本日の日本の株式市場、正直な感想は、「日経平均がプラスで終われただけでも上出来」です。

先週金曜日の寄り付き前に配信させていただいた、「全体相場フォロー」はご覧いただけましたでしょうか？
加えて、金曜日の引け後の当コラムもご参照いただけましたでしょうか？
https://1376partners.com/blog_kimura?year=2022&month=11&date=11

28000円台へ進んだ日経平均の上値は、ごく「目先」では限定的で、
・「プライム市場銘柄の主力級製造業大型株は、本日から火曜日くらいまでの間に一旦利食い売り」
・「中規模以下の製造業orグロース株は、来週の株価上伸に期待して保有ポジションをキープ」
をご提言しました。

昨日の日本の株式市場の動きはほぼ想定どおりの展開でした。
一方で、本日の朝の時点で、「むむっ」と感じた点は下記2点です。

『日経朝刊の1面に、下期の製造業の業績が下振れする旨の記事が掲載された点』
『寄り前に発表された7～9月期のGDP速報値が事前予測に反して4四半期ぶりにマイナスだった点』

正直なところ、直近で『製造業』というワードを使っていた市場関係者は、私くらいのものだろうと思っていたので、本日の日経朝刊の「指摘」には驚きました。
ただ個人的には、その報道内容は決して市場に「先行」した見解では無く、むしろ、「周回遅れ」ではないかとさえ感じた次第です。

「製造業」こそが厳しいだろうという見通しは、海外投資家勢をはじめ機関投資家勢の間では既に認識されていたところ、
米国の金利上昇に頭打ち感がただよい始めたのと同じくらいのタイミングで、
実は個別の決算内容は身構えていたほど悪化していない事を感じ取った為に、
金曜以降は、「慌てて」の買い戻しが優勢になった事は間違いないでしょう。

「足を引っ張る」と見ていた、東京エレクトロンとソフトバンクですが、東京エレクトロンが3日続伸。
これは、私にとって嬉しい誤算で、未だ、機関投資家勢の売買の中心が、足元の業績推移では無く、「行き過ぎた悲観論の訂正」にこそ重きが置かれている証拠だろうと思います。

今朝の7～9月期のGDP速報値も、実は「衝撃級」の「酷さ」であったように思います。
事前予想では、中心値は年率1.0～1.2%増。
対して実際は、前期比0.3%減、年率換算で1.2%減と明らかに「ネガティブサプライズ級」です。

個人消費が新型コロナウイルスの第7波などの影響で伸び悩む事は、事前からある程度予測されていたものの、「輸入が輸出を想定以上に上回った事」、すなわち「外需」要因が、マイナス成長に寄与してしまう形になる事は想定されていなかったように思います。

にもかかわらず、冒頭にご紹介したように日経平均はなんとかプラスをキープして大引けを迎えました。
「上出来」です。
思っていた以上に、機関投資家勢の「行き過ぎた悲観論の訂正」は、インパクトが大きい事を実感した次第です。

しかしながら、明日以降は、じわじわと、日経平均の上値は重くなり、代わりに、中規模以下の製造業や、中小型グロース株の水準訂正へと、物色対象が移行して行くものと考えます。
「慌てて買戻し」を行った機関投資家勢は、そのまま主力級製造業大型株を「ドテン買い」とするのではなく、
未だに切り返し余地のある、中規模以下の製造業や、中小型グロース株こそに買いを入れる、と考える次第です。

ゆえに、
『日経平均は28000円で一旦頭を抑えられた後、中小型グロース株の底上げの影響を受けて、再度来週以降上値を試す』
と見ます。

まだまだ、「売られ過ぎた株価の水準訂正」は終わりません。
しばらくの間日本株全体は、強気目線でのお取り組みスタンスで宜しいものと考えます。

『上昇したら利食い売りを優先して、利食い売りが完了したら再度押し目（が在っても無くても）狙いで買い直す』スタンスでまいりましょう。

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　個人的に気になっている銘柄
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◆平田機工（6258）
機関投資家の「慌て買い」か？

◆フルヤ金属（7826）
機関投資家の「慌て買い」か？

◆イメージ・マジック（7793）
機関投資家はこの辺まで見てるかも？

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆プロジェクトカンパニー（9246）
年初来高値を更新！
ストップ高で大引けを迎えました。
おめでとうございます！

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　単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村泰章のSSS級銘柄（****）≫
大幅高おめでとうございます！
信じていただいた会員様のおかげです。
まだまだ「水準訂正」段階と見ます。
引き続き株価の上伸にご期待ください。

◆≪木村泰章のラスト七福神銘柄（****）≫
これも機関投資家勢の「慌て買い」と見ます。
次なるターゲットは75日線の上抜きですね。

◆≪ザ・あすなろボーナス銘柄（****）≫
一時銘柄公開後の高値を更新。
キッチリと確実に利食い売りしましょう。



執筆：木村泰章