クリスマスはフライドポテトが不足する?
なんだか、嫌な雰囲気を感じえないニュースが飛び込んできました。
日本マクドナルドは、12月21日に、「マックフライポテト」のM・Lサイズの販売を、全国の店舗で24日~30日の間休止すると発表しました。
その理由として挙げられているのは、北米から輸入している船便の経由地バンクーバー近郊での大規模水害の影響や物流網へのコロナ禍の影響を受けて遅延している為、との事。
「クリスマスにフライドポテトが食べられなくなるかもしれない!」
こうした話題にSNS世代は敏感です。
「いや、本当の理由は、米西海岸で港湾作業員と船会社などとの労使交渉が長期化している影響だろう」とか、
「Sサイズをドカ買いしたら結果は同じじゃん」とか、
「マックだけが影響を受けるなんておかしい」とか、
既に「炎上」状態なんだとか・・。
個人的にはむしろ、こうした、SNS世代が巻き起こしそうな「騒乱」の社会生活への影響の方こそ気になっております。
正直なところ、個人的には、クリスマスにフライドポテトが食べられなくなっても、通常生活に支障はありませんが、気になるのは、「米西海岸で港湾作業員と船会社などとの労使交渉が長期化」というところと、「物流網へのコロナ禍の影響」というところです。
食材の値上がり傾向はこの夏以降、様々な形で広がってきましたが、その多くの理由として認知されていたのは、「原材料価格の高騰」が主だった印象です。
電気機器や自動車等に関しては、「部品不足」の主因が、「物流網へのコロナ禍の影響」であると既に認知されていたものの、そのサプライチェーンの「滞り」は、「輸入食材」には及んでいないと認識されていたようにも思います。
実現の可能性は低そうですが、「ワーストケースシナリオ」として、
消費者層の通常生活に近い「モノ」の流通が滞る事による、年末年始休みを迎えるSNS世代を中心とした消費者の「過剰反応」が社会的騒乱を巻き起こして、それが間接的にも、サプライチェーンにさらなる遅延や打撃を与えてしまう可能性・・・
についてもなんとなく頭の片隅に置いておいた方が良いかもしれません。
食材卸や商社、海運株にまで影響が及んでしまう可能性は低いだろうと考えます。
今のところマクドナルド株にも特異な株価推移は見られませんし、食材卸や商社や海運もしかりです。
「業務スーパーなら大量にフライドポテトの在庫あるらしいぞ」
「じゃあ、みんなで買い占めちゃえ」
みたいな事にならぬよう祈りたい気持ちです。
◎参考銘柄
・日本KFCHD(9873)
・伊藤忠食品(2692)
・神戸物産(3038)
・商船三井(9104)
・川崎汽船(9107)
「不確実性=リスク」を避け、「DX化」という政策テーマに沿った、独立系システム企業への投資の方がお薦めかと存じます。
執筆:木村泰章
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