機械セクターの切り返し反転狙いの買いは未だ時期尚早かも
本日は、寄り付き前に内閣府から8月の機械受注統計が、大引け後には日本工作機械工業会から9月の工作機械受注統計の速報が発表されました。
◎<<8月機械受注統計>>
設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額が前月比5.8%減の9098億円で、3カ月ぶりのマイナスとなりました。
ロイターの事前予測調査では前月比2.3%減と予想されており、結果はこれを下回った形です。
非製造業が21.4%減と、比較できる2005年5月以降で過去最大の下げ幅を記録。
官公需は同29.4%増の2,833億円となった一方で、外需は同18.9%減の1兆2,199億円と減少率が大きくなりました。
内閣府は基調判断を「持ち直しの動きがみられる」で据え置いています。
◎<<9月工作機械受注統計速報>>
8月分が前月比で微減だったところから、9月分は受注総額も内需も外需も前月比ベースではプラスに転じました。
一方で内需は前年同月比ベースではマイナスに転じています。
2022年累計では、受注総額が21.3%増、内需が31.2%増、外需が16.6%増と、高水準を維持しています。
株式市場では、本日も機械株群の値動きは冴えず、業種別指数の「機械」は0.47%の下落。
指数を構成する144銘柄のうち68%に相当する98銘柄が下落となりました。
日経平均、TOPIXともに小幅安で大引けを迎えましたが、機械セクターの株価が冴えない事が、「重石」のひとつとなってしまったような印象です。
ファナック(6954)は終値でなんとかプラスを維持しましたが、昨日の大幅下落を経た翌日の動きとしては頼りない印象を拭いきれません。
サプライチェーンの滞りは改善に向かいつつある事は確かでありながら、「景気敏感」と目される機械セクターの銘柄群の株価の戻りの鈍さは、足元の生産回復という「現実」よりも、先行きの景況感の悪化「懸念」という面こそを、先んじて織り込み始めてしまったように思います。
特に、主力級大型株の戻りは、今しばらくの間、限定的な状態が続きそう、と判断せざるを得ないよう存じます。
切り返し反転狙いの買いのタイミングはもう少し先となってしまいそうです。
━━━━━━━━━━━━━━
個人的に気になっている銘柄
━━━━━━━━━━━━━━
◆岡本工作機械製作所(6125)
主力どころよりもやや小ぶりな機械株の方が、
戻りは速いのかもしれません。
10月暫定高値をマド開け急反発で更新。
半導体素材メーカー(ウエハー)の恩恵受け半導体関連装置好調。
◆キャリアデザインセンター(2410)
強い切り返し、雲抜け間近。
『type転職』運営でIT人材や女性向けに強みあり、
人材業界で独自の地位を確保しています。
◆メルディアDC(1739)
三栄建設設計傘下の旧SHEED。
京都地盤の総合建設。
800円台前半は良い押し目となりそう。
◆Recovery International(9214)
訪問看護サービス。
業容・業績ともに拡大局面で、
利益率の高さに着目したビッグマネーの流入期待も。
━━━━━━━━━━━━━━
私のコラムで紹介した銘柄
━━━━━━━━━━━━━━
◆ANA(9202)[空運]
私が直近でANAをご紹介したのは7月4日。
その頃はまだ誰もインバウンド再開なんて言ってませんでしたよね。
本日の高値は2920円と、昨年10月の高値2974円に迫る勢い。
20年初頭の3500円どころへの回帰を目指す展開は続くと見ます。
━━━━━━━━━━━━━
単発スポット銘柄の見解
━━━━━━━━━━━━━
◆≪緊急即日公開銘柄2022[第15弾](****)≫
逆行高!
一時、銘柄ご紹介後の高値を更新。
値がさハイテク株よりも低位株優位の構図は続きそうです。
◆≪木村泰章のSSS級銘柄(****)≫
本日もしっかりでした。
そろそろ値持ちの良さに着目した買いも流入しそうです。
◆≪木村泰章のキャッシュキング銘柄(****)≫
こちらも比較的堅調な推移。
大きく売られる場面があっても、すかさず買いが入ってきます。
そろそろ若干の買い増しも可と見ます。
執筆:木村泰章
無料新着記事
-
財務が健全と見る銘柄
本日の厳選株
(2024/11/26 07:00)
-
アスナ紹介のパワーファス(5950)が飛躍!+61.63%UP!
あすなろレポート〈夜版〉
(2024/11/25 17:00)
-
ゼンリン(9474)は買えない!?
億男W直伝 勝利トレード攻略法
(2024/11/25 17:00)
-
「Not him but him!」
アナリスト木村の銘柄研究部
(2024/11/25 16:30)
-
チャイナマネー期待の銘柄など
後場の注目株
(2024/11/25 11:30)