ロスカットという概念は本当に必要か?
かなりくだけた内容ですが、週末・休日版という事でご了承いただき、お付き合いください。
本日は投資に臨む姿勢における、ロスカットについて考察致します。
正直、すごいテーマに挑んでしまったと思っております。
なぜならば、この議論に、絶対的な「正解」はありえないと考えているからです。
しかしながら、株式投資を行ううえでは、「一元的」な「ロスカットルール」は「設定」も「実践」も難しく、かつ、「成果」が約束されてもおらず、ゆえに「正解が無い」株式投資の世界では、「ロスカットという概念」自体が、むしろ不要であるように個人的には考えています。
詭弁のように思われるやもしれませんが、「概念」として必要なのは、「ロスカットという概念」ではなく、投資における「リスク」を認識したうえでの、「リスクコントロールという概念」でありましょう。
「ロスカット」というのは「概念」ではなく、「リスクコントロール」という概念における、ひとつの「手法」でしかないように思います。
さらに、この「リスクコントロール」という概念は、「リスク許容度」と密接な関係にあり、「リスク許容度」は、個人個人の資産状況や投資姿勢によって異なります。
つまり、「一元的」な線引きが効かないわけです。
ある人は、株価が10%下落したら、更なる下落リスクを回避する為に、「損切り」するという「自主ルール」を設定・実践しているかもしれませんが、
またある人は、株価が10%下落したら、そこはむしろ、「ナンピン買い」ポイントである、という「自主ルール」を設定・実践しているかもしれません。
その結果・成果はいずれも約束されているものではなく、ゆえに、「損切り」と「ナンピン買い」どちらを実践すべきかを、論じる事は可能でも「正解」は無いわけです。
話は前後しますが、「ロスカット」という「リスクコントロール上の一手法」は、株式投資ではなく、そもそもFX取引から派生した「考え方」です。
「ロスカット」とは本来、一定の損失が発生するとFX会社によって強制決済が行われる仕組みを指します。
その目的は、「FX会社が」「大きな損失から投資家を守る事」であって、投資家自身が「自らの意思で」損失覚悟でポジションの解消に動く「損切り」とは異なります。
つまり、「損切り」は自らが行う「決済方法」であり、「ロスカット」はFX会社による「強制決済」と申し上げて宜しいでしょう。
実現損を伴う「損切り」は、なかなかご自身の判断ではふんぎりがつかない為に、「ロスカット」という「強制力」を「頼って」、株式投資のうえでの「リスクコントロール」に流用しようという考え方だと思われます。
「損切り」でも「ロスカット」でも、難しいのは、その「目的・理由」に対する「解釈の仕方」にも個人差がある点です。
「損切り」の目的・理由が、「更なる下落リスクを避ける」事なのか、「将来的な切り返し・上昇が見込めない」事なのか、キチンと認識・解釈しておられない投資家は決して少なく無いように思います。
個人的には、後者、「将来的な切り返し・上昇が見込めない」事が「目的・理由」なのであれば、「損切り」や「ロスカット」は妥当という印象ですが、
前者、「更なる下落リスクを避ける」事を「目的・理由」とするのであれば、「別のリスクコントロール手法」を選択する事も考慮すべきでは無いかと考えます。
「リスクコントロール」手法の王道中の王道は、一般論として、「分散・長期・積立」と言われます。
分散投資は、「リスク分散」こそが目的であり、本来的にはリスク資産「品目」こそを分散させるべきで、例えば、株式投資、不動産投資、実物投資、事業投資というように、投資対象こそを分散させる事こそが必要です。
ゆえに、株式投資という限られた枠の中で、銘柄や投資資金をいくら分散させても、「リスク分散」には限界があるように思います。
積立投資は、どうしても対象商品が限られてしまう印象ですので割愛しますが、
残った長期投資については、株式投資においても充分に「リスクコントロール」手法として有効です。
「将来的な上昇が見込めない銘柄」を長期保有する意義はありませんが、ファンダメンタル面に変化が無いにもかかわらず、株価が需給要因や全体相場の地合い等の影響を受けて下落しているのであれば、時間経過と共に株価は理論株価に回帰すべく上昇・切り返す可能性があります。(その可能性が高いか低いかは別問題として考慮せず)
つまり、「更なる下落リスクを避ける」を目的・理由とした、「損切り判断」自体は、「ある瞬間的には」正しかったとしても、時間軸を「長期」に拡大すれば、むしろ、「一過性の値動き」に惑わされた「誤判断」だった可能性もあるわけです。
「損切り」は「強制決済」ではないのですから、会員様各位には、ご自身なりの「リスクコントロール」の一環として、ご自身なりの「損切りライン」を、相場動向や個別銘柄の特性をも考慮したうえで、むしろ、柔軟に設定・修正していただき、かつ、「長期目線」という判断基準をも加えたうえで、その実践は慎重に行っていただきたく存じます。
執筆:木村泰章
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