今や、SNS経由等で「配信」する際の、写真「映え」する「対象物」を求めて、食事からイベントや観光まで、人の流れや動きが決まってくる世の中になりました。
オイシイ食事「自体」を楽しむ事よりも、ライブイベントでしか味わえない「高揚感」よりも、滅多に出会えない絶景や時間を「体験」するよりも、今や手軽にスマホで写真を撮って「記録」する事の方が「メイン」になってしまっているように感じます。

12月3日の午後、コロナ禍で中止を余儀なくされ、3年ぶりの「リアル開催」となった「秩父夜祭」に出掛けてきました。
「秩父夜祭」は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並び、「日本三大曳山祭り」の一つに数えられる、国の重要無形民族文化財です。
毎年、12月2日・3日に開催されるのですが、今年は3日が土曜日に当たり、カレンダー的にも絶好機。
秩父市によると、宵宮の2日、大祭の3日の両日で28万4000人（前回2019年は24万4000人）の人出があったとの事です。

秩父夜祭を最後に訪れたのは、20歳頃だったように記憶しているので、実に35年以上ぶり。
当時も多くの人出でごった返していたものの、クライマックスの急坂を曳行される笠鉾を間近で見物したのを覚えています。
とにかく寒くて、自動販売機ホットの缶コーヒーを何本も買い、カイロ代わりに手や身体を温めたのが遠い記憶です。

私が当初想定していたのは、自宅を16時頃に出て、秩父界隈に車で17時半ごろには着いて、夜祭の中心地には秩父鉄道を利用して乗り込もうと考えていました。
中心地に19時～22時くらいの間滞在しようという予定です。
しかしながら、事前のリサーチで、今年は「好機」という事もあって、例年以上の人出が予測され（直前でも3日だけで20万人予想）、とにかく、中心地に辿り着く以前に、「駐車場の確保が難しそう」という懸念が頭をよぎります。

結局、自宅を出たのはお昼の12時前。
途中、まずは秩父にほど近い長瀞近辺で遅めの食事を取り、秩父市内へ向かう道が大して渋滞していなかった事を確認して、長瀞から直ぐの宝登山神社へお参りして、ロープウェーで宝登山の頂上まで足を延ばしました。
秩父鉄道の大野原駅近辺に車を置き、そこからは秩父鉄道に乗って秩父に向かうつもりでしたが、大野原駅近辺で狙っていた駐車場はガラガラで、「もっと近くまで車でイケそう」、と考えたのが、今振り返れば「失敗の入口」でした。

秩父市が用意してくれた普通車用の臨時駐車場は8か所。
うち、メインの国道沿いで最も利便性が高そうなP1に到着したのは、まだかすかに陽が残っていた17時前。
「満車」。。。
まぁ、想定内です。

ただ、駐車場待ちの車が並んでいるわけでもなく、国道も渋滞していなかったので、中心地に近い臨時駐車場を巡ってみます。
P4満車、P3満車、当初の予定どおり大野原駅近くの一般駐車場に戻ってみると、こちらもアッと言う間に満車。
各駐車場からは、中心地まで無料のシャトルバスが利用できるのですが、すし詰め満員状態の小ぶりなシャトルバスとすれちがう度に、「ダメだこりゃ」との思いが頭を巡ります。

各駐車場の空き状況はWeb上でのアップデートが追いつかず、駐車場の係員さんに訊いても他の駐車場の状況は全く不明との事。
じゃあ、アレだ。
最も遠い、P7のミューズパークまで行っちゃおう。

秩父市街の外れ、小高い山の上に位置するミューズパーク秩父は、その昔、西武が運営に携わっており、既に西武は手を引いてしまったものの、公共交通機関としては西武観光バスがメイン。
案の定、駐車場は充分に空きがあり、見慣れた西武観光バスがシャトルバスとして待機していて安心。
中心地まで歩いて10分くらいの所までバスに乗り、帰りのバスの最終が23時と確認して中心地に向かいます。

想像以上の人出に驚くと共に、徒歩でさえ通行止めの箇所が多く、クライマックスとなる「御旅所」の急坂にも、笠鉾や山車の出発地点の秩父神社にさえ近寄れない(>_<)。
裏通りの飲食店の店先で軽く飲み食いをしていたら、一基目の笠鉾が遠くの方に姿を現しました。

もう、そこからは大混乱。
笠鉾に向かうには、徒歩でも交通規制が敷かれ近寄れず、その代わりに笠鉾の進行方向で「待ち伏せ」するのはなんとか可能。
一基目を「待ち伏せ」して間近で見物したのに続き、お目当ての大きな二基目を待ちます。

とにかく、最も意外だったのは、もみくちゃ状態の人混みが、皆さんほとんど「撮影目的」だった事。
「拍手」や「掛け声」が全然無い！
なんなの、このお祭り？
拍手が無いって、むしろ怖い！
「掛け声」は「わっしょい！」でも「イエ～い！」でも「フゥ～っ！」でも、何でも良いんです。
なのに皆さんほぼ無言でスマホを向けて絶賛撮影中。
大声で叫んでるのはほぼ私だけ。。。

「記録」もいいけど「記憶」こそが、「見物」もいいけど「参加」したという「体験」こそが重要なんじゃないのでしょうか？
秩父夜祭が、年中いつでもメタバースで「疑似体験」できたとしても、私は全く興味ありません。
駐車場探しに苦労する事を含めて、日常では得難い「ナマイベント体験」だと考えます。
「便利」じゃなくたって、「日本三大曳山祭り」のひとつをナマで「体感」できるなら全然構いません。

私、結局、写真は1枚しか撮りませんでした。
拍手と掛け声に忙しかったので。
曳山自体は充分感動的でしたけど、多分、もう2度と行きません。
あのように、拍手も掛け声も無い人達と一緒に、あのような「お祭り」に参加したいとは思わないからです。
なんだか、むしろ、ちょっと残念な気持ちになってしまい、20時前には中心地を後にして、早々に帰宅の道につきました。

ちなみに、有料の桟敷見物席は、例年、発売後即完売となってしまい、周辺の宿泊施設は数年先まで夜祭の日は予約でいっぱいなハズです。
来年のお出かけをお考えの方々は、公共交通機関をご利用になり、秩父周辺以外の宿泊施設をお探しになる事をお勧め致します。

自宅で「民泊」でも始めてみようかなぁ。。。




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　個人的に注目している銘柄
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◆日本駐車場開発（2353）
◆パーク24（4666）
空き状況や混雑見込みがリアルタイムにチェックできると良いですね。

◆綜合警備保障（2331）
大きなイベントの警備は、行政よりも民間企業の方が慣れているハズ。
今期も来期も最高益更新見込みの一方で株価は安値圏停滞中で狙い目かも。

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆Mマート（4380）
本日は年初来高値を更新。
もみ合いレンジを上抜きそうな勢いです。

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　単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村泰章のキャッシュキング銘柄（****）≫
底堅い値動きで逆行高。
75日移動平均線が下値抵抗として意識されているものと見ます。

◆≪だからやめられないテンバガー銘柄（****）≫
利食い売りのタイミングも、下値での買い直しのタイミングも、想定どおりにはまった印象です！
引き続き、同様のスタンスでお取り組みください。

◆≪裏道王道銘柄（****）≫
過去株価38倍達成の【裏道王道銘柄】の【最新版銘柄】を提供致します。
以前と同様の分析・手法であの感動をもう一度狙います。



執筆：木村泰章