/9)
https://www.jmtba.or.jp/wp-content/uploads/sokuhou2108mvgf.pdf
▼2021年7月分工作機械受注速報(2021/8/11)
https://www.jmtba.or.jp/wp-content/uploads/sokuhou2107weoc.pdf
8月半ばの安値から急激な切り返しを見せているツガミ(6101)の株価は、一昨日に続いて昨日も年初来高値を更新致しましたが、産業機械軸受けの最大手である日本精工(6471)の株価は、未だに年初来安値近辺から切り返せず、機械セクター全般の指標銘柄であるファナック(6954)も、安値からは切り返したものの、高値更新にまでは至りません。
機械セクター全般、中でも工作機械とも関連性の深いと目される銘柄群の株価推移はまちまちです。
度々お伝えしておりますとおり、シクリカル的な業績拡大局面を背景にした機械セクター全般の株価上昇は、当初の想定よりも半年くらい後ろズレしてしまう可能性もあり、かつ、中国の動向に大きく左右される局面が続きそうな印象です。
機械セクターへの中長期投資に不安は無いうえに、ここからの下落余地も少ないものと考えますが、短期目線での株価の切り返しについては、楽観視は禁物かもしれません。
執筆:木村泰章
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