株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2022-11-05 09:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

木村の介護雑感:ケアマネージャーは投資助言者と似ているかも?

私事で恐縮ですが、今年の1月から、母を「介護付き老人ホーム」に入所させています。
認知症が急激に進行してしまい、今のところ「要介護4」。
当初は自宅での介護を模索していましたが、私はじめ家族の「目が届かない時間」が、「生命に危険」と判断しました。

自宅での介護を模索していた時分は、まだ「要介護2」で、いわゆる「ケアマネージャー」には大変お世話になりました。
なにしろ、「初めての介護」ですから、わからない事だらけ。
食事からリハビリから保険に至るまで、様々な事についてご助言いただきました。

母がまずギブアップしたのが、ケアマネジャーからご提言いただいた、健康面に配慮した「宅配弁当」。
いわく、「まずくて食べられない」。
「贅沢な事言ってないで、病院食だと思って身体の為に喰え!」と諭したものの、
結局常に8割以上を食べ残し、結果的にみるみるうちに痩せ細っていきました。

今現在入所している介護付き老人ホームを選んだ理由は、私の自宅から車で20分程度という距離の近さと、ホームの運用企業が、もともと介護給食に力を入れていて、食事面がそこそこ充実していると考えた点、さらには、ヘルパーさんと入所者の比率が、他のホームと比較して高めだったからです。

11月3日の祝日も、1人で母に面会に出掛けました。
車いすをお借りして、ホームの周辺を15分ちょっと「散歩」に連れ出しました。

「ご飯はちゃんと食べてるかい?」
「はい、ちゃんと食べてます。」
どういう経緯かわかりませんが、母は私をはじめ家族と会話する時も、常に「丁寧語調」で話します。
おそらく、ホーム内での会話が「丁寧語」で、家族との会話と区別しようという概念が無くなってしまったのでしょう。

「何を食べたい?」
「おすしが食べたいです。」
母の実家は魚屋で、そこから転じて魚を小売りするのではなく食事を提供するようになり、その後は母の実弟が継いで「仕出し」がメインとなりました。
ゆえに、とにかくお刺身好き。
ホームでは「煮魚と焼き魚は出ますけどお刺身は出ません」。

どうなんでしょう?
「健康面に配慮して栄養士さんやケアマネージャーのご指示どおり、好き嫌いにかかわらずホームの食事だけを食べ続けるのか?」
「リスクは承知で、たまには食べたいものを食べさせてあげるべきなのか?」

私は来月、母を自宅近くのおすし屋さんに連れて行くつもりでおります。
ケアマネージャーや栄養士からの「許可」は期待できないでしょうから、完全に母と私の「独断」です。

月に1回のかかりつけ医の定期健診では「健康面は全く問題無し」、「少し太りたいですね」と言われており、ならでは、好きなモノを食べさせて、仮に何らかの「数値」が上昇したところで、「生命に直接危険は無かろう」と考えています。
不謹慎ながら、好きなモノを食べて体調や健康が悪化したとしても、食べずに「要介護5」になるより「マシ」とさえ思う次第です。

本日も無理やり株式投資にこじつけますが、はい、結局はご自身の判断こそが投資行動の「カギ」なんであろうと思います。

投資成果の結果は全て投資を行った会員様各位に帰属するわけですから、私ども投資助言者が幾ら理論的なご助言を差し上げても、その結果・成果について「確約」する事ができない限り、投資の最終判断はやはり会員様各自にお任せするしかありません。

「リスクの大小にかかわらず、リスクはゼロにはならないのであれば、大きなリターンこそを狙って、結果大損をしても納得する」
・・とまで覚悟なさっておられるなら、私どもにそれをお止めする術は無いように思います。

「木村さんの言うとおり、結局はあそこで買わない方が良かったんだろうけど反省はしてるけど、オレは買いだ!と判断した事自体を後悔はしてないよ。大損しちゃったけど死ぬわけじゃないし。。。」
ここまで「達観」されたら、お止めできませんよね。
食べたいモノを食べられず、口に合わないモノで、みるみる瘦せ細っていった母の姿を思い出す度に、そんな思いが頭をよぎります。

ただし、助言者としての「意見」は、「客観的見地」に基づいて、理にかなった内容をお伝え続ける事に徹したいと思います。
それこそが助言者の役目であろうと考えているからです。

でも、私達助言者は「本人」でも無ければ「家族」でもありません。
結局のところ私達の「意見」は、最終投資判断を行う会員様各位の「ご参考」程度にしかなりえないのでしょう。

ケアマネージャーと投資助言者は立場的に似ているかもしれないなぁ、などと考えさせられた祝日の出来事でした。

最後に介護老人ホーム関連と目される銘柄群をご紹介しておきます。
あくまでも「ご参考」であって、これらの銘柄群へのご投資を推奨するものではありません。
予めご了承おきください。

・ベネッセホールディングス(9783):全国展開で330以上の有料老人ホームを運営 まいにち七菜
・セントケア・ホールディング(2374):訪問介護事業を中心に有料老人ホーム、福祉用具販売、ケアマネジメントなど介護に関する幅広い事業を展開
・チャーム・ケア・コーポレーション(6062):高級有料老人ホーム運営および医療・介護人材サービスを展開
・ケアサービス(2425):通所介護施設運営が主力。
・ケア21(2373):関西を地盤に訪問型を主力とした介護施設・サービスを展開
・シダー(2435):リハビリに特色がある介護サービス・有料老人ホームを運営。九州を拠点に全国展開を開始
・日本ホスピスホールディングス(7061):全国でホスピス住宅や訪問看護、在宅介護を展開。医療的ケアに対応。
・アンビスホールディングス(7071):住宅型有料老人ホーム「医心館」施設内の訪問介護など終末期医療も提供。
・アスモ(2654):介護・給食事業が主力。
・ロングライフホールディング(4355):介護サービス会社。富裕層向け老人ホーム、訪問介護を展開。
・ウチヤマホールディングス(6059):介護事業を中心に老人ホームを全国展開。
・パラマウントベッドホールディングス(7817):医療・介護用ベッド最大手。施設向けに強み。



執筆者:木村泰章

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