大量保有報告ウォッチ:売買代金の減少は海外機関投資家の動きが鈍いから?
売買代金が盛り上がらない、相場に影響を与えそうな大きな経済指標やイベントが少ない、決算発表シーズンを前に動きが取れない、などなど、相場に漂う閉塞感の背景には、海外投資家勢が積極的に売買を行っていないから、という指摘が市場関係者の間で囁かれております。果たしてその通りなのか、久々に大量保有報告を基に考察してみます。
確かに、10月初頭と比べると、機関投資家、中でも海外投資家勢からの報告は減少している印象ですが、中にはやはり、目を引くような報告も散見されます。
全てではありませんが、以下、私個人が気になった「買い」報告を幾つかご紹介致します。
まず、中小型株の運用でも実績のあるJPモルガンアセットがサイバーエージェント(4751)を買ってます。(新規2.6%保有)
スパイダープラス(4192)も4.01%⇒4.81%に買い増し。
最も目を引くのは、ヘリオス(4593)の新規取得で4.62%。
このヘリオスは、ベイリーギフォードも5.64%の新規取得を届け出ています。
主力株では、住友商事(8053)をブラックロックが5.02%⇒6.22%と買い増し。
そのブラックロックは、スターツプロシード(8979)、阪急阪神リート(8977)、SOSiLA物流リート(2979)と、J-REITにも大量保有報告を行っているのが印象的。
シュローダーはハマキョウレックス(9037)を7.48%⇒8.52%と買い増し。
オアシスは電気興業(6706)を5.05%⇒6.39%と買い増し。
ティ-・ロウ・プライスは日本精機(7287)を10.36%⇒11.36%と買い増し。
キャピタルはポピンズ(7358)を5.12%⇒6.25%と買い増ししています。
フィデリティ傘下FMRがTIS(3626)を新規に5.10%取得。
フィデリティ投信がウイングアーク1st(4432)を7.65%⇒8.93%と買い増し。
直近上場のシンプレクス・HD(4373)を5.46%新規取得。
そして、皆様お馴染みのエムアップHD(3661)を、一部売却した後に再度7.91%⇒9.31%と買い増ししていました。
もちろん、大量保有報告は上記のような「買い」だけでなく、「減少=売却」も多数報告されてはおりますが、大手運用体は相場の地合いに振り回されず、やはり淡々と個々のストラテジーに基づいて売り買いを進めている印象、と申し上げて宜しいものと存じます。
◎参考銘柄
・ヘリオス(4593)
・TIS(3626)
・ウイングアーク(4432)
・エムアップ(3661)
執筆:木村泰章
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