●●系ファンド介入の思惑銘柄
塗料メーカー4位(2022年3月期売上高基準)。1位は日本ペイントHD(4612)、2位は関西ペイント(4613)、3位はエスケー化研(4628)。ただ同社は船舶用塗料に強みをもっており、国内シェアは6割を占め、世界第2位。世界的な供給網の回復により、船舶需要の高まりが今後期待できそうだ。また旧村上ファンド系投資会社である「シティインデックスイレブンス」も保有割合が増加しつつあり、思惑妙味も。
5月発表の本決算では、経常利益(累計)が約10億円で着地。トップライン(売上高)は小幅増収となったものの、世界的な資源高の影響により主要原材料価格が高騰し利益の伸びは抑えられた格好。今期も船舶用塗料の引き合いが強まることが予想されるが、原材料価格の高騰を織り込み減益予想を示している。ただ前々期で稼いだ貯金により財務面の問題点は少ないとみられる。
株価はレジスタンスライン(抵抗線)である25日移動平均線が上値を抑えている模様で、幾度のリバウンドも同線に抑えられている。6/17には安値843円をマークしたものの、出来高が急増しており、積極的に押し目を拾う動きも確認できることから、極端な下値不安は乏しいだろう。物言う株主として知られる旧村上ファンド系投資会社の動向によっては、株価が大きく動く可能性もあるため、監視銘柄の候補に加えておくのも一考だろう。
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