ギグワーカー/フリーランサー関連と申し上げると、会員様各位が真っ先に連想されるのは、Uber Eatsではないでしょうか？
お笑い芸人さんが「本業」の傍らでUber Eatsの「配達員」として働いていたり、アルバイト感覚で空き時間を利用して働く事ができる、手軽さが人気の理由です。
配車サービスとして有名なUber自体も、ギグワーカーを広く活用する仕組みの代表格でしょう。

コロナ禍の影響で、長期的なスタッフを雇うことができない「サービス関連」の企業からの、ギグワーカー需要が高まりました。

一方で、外出自粛を背景に「巣ごもり」傾向が高まった為に、家に居ながらにして、各種サービスを受けたいという消費者のニーズ、特にフードデリバリーに代表されるような、「宅配」サービスを欲する特需とも一致した形となりました。

ギグワーカーとフリーランスの定義には境界線が曖昧な部分もありますが、特徴別に大まかに分類すると、こんな感じになるかと思います。
◎継続性
・単発⇒ギグワーカー
・継続性もアリ⇒フリーランサー
◎仕事の受け方
・インターネットを介した専用プラットフォーム⇒ギグワーカー
・個人のスキルや技術から「直接依頼」もアリ⇒フリーランサー
◎スキルや知識
・必要としない（肉体労働系が多い）⇒ギグワーカー
・専門性が高め⇒フリーランサー

フードデリバリーは新型コロナ以前から外食産業の成長エンジンと目されてきましたが、今や「宅配」だけでなく「お持ち帰り」も広く浸透し、デリバリー業界では早くも、競争激化から淘汰の波も進み始めています。
DiDiやfoodopandaは、既にフードデリバリーからの撤退を発表しています。

「働き方改革」の一環として、ギグワーカー/フリーランサー関連銘柄群は、将来的な成長性に着目した投資家から熱い視線を浴びていましたが、総じて株価推移は冴えません。
どうしてなんでしょうか？

想定しうる答えは下記3つです。
・「働き方改革」自体に対する市場の期待は、むしろコロナ禍を境に後退気味となってしまった。
・ギグワーカーの代表と見られていたデリバリーワーカーは、「外食産業」の「ひとつの手法」としての認知が進んだ一方、「働き方改革」からはむしろ「別モノ」として切り離された。
・「働き方改革」に近い位置に居るのは、ギグワーカーではなくフリーランサーとの認識が進み、「専門性」が高めゆえ「敷居」が上がってしまい、結果的に「改革」が進まないとの見方が台頭し始めた。

つまり、ギグワーカー関連株と目されてきた銘柄群の多くは、単に、デリバリーという形態を取り入れている外食産業関連株に過ぎず、「働き方改革」とは「別モノ」と見るべきでしょう。
フリーランサー関連は、その「敷居の高さ」というイメージから、例えば「ハイスペック転職」との線引きが曖昧になり、こちらも「改革」とは「別モノ」になってしまった印象です。

むしろ、「働き方改革」の進捗の矛先は、「省人化」という方向に向かっている印象の方が強いように思います。
つまり、サービス提供者と、サービス利用者の双方が、第一段階として目指した「自由度や手軽さ」よりも、この先は「省人化」への舵を切って、コストやサービスフィーの低下を実現する段階へと、急激に移行して行きそうな印象です。

「働き方改革関連銘柄」という「切り口」の対象銘柄に対する考え方を、今一度見直すタイミングなのかもしれません。



執筆：木村泰章

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　コラムの内容に関連する銘柄
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◆ギグワークス（2375）
◆ベネフィット・ワン（2412）
◆出前館（2484）
◆ライドオンエクスプレスHD（6082）

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　個人的に注目している銘柄
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◆明治電機工業（3388）
省エネ・省人化を目的とする。
ロボット自動化設備ソリューションを展開。

◆FUJI（6134）
プリント基板に電子部品を実装するロボットを開発。
ロボットは業界初の画像認識機能付き。

◆不二越（6474）
自動車生産ラインで使われるロボットを開発。
組立自動化ソリューションも

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆オイシックス・ラ・大地（3182）
本日は一時2100円台に上伸しました。
5月に開けた窓埋めに挑みます。

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　単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村ゴールド会員銘柄（****）≫
会員様各位の買いこそが、この「締め上げ」相場の原動力です。
明日も楽しみですね♪

◆≪木村泰章のSSS級銘柄（****）≫
明日も切り返し基調が続けば、来週が再エントリーor買い直しタイミングと見ます。


執筆：木村泰章