ポテンシャル&ハイブリット銘柄
世界で唯一セラミックス透明化・緻密化技術をもつ建材メーカー。売上の半分以上が主力の建材事業に依存している状況ではあるものの、原材料高を契機に付加価値の高い化成品シリーズの拡販にも期待したい。もちろん、耐火性やデザインに優れる窯業系建材の可能性も注目しているが、技術展開の潜在性を考えると、マグネシウム類を中心とした唯一無二の化成品の拡大余地は大いにある。
これらは様々な基材のコーティングだけでなく、ミネラルに関連するサプリメントとしての需要も期待できるし、クルマ向け工業関連の用途にも使用区分は広がっている。中期経営計画では、成熟産業の住宅分野から成長産業の化成品への事業転換、アーリーステージのセラミックス分野の育成が掲げられており、設備投資も盛んだ。中間決算(今期)時点での実質営業キャッシュ・フローも前期比1.5倍に拡大しており、投資の基盤も揃っている。
バリュエーションはPER8倍台、EV/EBITDA倍率は6倍未満と市場平均のそれを下回る。過去に予想PER26倍台を付けていた経緯を考慮すると、一層割安感が意識される。自己資本比率は45%台、ROEは14%近くと財務指標も盤石。グロース事業も抱えることから、ハイブリット株と言えよう。ロシアのウクライナ侵攻により総じて相場は調整されたものの、ファンダメンタルズ面やバリュエーション、財務面を総合的に分析し「長年割安株」や「値打ち株」は避け、本質的なバリュー株を選好すべきであろう。
ただ同社株の需給は未だ良好と言えず、様々なショックで投げ売りが加速し上値が重くなっている様相。株価のトレンドが鮮明になるのはまだ先と思われるが、監視対象としてマークしておきたい。足元の値ごろ感から買ってみても、再び売り圧力に押されるようでは、せっかくの投資機会をみすみす逃したことになる。待つのも有効な投資手法なのだ。
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